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近くのようで遠いクラスメイト  作者: いちごモンブラン


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クラスメイトの距離



僕には好きな人がいる。

同じクラスの倉瀬麻耶だ。あまり目立たないけど、クラスの男子からは人気がある。僕もご多分に漏れず、彼らと同じという訳だ。

彼らと僕が違うのは、同じ中学校だったというとだろう。

たったそれだけだけど、他の男子達には無く、僕にしかない繋がりのようなものを感じていてた。少し気持ち悪いかな…。

この高校は偏差値が高く、受験は非常に苦労した。なぜかと言えばもちろん倉瀬がここを受けると耳にしたからだ。

毎日、食べる、勉強、寝るの繰り返し。精神的に辛い日々だった。今、思い出しても寒気がする。でも、そのお陰で倉瀬麻耶と同じ高校に入ることができた。

合格発表の時、自分の名前があった時も嬉しかったが、その後に、

「白井くんも一緒の学校だったんだ。これからよろしくね。」

そう言われたことのほうがもっと嬉しかった。

入学後にクラスも同じになって、しかも、隣の席というのも少々できすぎのようにも感じたが、結果オーライだ。

「クラスも同じだなんて、運命みたいだね。」

そう言われた僕の気持ちが理解できるだろうか、危うくその場で告白をかましそうになった。

なんとか、平静を保ち、

「ああ、宜しく。」

まるで興味の無さそうなぶっきらぼうな返事をするのが精一杯だった。

「はは……うん、宜しく。」

倉瀬も微妙な顔をして、返事を返していた。


それからも隣の席の特権を活かし、積極的に話し掛けた。

そのお陰でクラスの男子の中で一番仲がよい所まで行くことができた。

そして今日、二人で遊びに行かないかと誘おうと企ている。

いつもの授業がやけに長く感じて、時計の針が刻む音がいつもより鋭く感じていた。まだかまだかと待っているいると、キンコンとチャイムが鳴り、教師が授業終了の挨拶を交わした。

教室が一斉に音を取り戻し、ざわついているその瞬間に僕は倉瀬に声を掛けた。

「今度、遊びに行かないか?」

まるで告白をしたかのような緊張感。ただ遊びに誘うだけなのに。それでも、僕にとっては告白とそう違いはない。それくらいの意気込みで倉瀬に話し掛けた。

バクバクと心臓が鳴る音が聞こえる。もうちょっと仲良くなってからの方が良かっただろうか…?。馴れ馴れしくはないだろうか…?さまざまな考えが頭をよぎる。少し間を置いて、倉瀬は答えた。

「いいよ。せっかくだし連絡先でも交換しておこうか?」

その言葉を聞いた瞬間、僕は天高くガッツポーズをしてしまった。



…もちろん心のなかでだけど…。







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