準決勝って、マジ?
ごめんなさい…体調を崩しまして……
準決勝。と言っても、私以外の2人…つまりルーゼ対ルペンだけで、私は疲労度が高いということでシードになった。此のタイミングでシード⁉︎有利じゃん⁉︎って思ったけど。まあ良いや、なんか審査員の子震えてたしルーゼの名前出すたびにビクってしてたけど大丈夫かな。
ともかく、医務室でのんびり観戦。窓越しにも会場が沸いているのが聞こえる。
「操・龍水‼︎」
ルーゼが龍水を放つと、どうやったのか龍の姿の水は、ルーゼの指示に従って動き始める。元々あの魔術は自分が敵だと思っているものを攻撃させる魔術で、自分の意思で動かすものじゃなかった気がするんだけど…。
それにしても、あの龍に魔力を込めすぎじゃないかな…。あれルーゼレベルじゃないと制御出来ないくらいの魔力量が込められてるんだけど。
…と、それを見たルペンが、武器も持たずに素手で龍水に向かっていく。
あと少しで龍に飲まれる…!というところで、ルペンの指先が龍に触れて。水蒸気かのように龍が消えた。
「う、そ…」
思わず呟いてしまう。
だってルーゼの魔法を相殺できる人なんか参加者にいるはずなくて。あり得ない、と目の前の状況を飲み込めずにいる。
が、当のルーゼはというと、勝ちを確信したかのようにニヤリ、と笑っているだけ。
すると。
「ぅ、うあああああああ!」
龍水に触れたルペンの手がガッと天にかざされ、掌からまた龍水が現れた。
ザワッと会場がどよめく。
そのまま龍水は肥大すると、バーンッと弾け、盾魔法を展開していたルーゼとは対照的に、ルペンは派手に飛ばされ壁にぶつかったあと、ズルズルと崩れ落ちた。
誰の目にも気を失っている事は一目瞭然で、戦闘不能という審判の判断によって、ルーゼの勝利が決まった。
ルーゼはその場でお辞儀をすると、その姿が掻き消えた。
どこに行ったんだ!?と思っているうちに、後ろからトン、と肩を叩かれる。
「へぁ!?…あ、ルーゼ」
「うん、ルーゼだよ。」
一瞬フワリ、と微笑んだ後、いつになく真面目な表情になるルーゼ。
「リンネ……」
ゴクリ、と唾を飲む。
「賭けをしない?」
「…………へ??」
真剣な表情から、そんな声が溢れた。
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