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『平成ギャルが公爵令嬢に転生したら、貴族社会がマジでだるすぎた件』  作者: qp46


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59話 美味しいも盛ってよくね?

公爵家


いつもの茶会


今日はフィリア

エミリア

そしてなぜかセレスティアもいた


「……最近普通にいるよね?」


りながジト目になる


「えっ」


セレスティアが固まった


「い、いえこれは!」


「これは?」


「聖教国とギャル文化の危険性を確認するためでして……!」


「毎回来てない?」


「監視です!」


「お茶飲みながらケーキ三個食べてる監視ある?」


「必要経費です!!」


フィリアが嬉しそうに笑う


「もう仲良しです!」


「違います!!」


りながケーキを食べながら首を傾げた


「あ、セレス」


「なんです」


「聖教国って海ないの?」


「ありますよ?」


セレスティアが普通に頷く


「港町リヴァが有名です」


フィリアが目を輝かせた


「わたくし、

 以前行ったことがあります!」


「えっマジ!?」


「魚料理がとても美味しいのです!」


「うわ絶対うまいやつじゃん」


エミリアが紅茶を置く


「馬車で数日ほどかと」


「近っ!!」


りなが勢いよく立ち上がる


「行きたい!!!!」


◇◇◇


数日後


港町リヴァ


潮風が吹き抜ける


「うわぁぁぁ!!」


りなが目を輝かせた


「海だァァァ!!」


「こちらです!」


フィリアが嬉しそうに案内する


その後ろでは、

護衛として同行した騎士二人が周囲を警戒していた


「平和な街とはいえ、

 お気をつけください」


「はーい!」


◇◇◇


市場


「うわデッカ!!」


巨大な魚が並んでいた


「こちらはリヴァ名物です!」


「テンション上がる〜!」


市場中に威勢の良い声が響いていた


「今朝獲れたぞー!!」


「海老安いよー!!」


「新鮮だよー!!」


「めっちゃ観光地って感じする!」


◇◇◇


その時だった


りなの目が止まる


市場へ並ぶ巨大な魚


「……え?」


「どうしました?」


「マグロ!!?」


市場が静まり返る


「……まぐろ?」


料理人が首を傾げる


「いえ、

 この魚は“カイザーフィッシュ”ですが」


「えっ」


りなが固まる


見た目は完全にマグロだった


だが。


デカい


普通のマグロより、

明らかに一回り以上大きい


「……あ、なんでもない!」


りながぶんぶん首を振る


「てか絶対刺身でしょこんなの!!」


沈黙


「……さしみ?」


「生で食べるの!」


「生ォ!?」


市場全体が止まった


◇◇◇


「魚を生で食べるなど危険です!!」


料理人達が騒ぎ始める


「お腹壊します!」


「正気ですか!?」


「いや新鮮ならいけるって!」


りながカイザーフィッシュを指差す


「むしろこういう魚こそ生!」


「生……」


フィリアがごくりと唾を飲んだ


◇◇◇


「では少し切り分けましょう!」


職人が巨大な包丁を持ち上げる


「おぉ〜!」


トン!!


豪快に捌かれていく巨大魚


フィリアが目を輝かせた


「すごいです……!」


「長年魚を扱ってますので!」


職人が誇らしげに笑う


◇◇◇


切り分けられた美しい赤身


りなの目が輝く


「はいもう優勝」


「まだ食べてませんよ?」


「見たら分かるの!」


◇◇◇


「創ちゃん!」


黄金の光。


神々しい紋様。


『創造神スキル起動』


『新規創造候補を解放』


『醤油』


『わさび』


『刺身文化』


「最後もう文化じゃん!?」


次の瞬間


机へ見慣れない瓶と緑色の塊が現れた


◇◇◇


「これが醤油!」


「黒いです……!」


「で、これがわさび!」


「毒ですか?」


「違うわ!」


◇◇◇


「じゃ、こうして〜」


りなが赤身を切り分ける


薄く、

綺麗に揃えられていく刺身


「おぉ……」


市場の人々が息を呑む


「美しい……!」


「綺麗です……!」


フィリアが感動していた


「で、これを」


りなが醤油へわさびを溶かす


「こうして食べる!」


ぱくっ


「……っっっまぁ!!」


りなの目が輝いた


「優勝!!!!」


◇◇◇


「ではわたくしも!」


フィリアが勢いよく食べる


もぐ


沈黙


数秒後


「っ!?!?」


「鼻がァァァァ!!」


「ですよねぇ!」


フィリアが涙目になる


「なんですかこの緑ぃぃ!!」


「わさびね」


「痛いです!!」


◇◇◇


「しかし……」


騎士の一人が静かに頷く


「魚そのものの味がよく分かる」


「でしょ!?」


「これは確かに美味い」


料理人達もざわついていた


「生臭くない……」


「醤油が合う……!」


「なんだこの文化……!」


◇◇◇


「では護衛の皆さんも!」


フィリアが笑顔で刺身を差し出す


「ありがたくいただきます」


騎士達が刺身を口へ運ぶ


数秒後


「っ!?!?!?」


「な、なんだこの刺激はァァァ!!」


「鼻がぁぁぁ!!」


騎士二人同時に崩れ落ちた


「騎士のくせに貧弱〜!」


「毒ではないのですかこれぇぇ!!」


◇◇◇


「つまり!」


りなが胸を張る


「素材が良い時は!」


一歩前へ出る


「シンプルな方が盛れる時もあるってこと!」


市場が静まり返った


「盛りすぎだけが正義じゃない!」


「“素材を活かす盛り”もあるの!」


「「「おおおおお……!!」」」


料理人達が感動したようにざわめいた


◇◇◇


帰り際


「ぜひ持って行ってください!」


大量のカイザーフィッシュを渡された


「うおっ多っ」


「刺身文化のお礼です!」


「完全にハマったなぁ」

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