第104話 FullMooN
会長「1000引く998は2、1000引く999は1、、、あと1日。明日、やっと日本に帰れます♪」
奥様「アナタ、こんな夜更けに外で何を数えてるの?此処はまだ東京じゃありませんよ」
会長「あら、いたの?いや、お月様が綺麗だったのでついね」
奥様「そうですわね♪今日は満月ですものね?」
会長「えぇ、月がデカいですね」
奥様「、、、どういう意味かしら?(笑)」
その時、夜の船上にいる二人に音もなく近づく人の気配が。それも複数人。
人影「おとなしくしてもらおう。我々は今おたくが持っているモノを返してもらいに来ただけだ。手荒な真似はしたくない」
会長と奥様は気づくと謎の人影に取り囲まれていたのでした。
会長「こういう意味です(笑)」
奥様はヤレヤレといった様子で
奥様「仕方ないわね」と答えた。
会長「ソレはね、私が作ったというか元々私の作ったモノなんですよ。本物はまだソチラにあるんでしょ?」
人影「、、、」
会長「【本物】は少し形が変わっていましたがね、私が以前作ったものが記憶の奥底にあったみたいで。あなた方が欲しいのはむしろソチラのようですがね?」
人影「、、、」
会長「あなた達はハンターですか?それとも、、、」
人影のひとりが会長を取り押さえようとするも奥様に腕を摑まれそのまま海に投げ落とされた。ドボン。
奥様「沈黙ということは正解を意味するってことね」
二人に、にじり寄る人影たち。
会長「残念ながらソレはもうココにはありませんよ。だから、あなたがたが何をした所で取り越し苦労というものです。お互い犠牲を払ってまでやるようなことではありません(笑)ここは、お引き取り願いますか」
人影たちは互いにアイコンタクトをすると、海で待機していた仲間のボートに飛び降り去っていった。
奥様はクソデカため息をつくと
奥様「あーたね?私が気づかないとでも思ってたのかしら?」
会長「やっぱりバレてたの?(笑)」
奥様「バレるもなにも、クレジットカードの請求を見ればわかりますわよ。いくらかかってると思ってるの?何が暇つぶしにディア◯スティー◯ですか(笑)」
会長「毎週少しずつならわからないかなとおもって(笑)」
奥様「あなたが珍しく博物館に寄りたいってアテネで言い出した時におおよそわかってましたよ。記憶したんでしょ?82個の部品の一つ一つを」
会長「うん♪」
奥様「それをスイスの職人に作らせて毎週雑誌と共に届けさせた」
会長「ぐうの音も出ないですね(笑)怒ってますか?」
奥様「別によろしいんじゃなくて。それこそ本物なんて譲ってもらえるわけないですし(笑)いくらかかるかわからないものをねだられるよりはマシですわ。それでもけっこうお高い支払いですけどね」
会長「ありがとう♪」
そして、会長と奥様は無事に帰国したのでした。
おちょぼん「おじいちゃま、おばあちゃまお帰りなさい♪」
おちょママ「お父様、それにお母様。ご無事で何よりですわ♪」
奥様「長い留守をお願いしてごめんなさいね♪コレ、あなたによ。安物だけれど」
そう言うと奥様は、おちょママにネックレスをプレゼントしました。
おちょママ「ありがとうございます♪是非、形見にさせていただきますわ♪」
会長「、、、。そうそう小包が届いてると思うんですが?」
おちょぼん「おじいちゃま、コレのこと?」
会長「えぇソレソレ♪おちょぼん、開けてごらん?」
おちょぼん「わぁ!なんだろう♪」
おちょぼんが開封すると、謎の機械のようなものが。
おちょぼん「これなに?」
会長「おちょぼんがキテ◯好きだと聞いてたもので。キ◯ィララのほうだったかな?」
おちょぼん「ありがとう♪でもコレちょっと私の好きなのと違うかもだけど(笑)」
会長「あら、間違えましたか(笑)」
おちょぼん「でもね、私こないだ大切な物をプレゼントされたんだけどサンタクロースの贈り物に見合うものなんてなかなか無いからどうしようか困ってたの。だからコレはそのお返しにあげてもいいかな?しろたんに♪」
会長「ふむ、それは良いかもしれませんね♪きっと喜んでくれると思いますよ」
こうして、おちょぼんから、しろたんに謎の機械が贈られ、しろたんは大喜びでソレを受け取りましたとさ。めでたしめでたし♪