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とりあえず、手続きからやり直せ。

さあ、冒険の始まりだ。

とはいかず、、、。


「とりあえず、もう一度やり直せ」


目の前に自分よりも明らかに位が高い人達が集まる中、堂々とそう宣言したのは真戸部まとべ 誠一せいいいち

勇者である。

つい先ほど地球からこの世界、【エフィスロット】に勇者として召喚された訳であるが、、、、。


「聞こえなかったのか?もう一度やり直せと俺は言ったんだ。」


なぜか召喚された勇者はご機嫌斜め。

突然召喚され怒る気持ちはわかる。

我々にもこの世界の為とは言え無理やり連れてきたという罪悪感がある。

だが、”()()()()()()()()”とはどういう事なのだろうか。

連れてこられたことに対して怒っているのではないのか。

しかし苦労して呼んだからにはここで呆けていても仕方がない。


「勇者様、突然の事に驚かれておいででしょうが、ここは勇者様のおられた世界とは全くの異なる世界、エフィスロットにございます。そして私は僭越ながらこの国の司教をさせていただいております、ジーロズ・メイヤット・コアにございます。以後、お見知りおきを。」

いかにも位の高そうな、金色のローブに身を包んだ初老の男性がにこやかな笑みを浮かべながら勇者の前に歩みより少し大げさな動作で頭を下げる。


「いきなりで混乱されているでしょうが、我々が勇者様を召喚した理由はただ一つ。この世界を救っていただきたい。」


彼、ジーロズ卿の話をまとめるとこうだ。

・今まで眠っていた魔王が目を覚まし、世界を破滅させようとしている。

・それにより各地で均衡が崩れ、恐慌が蔓延し、魔物やそれに属するものの活動が活発化しているらしい。

なので、再び魔王を鎮め、魔物たちの鎮静化をしてほしいとのことだった。

それを聞いた勇者はというと、、、、。


「はぁぁぁーーーー。」

盛大なため息。


「ゆ、勇者様?」

思わず狼狽するジーロズ卿たち。

無理もない、まさか勇者として召喚した人物にここまで盛大にため息をつかれるとは予想もていなかったはずだ。


「お前らがどこの誰だかは知らん。だが人にものを頼むのであればそれなりのものがあるだろう?」

「も、もちろん。謝礼については惜しむつもりはありませんので何なりとお申し付けください。また、旅における費用等々もすべてこちらで負担させていただきます。勇者様が望むのであればいかなるものでもご用意させていただきます。」


そして再び、、、、、。

「はぁぁぁーーーーーー。」

盛大なため息、part2.


「そうじゃない。そもそも報酬に関しては正当な対価だし旅にかかる費用は必要経費であり貴様らが支払うのは当然の義務だろうが。それよりも他に貴様らがやらねばならんことがあるだろう。」

「も、もうしわけありませんが我々には何のことかわかりかねます。おっしゃっていただければ我々にも対応の術はあろうかと思われますが。」

勇者の怒りがそろそろ限界を超えそうになっていることを察したジーロズ卿が素直に分からないから教えてほしいと懇願する。


そして三度、、、、、、。

「はぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーー」

盛大なため息、part3.


「ほんとうに分からないのか? 貴様らはその歳になるまで何を学んできたんだ。この状況で貴様らがやらねばならんことなんて一つしかないだろう。」

鋭い眼光が周囲を射抜く。

勇者から放たれる威圧がピークに達しようかという時、勇者が口を開く。


「貴様らがやる事と言ったらなぁー!」

「、、っつ。ごくり。」

生唾を飲み込む音がやけに大きく聞こえる。


「俺の異世界召喚の手続きと地球においての不在手続き、仕事の休暇申請、その間貴様らとの雇用契約、こちらの世界での滞在手続き、・・・手続き、・・・手続き、・・・手続き、・・・手続き、・・・手続き、・・・手続き、といろいろ手続きしないといけないことがたくさんあるだろうがぁー!!」


・・・・・・・・。


「はい?」




そんなこんなで始まった異世界雇用契約?

勇者は無事に世界を救うのか?



読んでいただきありがとうございます!

現代に生きるからには手続きって大切ですよね、うん。

わかるよ、その気持ち。

ってことで1話目スタートです。

不定期更新になります。

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