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第83話 旅立ちにゃ

 俺は旅立ちを前にマリウス王、エレナ王妃とミーナに謁見していた。

「来人、もう一度頼むがローマシアに残ってくれないか?」

「すまないにゃ、もしもの時は何処にいても駆け付けるから任せて欲しいにゃ。」

「そうか、それは残念だ。リーンに来た時は必ず城に立ち寄ってくれ、何時でも歓迎する。」

「分かったにゃ。」

「来人、貴方には色々助けてもらって感謝しています。」

「ミーナも元気でにゃ。」

「はい、来人もお元気で。」

「マリジアの女王宛の紹介状を書いておいた。マリジアに着いたら、王宮に立ち寄るが良い。」

「ありがとうにゃ。」

「それと、黒龍王アスラのことだが北に向かったらしいが未だに動きはないようだ。来人もくれぐれも気を付けてくれ。」

「こっちも何か分かったら知らせるにゃ。」

 こうして、俺は、エリス、アリア、ブリットと共に首都リーンを旅立った。

 街道を東に向かう馬車の屋根の上の特等席でのんびり昼寝をしながら、向かうは魔法の国マリジアである。

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