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三人の勇者の異世界無双  作者: ロザノ
3/6

2 夢の勇者

「おーーさーい、ちーくーーーよ」


お母さんのうるさい声が微かに聞こえてくる


正確にはうるさくはないのだがこうも朝だと夢心地だからうるさく聞こえてしまうものだ。

…やばい、眠い。とっても眠い…

………………………………


「起きなさい、寝坊助。」


「あいた!はっ…ぐ…」


不思議な声を聞き目を覚ました瞬間背中に激痛が走り口を手で抑える。どうやらベッドから背中から落ちたようだった


「はぁはぁはぁ…いっつつ!呼吸困難になるかと思った」


否、柔な私の身体のことだ。たぶん呼吸困難に陥ってはいたのだ。たぶん。


そんなことはどうでもいい。


「あ、今何時だ!?」


時計に目をやる。そこには登校時間にギリギリ間に合うくらいの時間が表示されていた


「これならギリギリ間に合うかな」


と言い急ぎ朝支度を済ませバッグを持ってドアを開ける


「いってきます!」


と誰もいない家の中に朝の挨拶をし駆け出す。


そういえば朝のあの不思議な声はなんだったんだろう…


なんて考えていたからか迫ってきている車に気が付かなかった


ブー!っと甲高い音が響き渡る。


いつもの私なら華麗に躱せることが出来たのだろう、しかし今日に限りその力は不発に終わった


…あぁ、私にも二次元のような力があればこんなこともないんだろうなぁ…


そんな夢は命と共に消えていった



「今帰ったぞー!」


勢いよく扉を開け元気よく挨拶する。今は朝の7時くらい。日が昇り始め小鳥が囀る時間だ


「あぁ、おかえり。どうだ?いい獲物は取れたか?父ちゃんに見せてみろ。」


コーヒーと一緒に新聞を読んでいた父親が新聞をたたみ食い気味に近寄ってくる


「勿論だ!どうだ?今日はコカトリスを狩ってきたんだ。捌き方もいいだろ?」


鶏肉が3頭分朝の時間帯としては上々の収穫だ。肉を無駄なく切り落とされ完璧な状態である


「完璧だ!父ちゃんは嬉しいぞー!」


父親に抱きしめてほっぺに髭をジョリジョリさせられる、若干嫌だが

というわけで顔面を鷲掴みにして痛くならない程度に固定させる


「あ、母ちゃん、今日から大森林攻略に行くことになったからー」


「え!?大丈夫なの?ちゃんと生きて帰ってくるのよね?」


「何言ってんのさ、もー。母ちゃんは心配性だなー!大丈夫大丈夫、ちゃんと帰ってくるさ」


と大袈裟に反応する母を少し笑い自信を持って帰ってくると誓う


「そ、そう?危険になったら逃げていいんだからね?」


「あぁ!勿論だ!この俺が嘘ついたことあるか?」


「…なら頑張っていらっしゃい。お母さん応援してるわ」


と少し呆れたような笑顔で返され少しだけ嬉しくなった。

朝食を食べ急いで集合広場に集合する


「よ!元気してるかー?」


背中から肩を組んできたこいつは俺の幼馴染のDランクハンター、ノレイン・ケージゾルテ。

紫の少し先が赤みがかった髪が特徴的な男子だ

毒のあるような髪だが性格はものすっごくポジティブで誰にでもつるむ。面白い話題とか大好きなやつだ


「わっと!?脅かすなよ…あぁ、お前こそへばったりしてないよなー?」


ニヤニヤと笑い脇腹をしつこくつつく。


「わっ!ごめん!あはははは!やめろよー!」


脇腹を隠し笑い転げる。こいつは昔から脇腹が弱くて少しだけ仕返しになってるのだ


「じゃあ今度から脅かさないでくれよ?」


ニッとしたり顔でノレインのマウントを取り確認する。


「あぁ、あぁわかってるとも…あっと、もうすぐ始まるようだぞ。気を引き締めろ」


「言われなくともな」


そして事前のお知らせ諸々を聞き心構えを整えるのであった





「長かったなー…よし、では行くか!確か自分のタイミングでいっていいってこと…だったよな?」


「あぁ、そうだったはずだぜ?じゃ、先に行ってるなー」


と一言いいノレインは先に森に入っていった

…さて、俺も行くか。

と運命に出会う第1歩を踏み出したのであった

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