1.選定の儀
初投稿作品です。
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10歳の時に受ける選定の儀。
その最中に、1人の男の怒声が響き渡る。
「ふざけるな!」
贅沢な服を身にまとった男は、今にも神父に殴りかかりそうなほど顔を真っ赤にして立っていた。
そんな男に教会の人は困った顔をし、周りは男を白い目で見ていた。
それに気づいたのか男は近くにいた子供の手をひき、教会から出ていった。
しばらく歩くと男は子供を突き放して、自分は立派な馬車に乗り込み言った。
「もう帰ってこなくていい!兄と違って不出来なお前など、この家にはいらない!」
それだけ言うと男は立派な馬車に乗ってその場を去っていった。
「えーと………?」
子供はしばらく今起こったことが理解できずに道端で立ち尽くしていたようだが、頭が回り始めようやく状況を把握したようだ。
「…………は!?」
理解した上でこの反応になるのは仕方がないことだろう。
状況を整理しよう。
まず僕はレクト。
たった今親に捨てられた。
この時点でおかしいが、僕は冷静になって考える。
(いくらなんでも捨てるか!?)
こんなことになったのには、少し訳複雑な訳がある。
まずこの世界では10歳の時に選定の儀と呼ばれるものが行われる。
選定の儀では魔法の適性が表示される。
強力な魔法が使えれば魔法師に。
弱い魔法しか使えなければ生産の道や武器を持って戦う冒険者に。
これが主流の世界のため、この時点で貴重な属性であり、魔力さえあればもう将来が約束されるのだ。
ここで僕の複雑な事情が関わってくる。
まず僕の親は働いていない。
なのになんであんなに立派な馬車に乗れるのかという話だが、僕達家族は元貴族なのである。
元というのは3年前くらいに王様が変わって、腐った貴族達の一斉掃除が行われた。
その対象になったのはこの家も同じで、証拠をうまく隠して、一部の軽犯罪しかみつからなかったようだか、僕達家族は財産没収の平民落ちになった。
平民に落とされたことが原因でその頃、父と母が怒り狂っていたのを覚えている。
僕は別に気にしなかったが、両親にはプライドがあるらしく、平民に落ちる前から繋がりのあった裏の人たちを使い金を集め、それを使って生活しているのだ。
兄は貴族学院に通っていて成績トップな上にこの世界じゃ珍しい4属性持ちだったから、貴族じゃなくなっても校長が便宜をはかってくれたらしく、そのまま通えるようにしてくれたらしい。
そんなこんなで兄が活躍すれば貴族に戻れるかもしれないと父と母は本気で思っているらしく、同じような期待を僕にも向けていた。
そんな両親の期待がかかった大事な儀式で僕が出した適性は、鏡魔法。
父は震えながらどんな魔法かと聞いてきたから、感覚的にわかる魔法の使い方で父と同じぐらいの鏡をだしてみせたら………今に至ると言った感じだ。
「ただ鏡出すだけのわけないでしょ。少し待てばもっと面白いものを見せてあげたのに。」
僕は1人でそんなことをぼやきながら、とりあえず安全そうな街のベンチまで歩いてきた。
ベンチに座って僕はこれからどうするのかを考えることにした。
少しわかりにくいと思ったので、話を少し修正しました。




