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空白の英雄譚  作者: りゅりょ(仮)
第1章 未熟
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第1章 5話 雨は嫌な事もちょっと良い事もある。

僕は本を開いた。

机には本と教材が並んである。作戦実行だ。

まずは1ページ目から読んでいこう。

僕は本と教材を開いた。

「えっと? むかし、あるところに、⋯えーこの字はっと」

僕は教材を開いて、本に書いてある文字を探した。

「あった!えー、なるほどこれで一人って読むんだね」

僕は本を解読していく。

「次は、えーっと男か。 男がいました⋯ほぉ。男は⋯えーーっと?」

僕は教材のページをめくっていき、書いてある文字を探す。

⋯見つからない。どこにあるのかわからない。

「⋯」

探しても探しても見つからない。

だんだんと面倒くさくなってきた。

「あった!国王って読むのか。その次は、さっき見たな。どこだっけ?」

見つけては読んでを繰り返していく。

「呼ぶ⋯か。呼ばれて⋯?また知らないやつだよ⋯」

僕は探した。何枚も、何枚もページをめくって言葉を探す。

「あった。これ王宮って読むのか⋯王宮に、えーーーっと?行き⋯ました。行きました。はい」

次、次、次、また次に知らない文字が出てきては探していく。

「⋯」

何をしているのだろう。僕は

こんなにも面倒くさいことをなぜ続けているのだろうか。

もっと早くできる方法があった筈なのになぜ

考えることも面倒になってきた。

こんな雨の日は心すら濡らすというのか。

あぁ、雨よ。さっさと止んでくれないか。

湿った空気が僕の心に入り込む。

席を立って鎧戸を少し開けてみる。

目の前に広がった光景は、まさに今の僕を表していると言っていい。

いつもと変わらないのに、闇が世界を暗く変えて閉ざしていく。

僕は鎧戸を閉じた。

気持ちを切り替えるため、一度寝よう。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


おはよう。少しは気分も晴れた。

どのくらい寝ただろうか。いや、そんな事はどうでもいい。

雨の音が寝る前より静かになってる気がして、僕は少し鎧戸を開けた。

「⋯!」

空は、雲に穴が開いて光が差し込んでいた。

雨はまだ降っているが、あと少し待てば止みそうだ。

だんだんとテンションが高まってくる気がする。

外に行こう。


森に来た。

木から葉に落ちた雫が、歩いている僕の足にはねる。

⋯痒いな。なぜ雨に触れると触れた部分が痒くなるのだろうか。不思議だ


Q.降ってきてる雨も痒くなるのか?

A.そうでは無い。


そう考えると不思議に不思議が重なる。

今も、空から雨が降ってきているが、別に痒くはならない。

なぜだろう?

⋯⋯いや、考えないでおこう。

難しすぎる。

お、草原だ!

「っあれ?」

草原にはジークがいた。

「先に先客がいたか」

初対面の頃は行きたがらなかったのに、案外一人で来る感じなのかな?

僕は芝の上に座り向こうを向いてかっこつけているジークに音もなく忍び寄る。

「何してるの?」

ジークは口を大きく開け、目を見開いてこちらに振り向いた。

僕は少しだけその場から身を引いた。

⋯両者無言である。ジークは驚いて声も出ていない。

「急に驚かせないでよ⋯」

ジークはそう言って向こうを向き直した。

「ご⋯ごめん。⋯隣いい?」

何を言っているのだ僕は。

急に驚かせて隣いい?って、完全に迷惑な奴じゃん!

い⋯いや待て、まだ巻き返せる。

なにか⋯なにか無いか?

僕はジークの隣に座る。

「⋯えっと、いい眺めだよね」

何を言っているのだ。

一面森、森、森!

全方向木しか見えない。

いい眺め?そんなこと無い。

一面の木を見ていい眺めと思う人は少ないだろう。全人類で1割か2割くらい?

多分だがそのくらいしかいないだろう。

「木しか見えないけど⋯」

ジークはボソっと呟く。

指摘されてしまった。いやそうだよね、正直

木しか見えないのにいい眺めなわけ無いよね。

「⋯」

「⋯」

⋯共通の話題が無い⋯!

というか、雨が降った後だからか地面が濡れている。

⋯雨!そうだ、雨の話をしよう⋯と、思ったけどどんな話をしたらいいんだ。

考えろ〜。落ち着いて考えろ。

「⋯雨って、痒くない?」

間違えたかも。話題

「あ~、わかる⋯かも?」

嘘でしょ、通じたぞ。

言葉を詰まらせながらだが、通じてしまった。

あ、会話を途切れさせてはいけない。

ようやく話題ができたのだ。仲良くなるチャンスだ。

「だよね!普通に雨に当たる分には何ともないんだけど、はねたりすると痒くなる⋯よ⋯ね!」

あ、まずい。話しすぎたか?

ジークが困ってる!

「うん、そう思うよ」

良かった、そんなことなかった。

⋯これ以上の話題は無い。

いや、今日はこれでいい。

もう夕暮れ時だ。帰ろっと

僕は帰るため立ち上がった。

⋯そうだ、一緒に帰ろう。

「ねえ、僕はもう帰るんだけど、一緒に⋯その、帰らない?」

お願いだ。一緒に来てくれ

帰ってる途中に話題を思いつくかもしれないんだ!せめて帰り道で話そう!

「あ~⋯うん、いいよ」

よしきた

「ありがとう!じゃあ、行こ」

僕がそう言うと、ジークは立ち上がる。

僕の頭よ。なにか話題の1つでも思い浮かんでくれ⋯


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


無理だった。

あの後何度も話題を考えたが、なにも話題を思いつかなかった。

そこまで相手のことを知らないから、まあしょうがない。⋯はずだ

というか、あんなに気まずい空気になるなら一緒に帰ろうなんて言うんじゃなかった。

あ~、次会った時どうしよ。

5話目、2話で登場してから3話ぶりのジーク君登場です。久しぶり


最近3人称気味1人称の書き方が増えてる気がしています。読みづらかったらすいません。

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