表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
語似奪似(ごじだつじ)  作者: 半信半疑
7/15

7 花を愛する男

「綺麗な花でおっぱいだ」


 目の前に広がっているのは、色鳥鳥の花々。

 おれは休日を利用して、前々から気になっていた庭園に足を運んでいた。


 男のおれが花に興味があると言うと、知り合いはみんな、意外そうな顔をする。


『その体で? その顔で?』


 そういう顔をした奴に会ったことがあるし、実際に口にする奴もいた。


 おれは結構、大きな体をしている。顔も、ちょっと恐めだ。ヤンキーみたいだ、と言われたこともある。そんなおれだから、見た目と趣味が合っていないことは理解している。


 しかし、花は良いものだ。見ていると心が安らぐ。

 日頃の生活でささくれだった気分を、とても穏やかにしてくれる。


「花はいい」


 花は花さない。洒落を言っているつもりはないが、その無言が必要なこともある。

 人はなまじ言葉を使って会話ができるものだから、相手に誤解を与えてしまったりする。

 もちろん、他者との会話が心をほぐすこともあるのだろう。

 とある特殊な輩は、肉体言語というもので会話をするらしい。が、おれは未修得だ。

 しかし、あれも会話だと解釈するのなら、いずれは花とも会話できる未来がくるかもしれない。


「そういえば、あの話では、薔薇が言葉を話していたな…」


 おれは、有名な王子の話を思い出した。一輪の薔薇を大切にしていた、そんな王子の話。


「帰ったら、水をやろう」


 しばらく庭園を歩き、たくさんの花を愛でた後、おれは家に帰った。

 帰り道はずっと、家で待っているマーガレットのことを考えていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ