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今川転生伝 〜41歳のおっさんだけど異界に転生したので、れっつ☆えんじょい。なのじゃ〜  作者: テト式
第3章 学園は恋をする場所ではありませんっ!
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51話 自分について考えるようになったのじゃ


 さて、あれからしばらく立つ。


 既に季節は夏に入ろうとしている。


 学園に入って初めて知ったが、学園なるものには夏休み・冬休みなるものがあり、その時は皆実家に帰るそうである。帰らない者も少なくはないが、とりあえず帰ったり手短な旅に出たりするそうである。


 私も城へ戻り、母上やヴィヴィアーヌの顔が見たいのである。


 その点だけ見ればすごくわくわくである。


 しかし、今の私としては素直にわくわくできないものがある。


 前回の蕎麦事件で、ともすれば死ぬかもしれないと言われ、色々と複雑なのだ。危うく死にかけた訳であるからして、まさか蕎麦の粉を盛られるという事はないだろうが、とにかく心配である。


 さらに事件後、心配したオデッタがちょくちょく会いに来てくれるようになり、親しい仲になった。その関係で、哲学的な話を度々するようになった。それも拍車をかけていると言ってよかった。


 このオデッタ。中々代々司教の家系らしく中々哲学的な問いをしてくる時がある。



 「……私が死んだとして、何百年か後に、私の意識や記憶等を全て網羅された肉体が制作された場合、その肉体……というか、存在は私なんでしょうか……?」


 死。という絶対的なものに直面していた。という事でオデッタ本人の死生観について聞く場合があった。


 「確かに興味深い話ではあるじゃな」


 実に興味深い。


 自分は転生したがためにここに居る訳であるが、今はオドレイである。故に私は我ではなく、私なのだ。我あっての私なのだ。


 そんな私が、数百年か何千年後、私の記憶や意識、あるいはどうやるか不明だが体そのものを新しく作ったりした際に、その肉体は『私』なのだろうか? 


 残念ながら、修行を投げ出して大名となった過去を持つ私が答えられる問いではない。


 しかしてこのまま答えられないのも問題なので、とりあえず般若心境あたりの文紋を引用してみる。


 時々思うが、この世に仏の教えを伝授すれば、中々の広まりを見る事ができるのではなかろうか?


 禅宗においては、正しく教えを広める為にはその地域が正しく治められていなければ広める事はない。と考えられている。このエルディバは内情はどうであれ、表面上はどことも戦をしていない泰平そのものである。

 私の出自的にも、仏陀の再誕と言えなくもないレベルには高貴であるからして、生まれた時に七歩くらい歩いて「私が一番尊い」とか言ったって事にして、学園入る前の散歩で城下を見た際に貧困者を目にして己の存在に悩んで出家するか悩むのもできなくもない。

 

 否。そのような事、おこがましくてできそうにない。


 そんな大層な事をしでかすには、私には神仏を信じる心が足りてない。足りてないから大名になったのだ。また、仏陀の真似をするにはこの体では煩悩があり過ぎる。とも言える。

 


 そんな訳で、この世界げんせにおいては、単なる『書物などで得た知識を独自に解釈してなんか、こう、よくわからないけどいい事言ってる』感じにしなければならないのである。


 オデッタの方も大体納得してくれたようである。よし。


 つづく。

 転生すればなんでできるからってお釈迦様みたいに生まれた時に七歩ぐらい歩いて「尊い」とか言っちゃ駄目だし、石をパンに変質させたり水をワインに変えるチート持ってるからって神様の子とか言っちゃ駄目だし、洞窟に引きこもってたら天使様に「いいから読め」と迫られて逃げかえって嫁に慰められて新教立ち上げて自分の顔出しNGルール作ったりしたら駄目だよね。って話。


次回は2月3日に更新予定です。


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