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異世界で自由に生きる!  作者: マチダ中尉
『辺境の街リザ』
12/13

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ゴブリン300体の剥ぎ取りを終えギルドに帰ってくるとそのままギルドマスターの部屋へ通された。


「試すような真似をしてしまってすまなかった」


ギルドマスターは頭を下げて桜花に謝罪をした。

いくらギルドマスターでも依頼のランクを改変して冒険者を試すようなことをするのはルール違反であり、桜花が告発すればギルドマスターは罪に問われる事となる。


「あー気にしないでください、あのくらいの依頼なら簡単だったんで」


無論桜花は告発などせず、謝罪を受け入れる。

桜花自身流石に初日にやらかしてしまったから何かあるかな?とは思っていたのだがゴブリン300体の討伐くらいなら軽くこなせるので特に問題はなかった。


「そう言ってくれると助かるの…」


このリザ支部のギルドマスターは60歳だというが、筋肉の鎧をまとったようなその姿からは年波を感じない。

それどころかCランク程度の冒険者なら束になってもかなわないような威圧感がある。


「あっ、それより依頼の報酬はどうなるんですか?」


まだ貰った金貨は数十枚あるがハクの好意に甘んじて怠惰にはなりたくないのでなるべく使わず自分で稼いだ金で生活したいと思っていたのだ。

それに桜花はお金を貯めて家でも買おうと思っているので報酬は高い方が良い。


「それじゃな…ゴブリンに加えてゴブリンキングの討伐になるから報酬は金貨1枚と銀貨30枚になるの、それに加えて謝礼として銀貨70枚で合計金貨2枚じゃな」


「結構もらえますね」


「あのランクの依頼じゃとこんなもんじゃよ」


「そうなんですか…」


「それと、お主のランクをギルドマスター権限でCに昇進させる…お主の実力じゃとBでもいいんじゃがいきなりあげすぎるとうるさい奴らが多くてのぅ」


「いえ、Cまで上がるなんてそれだけで充分すぎます」


実を言うと桜花以外でも元騎士であったり傭兵から冒険者になる場合も多く初めから実力を持った者に試験を与えて一気にランクアップさせる例は多い、ただしこの場合事前に承諾を得てから行うので桜花の場合とは異なるが…


「それではこれが報酬じゃ、それとギルドカードを貸しなさい、ランクの更新を行うから。」


桜花は報酬を受け取り懐からギルドカードを取出しギルドマスターに手渡す。

ギルドマスターは奥に引っ込み数分して戻ってくるとギルドカードのランクの所にCと表示されたギルドカードが返ってくる。


「それではこれで失礼してもよろしいですか?」


「うむ、迷惑をかけたのぅ」


用事も終わりギルドマスターの部屋を後にし下の階へと降りるとリークー達が待っていた。


「おぅ、とりあえずお詫びに飯でも奢らせてくれや」


「いや、詫びならゴブリンの剥ぎ取りで手打ちだ、飯なら自分の金で食う」


桜花の中では既に依頼の件は方がついていると思っているのでリークーの提案は拒否した。


「そうか……わかった、それならせめて一緒にくおうぜ」


「あぁ」


四人は手近な席に腰をおろして注文をする。

リークー達は酒と定食を、桜花は未成年なので定食だけを頼む。


「オーカは飲まないのかい?」


「あぁ、俺の生まれたところでは酒は20からなんだ…」


「この国じゃあ酒は14からだよ、のめばいいじゃない」


「いや、断る」


素っ気ない返事を返しながら料理を待っていると5分ほどで運ばれてきた、かなり早い。


「そういや、あんたは魔法使いなのかい?」


「そんなもんだな…」


「有名な魔法使いの弟子だったりするのかい?」


「いや、有名ではあるが魔法使いとしてではない奴の弟子さ…」


もちろんハクのことである。

神獣の存在は有名で「死の森」に冒険者が滅多に来ないのも神獣フェンリルを恐れてのことである。

その後暫く雑談をしているとリークーがこう切り出した。


「オーカ、俺らのパーティーに入「断る」らないか?」


リークーが言い終わる前に断り、そのまま勘定を払って酒場を後にする。

後ろから何か聴こえてきたが無視して外へと出る、オーカは今のところ一人が気に入っており、しかも人の事を酔ったからといい絡んだり、人を試すようなことをする奴らとパーティーを組もうとは思っていなかったし、先ほど一緒に食事をしたのも腹が減っていたからである。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

桜花が去ったあと…


「あちゃー、嫌われちゃったか…」


「まぁ、仕方ないわね」


「最初から印象が良くなかったしね」


「ちっ、厄介な奴が来たもんだ…」


「時期を見て消すか?」


「無理だろう、あんな化物…」



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


桜花はギルドを出たあと防具屋に来ていた。


「うーん外套がほしいんだよなぁ、ゴブリンの返り血でダメになっちまったし」


なかなかの品揃えの防具屋で外套売り場を物色していると黒い外套に目が止まった。


「へー、これは…」


「おや!お客様おめが高いですな!それはクレイブスパイダーの糸とワイバーンの革を使って作られた一品ですよ!」


クレイブスパイダーとは「死の森」にも生息していた蜘蛛程ではないがCランクのモンスター、

ワイバーンは亜竜種と呼ばれる竜種の劣化種でランクはB。

龍種、亜龍種、竜種、亜竜種がおり亜竜種が最も弱く龍種が最も強い。


「これはいくらだ?」


「はい、金貨2枚となっております。」


桜花は今日手に入れた報酬を全て使いこの黒い外套を購入し早速宿に帰り着てみるとなんとも中2病臭い感じがした、がこの世界では普通と割り切り寝るとこにした。



翌日、朝早くギルドへ来て依頼を物色していた。


「うーんCランク依頼ねぇ…ん?これは…」


桜花が見つけたのは「死の森」の探索隊が予定より帰りが数日遅れているため様子を見てきて欲しいというものだった…


「なにかあったのか?いや…あそこはなんもないはずだし…まぁいっか、ほかの依頼は〜」


その後Cランクモンスター、シルバーベアの討伐依頼を受けて以来場所へと向かう桜花。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

side:調査隊


数日前、死の森。


「帝国兵だと!?」


調査隊が見つけたのは「死の森」を挟んで隣国にあった帝国の兵だった、今まで「死の森」があって手を出せなかったのを、「死の森」が消失したのを機に攻めてきたのだ。


「帝国兵約1万!?」


魔法があるこの世界の戦争において数とは絶対的な優位ではないが1万の内1000でも中級魔法が使える魔法使いがいれば恐ろしい驚異である。


「すぐに報告にっ!?ぐぁっ……」


「!?」


突然1人の兵の首が落ちた…

いつの間にか接近していた魔法使いが「ウィンドカッター」を放ち首を切り落としたのだ。


「なに!?囲まれているだと!?クソッ!」


調査隊の兵士達は剣を抜き抵抗するが、調査隊のメンバー15人に対し既に周りを50人以上に囲まれている。


「残念だったな…帝国のために死ね…」


無情なる刃が振り下ろされ、それを合図に魔法が放たれる。



その日調査隊は全滅した。


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