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ラブホと歩む異世界生活  作者: 岳
冒険者編
18/29

17話

 

 街が見えてきたとの事で馬車の窓から街を眺めた


 見えたのはそびえたつ巨大な城壁。15Mはあるだろう壁がかなりの距離続いている。さらに壁の周りは5mはある堀があり、おそらく遠目に見える川からの水を引き入れているのだろう。これにはさすがにびっくりした。思った以上にこの世界は発展してるのかもしれない。


「兄ちゃん驚いたか?」


 おっさんは何が楽しいのかニヤニヤしてやがる。


「えぇ驚きましたね。あれほどの巨大な城壁どうやって作られたのか想像もできません」


「ガハハッ、だろうな俺もこの街に来た時同じ事をおもったもんだ」


 あれほどの城壁なら魔物がいくら襲ってきても耐えられるだろう


「タクヤ様あの城壁ですが何でできているかお分かりになりますか?」


 そうニックスさんが聞いてきたがどう見ても石壁にしか見えないんだが、何か特殊な石でできてるのかな


「どう見ても石でできた城壁にしか見えないんですが」


「実はあの壁なんですが、魔素で出来ております」


「はい?」


 あまりの予想外の答えに何を聞けばいいのか混乱してしまう


「兄ちゃん気持ちはわかるぜ。俺も最初聞いた時は耳を疑ったからな」


「実は魔素で出来てるというのは正確ではありません。あれは神遺物と呼ばれる物で作られた壁なのです」


 詳しく話を聞いてみる事にする。


 この世界には神遺物と呼ばれる奇跡のような事象を起こす物がある。現在確認されてるのは5つあり、2つは冒険者ギルドが所有しており、残りはルージアナ王国、ルビス聖教国、サマルーン帝国がそれぞれ所有しているらしい。この国のみ何も発見できてないみたいだ。


 冒険者ギルドが所有しているのが今見えている城壁を作るものとステータスプレートを作成する装置らしい。城壁は各国にもあるらしく、あの壁だが消したり別の場所へ移動させる事も可能との事だ。各国ともに一か所のみ冒険者ギルドが城壁を作る。一か所なのは常に魔素を消費することもあり、それ以上は魔素の供給が追い付かないからだそうだ。


 ステータスプレート作成の神遺物も同様に魔素を使い作成されている。全ての国のギルドやギルドの無い村等では教会だが、そこで使われているのはいわば子機みたいな物だ。大元となる神遺物は厳重に秘匿されているらしい。それらの神遺物を各国に提供するかわりにギルドは独立を勝ち取っているみたいだ。


 王国にはコロシアムと呼ばれる闘技場、聖教国には聖堂、サマルーン帝国には浄化核と呼ばれる神遺物がある。コロシアムは闘技場内に結界を張り、結界の中で起こった事象をなかった事にする神遺物みたいだ。ようは結界内でどんな怪我をしようが、死亡しようが結界の外へ出ると元通りになるって事だな。この神遺物を利用し、5年に1度各国から人を集め武闘祭が開かれるらしい。普段は人と人が戦うのを見て楽しむ娯楽施設として使用されているみたいだ。


 聖堂は奇跡を起こす物だそうだ。意味がわからないので詳しく聞いてみると、回復魔法の強化版だな。回復魔法自体は使える人もそれなりにはいるらしいのだが、ちょっとした怪我を治したりできるだけみたいだ。稀に骨折すら一瞬で治せる人もいるみたいだが、そういった人は本当に稀みたいだ。その聖堂は死者は生き返らせる事はできないが、部位欠損程度なら即座に治せる奇跡を起こせるというわけだ。ただかなりのお布施という名の金銭を要求されるらしい。さすが宗教国家、碌なもんじゃないなと思った。回復魔法の効果が弱いのはレベルが低いのだろう。実際使える俺は光魔法がレベル5まで上がれば部位欠損なら治せるとなぜか確信している。まぁレベル5は人外レベルらしいので取得している人はいないのだろう。光魔法をレベル5に上げたとしても人前で部位欠損を治すのは止めたほうが良さそうだ。


 浄化核はいわば下水処理だな。この神遺物のおかげで各国の街がかなり清潔になったみたいだ。かなり昔になるがこの浄化核が発見される前は街中でも糞尿の臭いが充満していて、かなり不衛生だったみたいだ。帝国はこの浄化核のコピーを各国に販売しかなりの利益を得ているみたいだ。かなりの高額な為、当初は導入しない場所もあったのだが、導入した街では疫病の発生がほぼなくなったり、乳児や老人の死亡率が目に見えて下がったことから現在では大きな街にはかならずといってよいほど導入されているみたいだ。コピーを解析して自分の国で作ろうとしたとこもあったみたいだが、どのような原理で動いているのかもわからず、現在でも同じものを作れた国はないみたいだ。


 そしてそれら神遺物に共通するのは魔素を取り込む事により作動するということだ。どのようにして魔素を取り込むかというと兵士や冒険者が魔物を倒した際、魔結晶と呼ばれる物を魔物にかざす事で魔素が結晶の中に溜まる。最初は透明なのだが魔素を取り込む事で色が変化していく。黄色→橙色→赤→紫→黒の順番で変化していくらしい。そしてそれは冒険者ギルドで買い取りしてもらえる。冒険者の重要な収入源らしい。ギルドには魔素の量をはかる事のできる物もあるらしく量が増えれば当然買い取り価格は高くなる。ギルドが買い取り、余剰分は各国に売却されるみたいだ。


 また神遺物だが始原の森と攻略した際現れるとの事だ。そして神遺物だが取得した際には好きな場所へ移動させることも可能だが、一度移動させてしまうとそこに固定されてしまうらしい。各国は様々な恩恵のある土地よりも神遺物を手にいれるのに躍起になってるらしい。


 まぁたしかにそんな物手に入ればかなりの力になるのは間違いない。戦争がないだけで各国とも競争心とかはあるだろうからな。そして、やばい事実にも気づいた。俺の所有するホテルやばくね?魔素を取り込む事も能力的にも神遺物と思われてもおかしくない。これはさらに注意が必要だなと改めて思った。


「しかし神遺物ですか。すごいものがあるんですね」


「えぇ、今攻略中の森には国はかなり期待してるんじゃないですかね」


 今攻略中の森は中級の森らしく、神遺物も中級以上の森からしか入手できないらしい。すでに攻略を初めて5年たつらしいが攻略できていない。今は森に溢れていた魔物を倒しダンジョンへと入ってるが、まだまだ時間はかかりそうだ。中級のダンジョンだとボスは必ず上級になるらしく犠牲者もかなり出るだろうと教えてくれた。


 話してるうちに馬車が止まった。


 どうやら街の入り口についたようだ


 まだ見ぬ異世界の街か、どんな楽しい事があるのかな


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