第十二話 (陽太視点)
お久しぶりです。
というわけで、俺らは村長とその奥さん、そして最初に出会った彼とこいつで食事をしている。
話しながらの食事でも構わないとのことなので食べながら俺が今までのことを少し嘘を交えながら話す。なにも全部が全部本当のことを話す必要はない。設定としては『俺らは旅をしていたが、運悪く荷物をなくしてしまい、途方に暮れていた。しかし、そんなときにこの村が見えて助けてもらいに来た』ということにした。まぁ一応、矛盾がないようにそれとなくつくった。彼らを見ると少し疑心の目をしていたが、ここはこれで通させてもらおう。
それに、なんで俺だけが話している原因だが――――――紅が一心不乱に食べているからだ。しかも、とてもおいしそうに食べているので注意するにもしきれず、奥さんも微笑んでみているからスルーすることにした。……口の周り、ついてるぞ。
一通り話し終わった後、すでに食べ終わった紅を後目に村長が質問した。
「それでここに泊まらせてもらいたい、とのことですが……」
「どうしました?」
「泊まることに問題はないのですが、如何せんこの村は排他的で……私達はいいのですが、ほかの住人がいい顔をしないのです。できれば泊まっている間はこの家から出ないほうがいいですよ」
「ほう、なるほど。……しかし、ずっとでないわけにもいきませんね」
「そうでしょうな。なので、なるべく村人たちとは接触しないでいただきたい」
……? どういうことだ?




