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27_最終章,の真実。

 片山恭輔は呆れ返っていた。

 誰あろう、「桐山容堂」その人である。


・・・・・・・・・・・・・


 なんだあこのイカレた最終章は?

 世の中けったいなことを考える奴がいるもんだなあー。よくやるぜ。


 ああ、そういえばこんなのがあったっけ、と思ったのだ。


 去年「アルファポリスホラー小説大賞」というのにネットで書いていた小説を応募してみたが、大賞どころか候補作にも選ばれやがらなかった。フン、見る目のない奴らめ。すっかり興味をなくして、講義の方が忙しくなってしばらく休むつもりがそのまま忘れ去っちまったぜ。

 ああ、俺は24歳の某有名大学英文学科の院生だ。えーと、この「小説家になろう」?の登録プロフィールは親父の物だ。こんなもの、誰が正直に自分のなんて書くか。


 この…なんだ、「無形人間」…だったか、

 忘れ去っていたには理由がある。

 同時期に某大手出版社のミステリー文学賞に応募していて、残念ながらこちらも大賞こそは逃したものの、編集者にコネが出来て、プロとしてミステリー誌にデビューすることが決まったのだ。フフン、今さら素人どもに混じって見る目のない三流読者相手に書いてられるかってんだ。


 と、まあ……、忘れたというより無視していた昔の作品だが、ちょうどプロデビューが決まった頃アルファポリスから今年の「ホラー小説大賞開催」の案内メールが来た。

 今さらまったく興味なんてないんだが……


 そうだ、


 と俺は実にミステリー作家らしい「イタズラ」を思いついた。

 今さらどうでもいい過去の作品を、低レベルな三流作家どもに開放してやるのだ。解決編に入ったところでブツ切れになってるからちょうどいいだろう。

 さあて、三流作家どもが食いついてくるか? どの程度の「解答」を答えてくるか?、ま、お遊び感覚で見てやろうと思った。

 ああ、元々ページを開設するためのメールアドレスはフリーメールを使っていたのだが、イタズラついでに担当編集者のメールアドレスに書き換えておいた。最近変なメールが紛れ込んでいて困るなんてぼやいていたが、まあ、じきにばれた。いいじゃないか、俺に熱心なファンがいるって分かっただろう?純朴な「竜雷太」君。ばれちまったんで適当な捨てフリーメールに書き直しておこうかと思ったら、勝手にパスを書き換えられて俺までログインできなくなっちまっていた。世の中悪い奴がいるものだ。


 と思っていたら「真・無形人間」なんてのが新しく開設されて、「無形人間」イベントは継続された。世の中暇人が多いことだ。


 しっかしまあ、

 ろくっでもねえ「完結編」だなあ。どうしてこうなるんだか……ハア〜〜。

 ま、所詮素人に書けるのはこの程度というわけだ。

 おい、編集さん、世の中の「作家」たちのレベルが分かっただろう?

 あの続きを知りたいか?

 あれはねえ、真犯人は実は…………………


≪以降「真相」が分かりませんのでこれにて「更新されていません。」は≪おわり≫とさせていただきます。あしからず≫



_____________


※おことわり※


 この作品を書くにあたって約一名と約一作、(かなり)具体的にモデルにさせていただきました。遅ればせながらここに無断登用したことをお詫びいたします。ごめんなさい。

 実際の「作者」様はこんな高慢な嫌な人間ではないと信じております。


 謝るからさあ〜〜、


 「続き」書いてよお?

 ひっどいじゃない、あんなところで中断なんて。ねえ?

 誰? 真犯人は?

 いったいどういうことなの?

 教えてよお、ねえ?


 お願い!


 ね?



ほんとに ≪終わり≫



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