表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
47/420

47 村人、ニコポする。

 

「その『鍛冶師の杖』は昔、その名の通り鍛冶師が使った杖よ」


「鍛冶師が杖を?」


「……貸してみて。

アタシは魔法があんまり得意じゃ無いけど───『メイクハンマー』!」




 鍛冶師の女性ダイが、1m20cmの『初心者の杖』に比べて40cmと幾分短い『鍛冶師の杖』を握りしめ魔法名を唱えると……杖の先から、ピンク色の光が出現。

 光は『槌』の形状をとっていた。




「……ふう、上手くいったわね。

この槌は、普段アタシが使っているハンマーと同じ形よ」


「『メイクハンマー』……個人個人に合わせたハンマーを造る魔法か」


「この杖を作った鍛冶師、兼、魔法使いの元々の狙いは、ね。

ただ……この杖は、ソレ以上のチカラが有ったのよ」


「ソレ以上?」




 ダイが、杖を両手で強く握り 「 うぬぬ 」 と唸る。 魔法が得意では無いという言葉通り、上手くいかないのか……どんどん前屈みになってゆく。




「───っぷはあ! ほら、見て!?」


「い、いや!? 見てない! 見てないぞ!?」


「はあ!? 何言ってんの? ちゃんと見てよ、ほら『やっとこ』よ。

槌に比べて不定形だけどね」


「……す、凄いな?」




 キュアは、「 胸筋どだいが鍛えられているから、持ち上げられているのかな 」 とか 「 筋肉ほど硬くはなさそうだな 」 とか……要らん事を考えていた素振りは ( ちょっとしか ) 見せず、改めて(・・・)ダイが持つ杖を見る。


 ───ちなみに。


 ダイの着る服はオーバーオールのみ。 下に何も付けていない。( 無論、上着の話である。)


 『鍛冶師の杖』から伸びる光は、ダイの言う通り不定形だが……言われれば確かに鋏に見える。




「意思のチカラで、鍛冶に必要な道具全てを再現できるのか!」


「そうなのよ。

ただ───全ての道具を再現できるぐらいの使い手なら、魔法使いをやれっていうくらい面倒だから……廃れて、今時の鍛冶師は使わないけどね」


「ほー……『メイクハンマー』! おお!? 金槌だな!」




 魔ナシの家を修理してくれる大工など、居るワケが無い。 家が雨漏りしたり、壁に穴が空いたりしたらキュアが修理する。 その時に使う金槌ソックリの光が、キュアの持つ杖から出ていた。




「アンタ、杖スキルはまだ1つ2つってトコ?」


「ああ。 杖は3本 ( 初心者・敵視・霧 ) 持っているんだが、魔法名が分からなくてスキルは1つだけなんだ」


「杖スキルが増えれば増えるほど、威力や制度が上がるのよ。 10もあれば、ファイヤーボールも結構強いらしいわね」


「なるほど、良い情報を有難う」


「───っ!?

……べ、別にお礼を言われる程の事じゃ無いわ!

さあっ、さっさと炉まで行くわよ!?」


「あ、ああ……?」




 難しい顔をしていたキュアが、急に邪気の無い笑顔でダイに礼を言うと……何故か、ダイは不機嫌になったようだ。 


 顔が赤い。 ひょっとしたら、怒らせたのかもしれない。

 原因は分からないが、魔ナシのキュアと付き合ってくれる女性など【アジルー村】や【街】に居るハズが無く……生涯独身かと諦めていた程。 なので、何故ダイがそんな行動を取るかが分からない。


 キュアは大人しく、前衛を努めて前を進むダイの後を……刺激しないようにしながら付いてゆく。




 ───ちなみに。


 ダイも19歳になる今日まで、鍛冶一筋で男っ気が全くなかった。


 普段見る男は、父や父の鍛冶師仲間やその息子たち。 特に、息子たちは 「 女が鍛冶師に成れる訳が無ぇ。 だ、だから専業主婦にでも─── 」 などと、人の夢を馬鹿にする 『 無骨 』 な男しか見たことがない。


 ……生まれて初めて、男から笑顔を向けられたのだった。

 

 

 【ドラゴンハーツ】には結婚システムが有り、数人の主人公と結婚可能なキャラが居る。



◆◆◆



 ダイ、19歳。 鍛冶師デンダの娘。

 鍛冶の間、背中の中ほどまである黒に近い灰色のロングヘアーは布を巻いて焼かないようにしている。


 亡き母親は、鍛冶とは関係の無い一族。

 体格は、筋肉質だが……父親のようなマッチョでは無く、引き締まったスポーティーな感じ。 だが脂肪は付いてない訳ではなく、女性特有の柔らかさもある。


 最近の悩みは、『 今なお 』 剣を打ち辛い体型に成っていっている事。

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ