大戦のフロンティア2
小さい頃に覚えていたのはその大きな背中じゃった。その姿はまるで儂の世界の全てで、いずれその背中を追い越すことが全てだと思っていた。
その背中を超えても先にまだ色々あったのは自分にとって幸せだった。それらの背中を追っかけていたら、いつの間にか自分の背中を追いかけるものが増えた。
「ふむ、このタイミングかのぉ」
「全くだよオヤジ、いつもは出てこない《武神》まで出てくるし、本気ってことだよね」
「こっちはハルモニアの件が終わったばっかだっていうのに、元気だよねぇ」
「ふむ、まぁ戦を我慢出来ない達なんじゃろ。そういう人間は破滅をするか、それとも征服を遂げるかじゃよ」
このタイミングか。そう、このタイミングで決着を付けようとことか。なぁ《武神》よ。
「そんなもんかねぇ」
「そんなもんじゃよ。さて行くか。こんなところで待っていてもしょうがない。戦は準備を重ねたほうが勝つ、その点儂らは後手に回っておるしの」
「そうですね、もう相手の距離は三日ほどになっています。さっさとヒロノキアに援軍の要請をしましょう」
「いらんいらん、どうせやつならすぐ来るわい、奴はきっとそういう人間じゃ」
「オヤジぃ、また勘かよ」
「勘は大事じゃぞ、勘とは己の才能にほかならんからな。お前もそれを磨かねばならん。なぁナルカミよ」
「ハイ」
儂の眼下にはひとりの小さき少年が立っていた。その体は恐怖に震えているが、その目が揺るがぬ強さが宿っておる。
「さぁその時間で準備を始めるぞ、我が王道、ここでは終わらんよ」
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「ほほう、ここまで大軍じゃと壮観じゃの」
「関心している場合じゃないよ。こちらの軍勢はせいぜい四万、未だヒロノキアの援軍はなし、いくらこの国の軍が常駐軍で、練度も士気も高くても、数の暴力にはかなわないよ」
「クリアよ戦いなどいくら数を用意しても勝てる保証などないのじゃ、たかが二十万程度の軍勢、我が王道の障害にはならん」
「オヤジの自信はどこから来るんだよ」
「エリスよ、自信とは己が生きた道の証明じゃ、儂がこの程度で不安がるとでも思うか?」
「確かに、オヤジはこんなのでうろたえるようなたまじゃねーよな」
「よろしい、では言葉はここまでにしよう。戦いとは言葉の中にはない、湧き上がる闘志と、思いの中だけにある」
後ろには我が軍勢がある。儂が歩んできた道を追いかけてきた同士が居る。
「我が同士たちよ、正面を見よ。あれは障害か?」
「「「否!! 否っ!!」」
益荒男たちの雄叫びが聞こえる。
「そうじゃ! 我が道を邪魔するものなど有りはせぬ。さぁ見せつけよ、我が王道を、さぁ進め、我が王道をっ!! 儂について来い、王道を見せてやる」
「「「「うおおおおおおおおおおおおおおお」」」
「全軍っ、突撃っ!!」




