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88 村人、【 ヒーリング 】スキルを得る。

 

 なんか邪な目で見ると、ホタテが友人の男を寝盗ろうと企んでいるようにも見えかねないので補足。


 【ドラゴンハーツ】のNPCには 『 好感度 』 と 『 感情値 』 が有り、現在オードリーもホタテも好感度は70%前後ぐらいです。


 ホタテ


『 好感度 』 『 感情値 』

00% ー 29% ただの客

30% ー 59% 興味津々

60% ー 100% 愛情


 オードリー


『 好感度 』 『 感情値 』

00% ー 59% 依頼した相手

60% ー 79% 友情・( キュア限定で認めて欲しい大人 )

80% ー 100% 情熱的な愛



 仮に現状でキュアとホタテが結ばれても、オードリーは祝福します。

( 結婚式で初恋を自覚するイベント有り。)

 

 

「キュア殿が善人だとは分かっている。 知らなかったのも真実だろう。

…………だが、謝らん」


「そんな、バーン兄ちゃ……さん!?

アタシは、かまんけ……気にしないのだから!?」


()ひや(いや)……ほれ()いも(にも)ひもうお()あいう(がいる)

おひ(もし)ひもうお()()おんあおん(こんなモン)ほうはえはあ(送られたら)……ああんおいおい(バーンの気持ち)あああう(は分かる)




 顔半分を大きく腫らしたキュア。 キュアは……【 シルクランジェリー 】をオードリーに渡した。 私設兵団の自室でオードリーは【 シルクランジェリー 】に着替え……悲鳴。

 悲鳴を聞きつけたキュアとバーンは、オードリーの部屋に駆けつけ……再度、オードリーの悲鳴。

 バーンに殴られたのだ。


 今はオードリーも元の服に着替え終え、客間にてキュアの土下座を受けていた。

 バーンの好感度は下がったかもしれない。




「き……キュア殿はアタシ等の依頼を受けてくれたけん、アタシが新スキルを得られるよう───」


「オードリー、言葉使い!

……はあ、分かっている。

分かってはいるんだ。 キュア殿、頭を上げて【 癒しの指輪(ヒーリング) 】を使ってくれ」


「……本当に申し訳なかった。

───【 ヒーリング 】……む?」




≪【 ヒーリング 】でHPを総計3000回復。

【 他の指輪でもヒーリング使用可 】がスキルボードに開放≫


「…………」




 【 癒しの指輪 】スキルは、欲していたスキルなのではあるが……選りにも選って最悪のタイミングだなと、軽く絶望するキュア。

 でも会得する。




「さて、貴公の謝罪は受け入れた。

今回の事は、もう問わぬ……問わ……問わ…………ぬ!」


「……済まない」




 キュアも割りとショックを受けているのだ。

 役得(・・)などとは思っていないのだ。

 本当なのだ。




「───で、でだ……今回貴公に依頼した内容サブイベントなのだが」


「『 魔物の大発生 』 だな?」


「うむ。

この辺には住まぬ山奥の魔物などが、隣国との国境たる川の此方側で大発生した。

何故か(・・・)全ての橋を壊してな」




 イチ村人でしか無いキュアには、よく分からない話である。

 強いて分かる部分といえば……他人からの悪意。




「隣国との仲は?」


「悪い。すこぶる、な」


「使節卿が国際会議の場で……」


「オードリー、要らぬ事は言うな」


「は、はい」




 不味そうな顔の兄。 申し訳無さそうな妹。 聞かれたくない……それこそ国家機密でも聞いてしまったのだろうか?

 キュアは聞かぬフリをしようとして───




「( 使節省 ( 日本で言う、外務省 ) 長官は御二人の父上で、使節卿 ( 日本でいう外交官 ) は、御二人の兄弟ヘップ様なんです~ )」


「( ああ…… )」




 ───ホタテが教えてくれた。

 親切っぽいが……聞いて大丈夫な情報だろうか? 小声だから多分アウト。




「( 政治はチンプンカンプンだが、たぶん……兄弟のヘップとやらが、隣国との取引? か何かを失敗したんだ。

今回の大発生(サブイベント)はその失敗の結果。

前回の、バーン救出団が出せないと言っていたのは……隣国からの暗殺を恐れてか? )」


「キュア殿は、スキルを欲しているのだったな?」


「ああ。

報酬より寧ろ、ソチラの方が助かるぐらいだ」




 苦手な話に、頭から煙が出ないようこらえていたら……バーンからの質問。




「ならば今回の依頼は 『 うってつけ 』 だろう」


「うってつけ?」


「キュアさん、【 炎特防の指輪(ファイヤーガード) 】に御執心でしたよね~? 今回、目撃された魔物の中に【 サラマンダー 】が居たのですよ~」


「【 サラマンダー 】?」


「発火する唾液を吐き出す魔物です~。

狙って戦えば、スキルを得られる筈ですよ~」


「そうか、ソレは助かる。

………… 『 敵 』 は─── 『 奴 』 は─── 「 また来る 」 と───」


「キュア殿?」


「……済まない。

【 HP1で復活 】スキルの影響か……ややボーっとしている所が有るんだ」


「───うん、アタシも分かるよ」


「オードリー、言葉!

……全く。

とかく、戦場は【 大平原 】。

準備は良いか? 行くぞ!」

 

 

 前話にて出た【 ?の杖 】。

 『 ? 』 は、『 不思議の○ンジョン 』 シリーズに出てくる未鑑定品……では無く、この名前です。


 効果は───出すか迷っています。



 迷って居る理由


①VRモノを書くにあたり、無作為に読んだVRジャンル4作のうち3作が、『 マシンが誤認して女に成っちゃた 』


②作者が今まで書いてきた小説は、大なり小なりTS要素があったので、今度は無しのを書きたかった。



「さあ、キュア殿もシルクランジェリーを───」

 

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