望んだ結末の行方
カラオケ好きなんですが(汗
3年生が自由登校にはいっているので学校は何だか人口密度が少なかった。
「る〜か〜っ」
クラスメートの千夏は独特な鼻にかかった甘い声で話しかけてきた。
なぁに?と瑠香が振り向いた時にはもう千夏は瑠香に飛びついてきて
「ねぇねぇ最近付き合いわるーいっ。今日はカラオケ行こうよぉ〜」
子犬のように千夏は「ねっねっ」と愛嬌一杯に上目使いで懇願してきた。
「ごめんね。今日はちょっと・・・最近喉の調子も悪いし・・・ごめんね」
瑠香は心底申し訳なさそうな表情をし
「来週末に遊ばない?そろそろ春物のお洋服みたいなぁと思ってるの」
とにっこり続けた。
千夏はぱぁっと表情を明るくし
「うんっ楽しみっ」
と瑠香の手をとりぶんぶんと振り回した。
「じゃ、ばいばーい!
今日もしも気変わってカラオケ行きたくなったらメールしてねん」
教室の出掛けに千夏は自分の携帯を片手に持ちながら手を振った。
「うん。そん時はよろしくー」
千夏はきっと別の友達を誘ってカラオケにでも行くだろう。
人懐っこくて元気で行動力のある千夏が瑠香は羨ましかった。
少々引っ込み思案気味で人見知りしてしまう気質がある瑠香は
昔から兄の後ろに隠れておどおどしているような少女だった。
いつも瑠香の前を歩いてくれた兄。
頼りになる「お兄ちゃん」。
そんなお兄ちゃんが兄ではなく「男性」として気になり始めたのは
いつごろからだろうか?
兄の携帯にメールや着信がある度に言いようのない
焦りや嫉妬が頭をもたげるようになった。
普通の大学生ならば彼女くらいいるだろう。
しかも兄・敏哉は贔屓目に見なくても格好良く性格だって悪くない、
きっとモテるだろう。
学校からの帰りが遅くなるとき、休日に出かけるとき、
いつも不安になった。
もしかしたら私はブラコンなのだろうか?
しかも行き過ぎた・・・・・。
兄の首筋が気になり始めたのはもう半年前。
最初は何で気になるのかわからなかった・・・でもある日気付いた・・・
これは血への渇望だと。
それ以来、普通のご飯が美味しく感じなくなった。
兄や父へご飯を作らなくてはいけなかったので料理は変わらず行っていたが。
父が海外出張と知りこれはチャンスだと兄を地下室に閉じ込めた。
ずっとこうしたかった。
兄を誰の目にも入らない空間に隔離したかった。
でもこの後どうするの?
私が望んだ結末はどんな結末?




