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新天地へ3

部屋で準備をしていると、ノックの音が響いた。



「どうぞ。」


「失礼するわね。」


「え?」



それはとても懐かしい声だった。

部屋の中に入って来たのはキャシー先生だった。



「やっと会えたわね、葉助。」


「どうしてここに?」



ただの教師であるキャシー先生が、ここにいる理由はない。

そもそも訪れる事すら出来ないはずだ。



「カスパ様がやっと教えてくれたのよ、あなた達の事をね。

 ずっと探してたのよ?」


「先生……すみません。」


「いいのよ、理由も全部聞いてるから。」



キャシー先生の瞳から涙が零れる。

きっと、俺達の事を探していてくれたのだろう。

機密上この場所は教えられるわけもなく、俺は黙っているしかなかったのだ。

だとしたら、何故今更ここに?



「先生、でも何故ここに?」


「私も戦うからよ、あなた達のために今度こそ何かやるために。」


「そんな、ここはこれから!」


「分かってるわよ。 でも、以前みたいな事は嫌なの。

 あなた達が戦っている中、私は何も知らなかったのよ?」


「それは……」



俺は俯いて黙る事しか出来なかった。

でもあの時は、誰も巻き込みたくなかったんだ。



「だから今度はね、先生も巻き込んでちょうだい?」


「――分かりました。 でも、死なないでください。」


「そんなの当然よ、結婚するまで死ねないわ。」



その後、先生と他愛無い会話を続けた。

学校の事、今の教え子の事、まだ彼氏がいない事――



「じゃあ、そろそろ行きましょうか。」


「はい、先生。」



少しだけ、心が楽になった気がした。

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