40.間話 事の顛末
ストックがないです!
<××視点>
(予想外だったね、あんな魔法を使えるなんて。)
魔法が直撃し、ボロボロになった体を引きずりながら路地を進む。
「お、いい感じに弱っているっすね!」
「キリッ……誰だお前?」
後ろから聞こえてきた仲間の声に振り返るが、そこに立っていたのは仲間の姿をした何かだった。
「あれ、声を戻すの忘れてたっす……あーあー、これで治ったかな?」
何かは仲間の声で変なことを言ったかと思うと、いきなり何かから別の声が聞こえてきた。
(声を変える魔法!?じゃあ本物はどこに……)
「あれ、お仲間の居場所が気になるの?」
「……居場所を知っているということでいいのかな?」
「そうだね……僕に勝てたら教えてあげるよ。」
(惑霧、乱霧。)
それを聴いた瞬間に魔法を展開し、自分の有利なフィールドを作り出す。
しかし魔法を発動した時にはもう遅かった。
「強奪。」
「な……」
私の心臓は貫かれ、何か大切なものが体内から抜けていく感覚がする。
何かは手を引き抜くと、楽しそうに告げる。
「あ、仲間の場所はここだよ。意外に半端者も美味しいんだね。」
そう言って何かは腹を指す。
(キリック、サイ……)
ごめんね、と私は目を閉じた。
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「ん、どこだここ?」
目を開けると何もない真っ白な空間に立っていた。
(クラウンと戦って……あ、みんなはどうなった!?)
僕は急いで体を動かそうとするも、体の感覚が全くしない。
どうにか状況を把握しようと周囲を確認したが、周りに誰かいる気配がない。
(なんだここ?メモ、なんか知らない?)
そうメモに問いかけるもメモから返事はない。
死んじゃったのかな?なんて不吉な考えがよぎり始めた頃、突然レクトの前に見覚えのない女性が立っていた。
その女性はレクトの後ろを眺めているようで、僕もつられて見てみると、3人の男女が仲が良さそうに笑い合っていた。
その様子を悲しそうに眺めていた女性は、僕に背を向けると歩き出す。
(貴方は誰?ここはどこなの?)
声に出したかったが、声がでない。
遠ざかっていく女性は、どんどん薄れていく。
まるでこの世から消えてしまうかのように。
そして女性が完全に消え切った瞬間、視界が暗転する。
消える寸前、女性は希望を持った顔をしていた気がした。




