表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
日常の章  作者: しば
PR
3/13


「………」

「………」

少しでも目をそらせば殺られる、そんなピリピリとした空気が机をはさんでにらみ合う少年と少女の間に流れていた。



「愛さん…章さん…」

これから何が始まるのか知らない楓は、章と愛の間であわあわと視線を彷徨わせている。

ガタン!という音に驚いて目を閉じた楓が恐る恐る薄目を開くと、

地に額を擦り付けている章の姿があった。

「すまんかった‼︎」

目の前の男の思いもよらぬ行動に一瞬ひるんだような表情をみせた愛だが、すぐにまた傲岸不遜な態度を取り戻す。

「ついカッとなった俺が悪かった。もうあんな真似はしないと約束するから、どうか許してくれ」

「自覚があるのはいいことなんじゃないかしら。これからは己の行いを悔い改めなさい」

いつもであれば掴みかかるくらいに腑が煮えくり返っているところだが、今日の章は一味違う。

「本当に君の言う通りだ。お詫びと言ってはなんだが、今度ご馳走させてくれないか?」

「何それ、もしかしてナンパ?これだから盛ったオスって嫌なのよ」

容赦の無い言葉で滅多打ちしてくる愛に、章は芝居がかった様子で残念そうな表情を作った。

「それは残念だなあ。せっかく焼肉食い放題」「行くわ」

「…に行こうとおもってたのに」

章が言葉を紡ぎ終えない内に、愛からの肯定の返事が被せられた。

急に態度が豹変した愛に、堅固と楓の目が点になっている。

(計画通り)

章は一人、口の端を吊り上げ邪悪な笑みを浮かべていた。

「せっかくのお誘いだし、参加させていただくわ」

(…肉に釣られたな)

(…肉に釣られたんですね)



章に餌付けされてしまった愛に、納得の表情をみせた堅固と楓であった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ