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本日のSS纏め  作者: 夜風 牙声
2013/06
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28/79

とある影と月夜の森の噺

2013/06/28



診断結果

牙声さんは『飾る』と『天』と『炎』と『深緑』を使ってSSを書いてください!!頑張ってね(・ω・)ノ



ブログ【イラストと〆切のはなし。】(http://ameblo.jp/kisei728/entry-11562526483.html)にて公開。加筆修正済。

 深緑の外套を身に纏い、フードを目深に被った一つの影。月明かりの下で、その影はひた走っていた。こんな時間に、こんな森の奥へ、一体何の用があると言うのだろうか。影はその足を緩めることなく何処かへと向かっていた。

 影が辿り着いたのは広大な森の最奥、巨大な木の前だった。この木は森の象徴とも言えるような古木で、近隣の村では神木として崇め奉られている。数多の森の歴史を見てきた、そんな巨木の前でその影は立ち止まった。

 何処からともなく取り出したのは、その影の身丈よりも長い杖。白銀のその杖は細かな装飾が施され、宙に浮く不思議な水晶が先を飾る。

 その杖を月光に翳せば、影の足元に奇妙な紋様が浮かび上がった。その紋様は瞬く間に広がり、巨木の根元まで辿り着く。

 そこからはもう、一瞬だった。

 影がその杖を目の前の木に向かって振り下ろす。と、同時に火柱が木を包み天にまで昇った。辺りは一瞬にして火の海となり、炎はその勢いを弱めることなく影ごと森を呑み込んで行く。

 美しかった森はその大半が焼野原となり、神木とまで言われ人々から慕われた森の象徴は灰となって崩れ落ちた。

 影は一体何の為にこの森を燃やしたのだろうか。そして影が使ったあの不思議な力は……?

 森と運命を共にした影はもう、居ない。

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