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続・命を継ぐ者(ラシル)の旅  作者: みのりっち
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女神様の頼み

私は、天を仰ぎ、真っすぐ立ち上る光の先を見つめます。そして、祭壇にひれ伏し、女神様に呼びかけます。


「我が願い聞き届けていただけるなら、この地の(けが)れを(はら)い清める為、天界の泉より白龍を以て、慈悲の雨を降らせ給へ」


その言葉に呼応するように、突然ビュービューと風が吹き始めます。遠くでは雷鳴と稲光が舞います。そして、大粒の雨がぽつぽつ落ちてきたかと思うと、(すさ)まじい勢いで雨が降り始めます。篝火(かがりび)は消え、辺りは真っ暗です・・・。


やがて、再び稲光が走り、轟音と共に井戸に雷が落ちます。その光の刹那(せつな)、井戸から白龍が顔を覗かせ、赤い目で私を見据えていました。


そして、再び暗闇に・・・。


ザーザーと激しい雨の中、私はずぶ濡れになりながら、突然自分が空高く舞い上がっている錯覚に陥ります。いや、私の体は祭壇の前に伏したままです。恐らく、白龍に見えているものが、私の頭の中に映し出されているのでしょう。


私は、パルバク王国の戦場跡、空の上から駆け巡り激しい雨でざわつく大地を洗い流して行きます。そして、王宮の周りを清め、ザルード家の上空も雨を降らせながら駆け抜けます・・・。


そのまま夜空を進み、シュマさん達が襲われたアルシュ国境辺りの森を洗い流します。さらに、私が歩いてきた古戦場にも激しい雨を降らせます・・・。


古戦場を祓い清めると、一度、その巨体を縮め癒しの水場に体をくぐらせました。そして、再び舞い上がります・・・。


最後に、ルグシャのはずれ、猿族の街がある荒れ地にも激しい雨を降り注ぎます。そうやって、大地を洗い清めた後、私に再び赤い目を向けます。


私はその目に射すくめられ、祭壇の前で気を失ってしまいました。


・・・・・・・・・


(まぶ)しい! 私は、その光で目を覚まします。

すると、そこに何故か女神様がおられます・・・。


「・・・あの、もしかして私死んだのですか?」

「いいや、そうではない。娘よ、水龍神を昇天させて以来か。此度は、良い働きであった」

ああ、良かった。そして私、女神様に()められました・・・!


「実は、頼みがある。その為ここに呼んだ!」

「・・・?」

何でしょう、女神様の頼み・・・。


「娘よ、いずれこの地全て統べる女王となり、大地を安定させよ!」

「はい?」


お前には、その資格があるはずだ、と言われます。

女神様、あの、私、本当に無理です!


これは夢よね? 夢なら今すぐ覚めて・・・!


「続・命を継ぐ者 (ラシル) の旅」は、これで終了します。ご覧いただき、ありがとうございました。

次回、仮題 「命を継ぐ者 (ラシル)の旅-逃亡編」 で新章投稿予定です。

よろしければ、引き続きお付き合いください。


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