18話
馬車が止まりニックスさんに降りるように言われた
降りたところで周りを見ると今は堀に架かる跳ね橋の上にいるようだ。改めて城壁を下から見てみるとその巨大さがよくわかる。幅も5mはある。これが3k四方にも及びその壁を触ってみても、何の違和感もなく石でできた外壁としか思えない。神遺物の異常さがよくわかった。
その外壁を超えると5m程度の外壁がまた現れた。ここが本来の外壁なんだろう。5mの外壁でも俺にしてみれば感動ものだけどね。今までの人生でこれだけの物を見る機会なんてなかったわけだしね。
前方には他の荷馬車が数台並んでいる。この規模の街にしては少ない気もするが、すでに日も暮れようとしてる時間の為だろう。
また門番らしき人達もテキパキとしてる為、すぐに自分達の順番がきた
「やぁニックスさん、今お帰りですか?」
「ご苦労様ですコルトさん。何事もなく無事帰ってきました」
そう言ってステータスプレートを出し門番の人に渡してる。どうやら知り合いみたいだ。他の人も同様にプレートを渡し何事もなく通って行ったが奴隷の女の子3人を見て何やら微妙な表情をしている。話を聞く限り同じような事が今までもあったからなのだろう。そうこうしてるうちに俺の順番になった
「次は君だね。はい」
と言って手を出して来る。この門番さん、見た目は40を過ぎているように見える。しかし如何にも兵士ですって感じの服装と佇まい。何より整った顔をしてるためダンディって言葉がよく似合う。渋めのおじ様好きにはたまらんだろうなと思い鑑定してみる
名前 コルト
種族 人族
職業 門番長
種族レベル Lv23
AGE 36
スキル
槍術Lv3、鑑定Lv2、指揮Lv2
この人かなり強いうえに鑑定持ちか、そしてどうやら老け顔だったみたいだ。そんな事を考えていると
「早くしてくれるかな、まだ後ろもつかえているんだ」
っと鑑定に夢中になっていた。怪しまれる前に返事しないと
「すいません、初めて街に来たもので緊張してしまって。それでなんですが実はステータスプレートの登録がまだできてないんです」
そう言うと少し驚いたようだが、すぐに机に置いてあった木札と取って渡してきた
「全くない事ではないが、その歳まで未登録というのは珍しいね。この木札が仮証になるから5日以内にステータスプレートの登録をして仮証を返却するように。5日過ぎても返却に来ない場合は犯罪者として手配されるので気をつけてね。」
「入場税はその時でいいからね。その時までに何処かのギルドで登録してると無料になるから。わかったかい?」
どうやらニックスさんに聞いていた通りだったので安心した。
「はい、わかりました。ありがとうございます」
「じゃあ、城塞都市フェルダイクへようこそ」
そうして内門を通された。そして街を見て感動のあまり立ち尽くしてしまった。自分で異世界は中世くらいの世界だから街並みも結構薄汚れてるようなイメージを作ってたのだが全然違った。たしかに昔のヨーロッパの街並で中世っぽい感じなのだが、薄汚れてる感じは全くしなかった。道も石畳で舗装されており馬車が行き交うくらいは十二分になりそうだ。建物にしても木造平屋をイメージしてたのだが、いやたしかに木造平屋も見受けられる。ただ思った以上にしっかりとした作りに見える。またレンガ造りの建物もあるし石材で作られた建物も多い。そしてそれらは2階建てどころか3階建ての建物も見受けられる。さすがにそれ以上になると見える範囲にはなさそうだが。
また行き交う人も興味深い。ドワーフらしき人もいれば獣人もいる。エルフは見当たらないがこれは期待できるだろう。どうやらこの都市は多種多様の人が住んでいるらしい。人数的にもかなり多くの人が歩いてるのが見える。聞いた話では5万人程がこの都市にいるらしいが思った以上の賑わいを見せていた。
そうやって佇んでいるとニックスさんに声をかけられた
「どうですかな初めての街は?」
「正直かなり驚いています。人も多いし種族も多種多様、街並もかなり綺麗ですね」
「私もここに30年以上住んでいますが自慢の街ですよ。これからこの街を好きになっていただけると私も嬉しいですね」
そんな話をしてるとおっさんが話しかけてきた
「ニックスさん街についた事だし俺らはこのまま宿に戻るわ」
「お二人とも長い間の護衛ありがとうございました。おかげ様で道中安全にすごせました。また依頼を出しますのでご縁がありましたらまたよろしくお願い致します。」
そう言って紙っぽい物にサインをして二人へ渡した
「兄ちゃんもまたな。冒険者になるならまた会う事もあるだろ。ギルドはこの道をまっすぐ行けばいい、でかい建物だからわかるはずだ。じゃあな」
「二人ともありがとうございました」
そうお礼を返すと二人は手を挙げて去って行った。
「では私共もここら辺で失礼させていただきますね。この中央の道をまっすぐ行きますと左手側に私共の商店がありますので是非お立ち寄りください。それでは失礼致します」
「道中ありがとうございました。いろんな事を教わり助かりました。少し相談したい事がありますので近いうちに店にも寄らせていただきますね」
ニックスさんは綺麗なお辞儀をして馬車へ乗り込み去ってしまった。これで1人になった。馬車に誘われて本当助かったな。知りたかった事がわかったし有意義な時間だった。さぁこれからはまず冒険者登録をしないとな
さぁ行くか
そして俺は歩きだした




