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女の子の出会いとエル誘拐される

 ニアさん達も帰ったことだし、店を占めるかな


「エルそろそろ店を閉めようか?」


「そうだね。商品ほとんど売れて良かったね」


「うん。陶芸品が少し売れ残ったぐらいだしね」


   そんな話をしながら閉店作業をしていると年上の可愛らしい女の子がお店に入って来た。


「あの、すいません。おいしい果物を売ってるお店はここですか?」


「はい。噂になってるお店ならここだと思います」


「よかった。果実を三つもらえますか?」


「ごめんね。もう売れきれちゃったんだ」


「え〜そんな!!」


「せっかく皆に喜んでもらえると思って、一生懸命ためたお金持ってきたのに!!」


   女の子は泣きそうになっていた。うーんかわいそうだな。後で食べようと思ってた分をあげるかな。


「あのこれあげるよ。後で食べようと取っておいたぶんなんだ」


「え?? いいの?」


女の子は顔をあげ笑顔を見せてくれた。


「うん。いいよ」


「ユリス、僕の分も上げてもいいよ」


「ありがとう。エル」


「ありがとう!!」


「どういたしまして」


  エルは照れていた。


「皆て言ってたけど、大勢で住んでるの?」


「うん。領主様が用意してくれた家に住んでるんだ」


   おじさんが用意したってまさか??


「ね、つかぬことを聞くけど親御さんはもしかして」


「うん。少し前に流行った伝染病で、、、」


  女の子はまた泣きそうになってしまった。


「ごめん」


「いいよ」


  女の子は顔を上げてくれたが、表情が作り笑顔だった。僕がなんで知ってるかと言うと、この病の治療法を親を通して教えたのは僕だからだ。親は最初まともに取り合ってくれなかったが、僕が粘った結果、親が冒険者をしている時に耳にしたと言うことにして、おじさんに手紙で伝えくれたのだ。そのお礼の手紙でおじさんが、孤児院に入れない子は家を借り上げて住まわすと書いてあったのだ


   僕は申し訳なく思いあることを提案した


「お詫びに君の所で美味しいものを振る舞うよ」


「え?? 本当に?やったー」


   女の子はとても嬉しそうにしていた。


「ね君の名前教えてくれない?


  いつまでも君では失礼だからね。


「うん。いいよ。私の名前はライラて言うのよろしくね」


「うん僕はユリスだよ」


「僕はエルよろしくね」


   自己紹介しているとドアが開き、誰かが入ってきた。


「あの、ここの代表はおられますか?」


「僕ですが?」


  その人の前に歩み出た。


「君が?」


  男性はとても驚いていた。恐らく僕が子どもだからだろう。


「まぁいいや。先ほどこちらで購入したお皿もう少し量を用意してもらうことはできないだろうか?」


  要するにこれは商談か?


「僕たちと商談を行いたいってことですか?」


   男性は笑顔になりその通りと答えた。


「それは今からですか?」


「急で申し訳ないのですが今からお願いできないでしょうか?」


どうしよう?ライラに美味しいものを食べさせてあげるて約束しちゃったしな。僕が困っているとエルが話かけてきた。


「ユリス、君はライラの方に行っといでよ。商談は僕がやるからさ。これでも商人の息子だからね。任せてほしいな」


   確かにエルなら大丈夫か


「わかった。任せるよエル」


「そっちもそれでいいですか?」


「ああ、構わないよ。そういえば名乗ってなかったね。僕の名前はペックよろしく」


「僕はユリスです」


「僕はエルです」


  紹介も済んだし行くかな。


「じゃ、エル悪いけど商談頼むね」


「うん。任せてよ。安心して行ってきて」


   エルに見送られ僕とライラは外に出た。


「ライラ案内頼むね」


「うん」


  ライラの案内の元僕達は歩き出した。


「ライラは普段何しているの?」


「うーん商店のお手伝いかな。領主様からもお金貰ってるけど、自立するためのお金が欲しいからね」


   ライラはしっかりもののようだ。


「なるほど。将来の夢は何?」


「素敵なお嫁さんになることかな」


   ライラは恥ずかしそうに言った。そんなことを話していると目的地に着いた。


「ここがそうなの?」


「うん。そうだよ。中に入ろう」


   そこは普通の一軒やだった。ライラの後に続いて中に入ると成人まじかぐらいの男の子が出てきた。


「ラックただいま。こちらユリス、お友達になったの」


「ユリスです。よろしくお願いします」


「おぅ。俺はラックだよろしくな。」


ラックの体はがっしりとしていて髪は銀髪、目は青色で顔は普通だ。


「あのね、ユリスが美味しいものを食べさせてくれるって」


「まじか、だがなんでそんな話になったんだ?」


   僕は理由を話した。


「なるほどね。なら有り難くいただくよ」


「うん。そうしてよ」


   玄関から食堂へと移動した。そこには二十人くらいの子ども達が集まっていた。


「なんでお前たち集まってるんだ?いつもなら集合かけなきゃ集まらないくせに」


  ラックはかなり不思議そうにしていた。


「だっておいしいもの食べられるんでしょ?」


「わたちきいたからまちがいないもん」


  なるほどこの女の子が先の会話を聞いて皆に伝えたらしい。


「ハァ、しょうがない奴らだな。ユリス頼めるか?」


「うん。いいよ」


「やったー!!」


  僕はエクセアを起動して丼物を出して行った。


「さぁ、皆好きな物を取ってくれ」

 

 と言うと子ども達が一目散に欲しい物まで走っていた。途中で取り合いが発生したがラックが介入してうまく収まった。


「では、いただきます」


「いただきます」


  子ども達は無言で口の中に食べ物を運んでいた。


「皆おいしいかしら?」


「おいしい。!!!」


  皆笑顔で答えてくれた。


「ユリスありがとね」


「いいよ。気にしないで。そういえばラックはもう成人したの?」


  外見から予測するとしてそうだが


「いやまだだ。後一ヶ月はある。成人したらここは出てかなきゃいけないからな」


「へえー、そうなんだ。何になるの?」


「一応冒険者になろうかなと。でもそうなると、小さい子どもを誰が見るんだて話になるんだよな」


  ラックは思いつめてるようだった。うーんこうして関係を持った以上他人ではないし、ラックのことも嫌いではない。よし、提案してみるか。


「なら、うちの領に来る?こう見えても僕次期領主だから、子どもの面倒を頼むくらいできるよ。それにここの領主とも仲いいしね。」


「本当か!!ならぜひ頼む」


ラックは頭を下げてきた。


「うん。でもラックこの話よくすぐに信じたね」


「あ、悪いが念の為確認させてもらうぜ?」


「いいよ。トリスさんか公爵夫婦に確認すれば一発さ」


  僕は自信満々に言った


「だろうな。こんな嘘バレたら不敬罪で牢獄間違いなしだからな」


「うん。そうだね」


「それでいつ向かうのかしら?」


「公爵との交渉や受け入れ準備があるから十日後で」


「わかったわ」


「じゃあ、悪いけどエルを待たせてるから、帰るね」


「うん。またね」


「またな」


  食堂で二人の見送りを受けてドアを開けて外に出た。さぁて商談はどうなったかな? エル張り切ってたからな。そんなことを考えながら歩いていると店に着いた。すると、僕の目に信じられない後景が飛び込んできた。ペックさんが倒れていたのだ。僕は慌てて駆け寄った。


「ペックさん!!しっかりして下さい!!ペックさん!!」


   体を揺さぶるとペックさんは気がついた。


「う、君は確かユリス君?」


「はい。そうです。ペックさんいったい何があったのですか?エルは???」


  エルが見当たらない


「すまない。ユリス君、どうやら我々の抗争に巻き込んでしまったようだ」


「抗争てどういうことです?」


「私は商業国出身だが、現在商業国はある組織に牛耳られてる。皆その組織が怖くて逃げ出すか、黙って従っていたんだが、もう我慢ならなくなってレジスタンスを組織したんだ。そして僕はその幹部で、ある筋から家族が狙われてると、情報を得てここまで逃げて来たんだ。」


「なるほど。なぜ貴方は拐われなかったんですか?」


   僕は警戒しながら聞いた。


「それは家族が人質になっているだろう僕は攫うよりこのまま手札として組織に戻したほうがいいからさ」


「なっているだろうて、確認された訳ではないんですか?」


「ないよ。エル君がやられたならばうちもやられてる可能性が高いのさ」


   確かにエルを攫ってこの人の家族を攫わないのはおかしい。まぁ、それもこの人の話を信じればだが


「相手のアジトに心当たりは?」


「一つだけある。だがうかつに動けば僕の家族も危うい」


  くそ、確かにそうだ。くそ、エル無事でいてくれ


「だが、ここで動かなければ、助け出せはしないだろう。兵士が動けば感づかれる恐れがある。二人でやるしかないが君はここに残りなさい。戦えないものは足手まといだからね。僕は行商もやるから盗賊との戦闘経験もある」


「嫌だ!!絶対についていきます」


「しかし、、、」


「だめなら一人で動きます」


   絶対にエルを助けるんだ。


「わかった。一人で無茶されるより連れて行ったほうがましだ」


「ありがとうございます」


  僕は頭を下げお礼を言った


「いいよ。だが死んでもしらないよ?」


「はい。もちろんです」


「わかった」


  僕達は店を出て裏路地に入り少し歩くと心当たりの場所に着いた。現場は異様な緊張感に包まれていた。ペックさんを先頭にドアを開け静かに中に入るといきなり後ろから殴られて気を失った。



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