表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
93/144

二度目の別れ2

本来ならばそこで終わりだった。

カッコ悪い死体を見せたくなかった俺は、死ぬ前に場所を移動したのさ。

そう、それが悪かった。


”奴ら”が現れたのだ。


奴らは死にかけの俺を拾って実験体にしたんだ。

手に入れた黒島の研究を試すのに手頃だったのだろう。



「見てくれよ、脳味噌以外もう機械の身体なんだぜ? こんなの生きてるって言えるか?」


「それは……」


「まさに生ける屍ってやつだよな。」



彼との学生時代の思い出が脳裏に浮かぶ。

あんなに楽しかったのに、どうしてこんな事に……



「だからさ――オレを終わらせてくれよ。 これはお前にしか頼めない事だ。」


「健司……」



彼は笑いながら涙を流していた。

もう人ではない彼は、人としての死を望んでいるのだ。



「――わかった。」



俺は、他のメンバーに先行して他のチームと合流するように指示を出した。

多分、俺は間に合わない可能性の方が高い。


俺はポケットからカプセルを取り出して、地面に投げつけた。

辺その瞬間、辺りは光に包まれる。

視界は真っ白に染まり、空間の認識は失われる。


やがて空間の認識は書き換えられ、見覚えのある風景を形成した。



「懐かしいな。」


「あぁ。」



俺達二人が通った学び舎。

その校庭に二人は立っていた。


俺が使ったのは、結界を形成する術式を封じ込めたカプセルだ。

銀華さんが、宗月を逃がさないようにするために、各自に1個ずつ用意したものだ。



「ここなら、確かに邪魔は入らないよな?」


「そのために大事な結界を使ったんだ、感謝しろよ?」


「分かってるじゃねぇか!」



健司の返礼は拳だった。

最初から読んでいた俺は、フェンリルのバレル部分で受け流し少し距離をとる。


そう、これが彼が望んでいた事なのだ。

最後に相応しい戦いを。

いつか望んだ決闘を。



「なぁ葉助。」


「――なんだ?」


「オレ、今最高に楽しいぜ。」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ