プロローグ
「世界は、かくも美しいぃ!!!」
男は、絶望の中叫んだ。
その声は、美しさと無縁の星に響き渡った。
鎖につながれた男は、今日もひとりでに笑う。
「ハァハハハ......ハァハハハハ.......はぁー....ここ飽きたな...」
叫び、つぶやき、今日も眠る。
かつて天才と呼ばれ、戦時中は英雄と呼ばれ、神と称えられた男コンロッド・スラストは、止まった世界を刻む。
人生は、このまま平穏に終わるとスラスト自身も信じて疑わなかった。
ガシャッ....ガシャンッ....。
「起きください、マスター....」
感情のない声だが妙に落ち着く声にスラストは起こされ、平穏な余生に終わりを告げたことを思い出し重い瞼を開ける。
「最悪の目覚めだぞリンダァ!!!」
悪態をつきながらゆっくりと体を起こす。
そんな言葉とは異なりスラストは無気力な笑みを浮かべ、少女の頭を雑に撫でる。
少女は、雑に扱われるがそれを不快に感じない。
スラストもまた起こされることに対して不快に感じていない。
スラストは少女に目を合わせて問いかける。
「一緒に行くか....世界の針を進めに」
少女は頬を赤らめ不敵な笑みを浮かべて答える。
「はい、喜んで」
無気力に笑う男と少女は、荒廃した世界で我が道を行く。
ー荒廃した世界が彼らを望んでいる。
「・ -・・・- ・ -・・・- ・ -・・・-」




