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異世界で 友達たくさん できました  ~気づいた時には 人脈チート~  作者: やとり
第四章 伝承の おもちゃとちゃちゃっと パーティを

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第66話 さあ、ボードゲームをはじめよう

 さて、こっちのメンバーには魔皇が4人もいるけど、ユズは大丈夫かな?

 なんて思っていたけど、


「ふふーん! 製作者の実力ってやつを見せてあげるよ!」


 と意気込んでいた。

 それを聞いた他のメンバーも、


「ボクだって、本当にすごいってところをユズにみせてあげる! 後で言い訳しても聞かないからね~」


「わたしは娯楽用品の責任者ってこともあって、色々なボードゲームで遊んで来たのよ! その経験を生かすときが来たようね!」


「……私も、知識なら負けない、はず」


「お? 今日は皆、本気で勝負するみたいだな! それなら、オレも手を抜くわけにはいかねぇぜ!」


 なんて、それぞれが触発されていた。 

 ……これ、ボードゲームで遊ぶだけだよね?


 そんな中でアオイだけは、


「こんなすごいメンバーが本気でプレイするなら、勝つのは難しいかな?」


 なんて言っていた。

 ……いや、普段から魔道具の開発っていう難しいことをやっているアオイも、そのすごいメンバーの一人だと思うが。



 というわけで始まった人生双六(すごろく)なのだが、俺たちが遊んでいた時とはレベルが違った。

 特に、依頼に関しては色々な駆け引きがあった。


 さきほどは説明を(はぶ)いたが、依頼を受けるためには(あらかじ)め契約金を払う方式となっていた。

 そのため、お金がなければそもそも依頼を受けることができない、という形になっていた。 

 そして、依頼を成功すればこのお金は返還され、それに加えて依頼報酬が貰える、という感じだ。

 つまり、依頼を失敗すると契約金が違約金ということで没収される、ということだな。


 また、依頼によっては討伐数に応じだ報酬が支払われるものもあり、プレイヤーの戦闘力とサイコロによって討伐数が確定する方式になっていた。


 冒険者パートでは依頼を受けた後、武具を購入するなど準備をするフェイズがあり、最後に依頼をこなして終わり、といった流れだった。

 それを利用し、契約金が高く現在の装備ではこなすのが難しい依頼をあえて受けて参加者を募集、参加者には必要十分な強い武器を購入してもらう、なんてことが行われていた。


 ちなみに、モニカはソフィア相手に自然とこれを行っていた。

 モニカ、恐ろしい子!


 だが、今回のゲームはもちろんそれだけじゃない。

 高い武具を購入するということは、そのプレイヤーの所持金が少なくなるということだ。

 そのため、自分の戦闘力を減らして依頼をわざと失敗させることで相手の所持金を削る、なんて罠を仕掛けていた。

 武具の購入額より売却額が安く設定してあるため、これができるってことだな。


 また、それに(ともな)う駆け引きもあり、例えば今回の依頼を協力するから、次回こちらが受ける依頼には裏切らずに協力する事、みたいな約束をしていた。

 他にも、双六パートで報酬が増えるマス目に止まった時、自分が優先的にその人の依頼を受けられるよう立ち回る、なんてことも行われていた。


 そんなハイレベルなゲームの中一位となったのは……、なんとユズだった!


 本人(いわ)


「ふふーん。この依頼のシステムを作った時に、こんなことができそうだなーなんて、色々考えていたんだよ! ……それにしても、製作者としての面目(めんもく)たもててよかったよー」


 なんて言っていたが、それだけじゃなかったと思う。

 今までの感じだと想像できないが、魔皇相手にも様々な駆け引きをしていたし、時には相手の思惑(おもわく)の裏をかいていたしな。


 ……ユズは、こうした状況で実力を発揮するタイプなんだろうな。


 他の順位としては、二位から順番にメイ、アオイ、ホムラ、アキナ、ハヤテだった。

 とはいえ、全員そこまで大きな差があったわけではなく、最後まで接戦を繰り広げていた。


 最下位になったハヤテは、


「……ちがうもん! ユズが思ったより色々すごくて、びっくりしてたら負けちゃったんだもん! 次やったら負けないからね~!」


 なんて言っていた。

 それを聞いたユズは、


「あれー? ハヤテちゃんがびっくりしてたのは最初だけで、その後は色々と、私を含め皆と駆け引きをしていたよね? そんなハヤテちゃんが私の仕掛けた罠にかかった時は、最初以上にびっくりしてなかったかな?」


 なんて、ここぞとばかりにハヤテをからかっていた。

 ……調子にのりすぎて、後で色々と仕返しされないようにな。



 そんな感じで楽しい(?)人生双六が終わった。


 終了後は、ちょっと()ねているハヤテ以外の魔皇三人がユズの所に集まり、あの場面でこうしたら、あの場面で素直に依頼をこなしたら、なんて話をしていた。

 ユズもそれに楽しそうに答えていて、遊びを通じて皆と仲良くなれたみたいだな。

 あっ、ハヤテも拗ねるのをやめて話に加わった。


 そんな様子を観察していると、アキナが俺に話しかけて来た。


「ちょっと強引に誘っちゃったけど、ユズが皆と楽しそうに話しているみたいでよかったわ」


「そうだな。……それにしても、さっきの対戦はすごかったな。アキナも色々と取引をしていたし」


「そこは商人としての経験、ってやつでね! でも、結果としては五位になっちゃったし、ちょっと悔しいわね。……気を取り直して、商人としての話をしましょうか! 今回の冒険者版は、いつも以上に大人がやっても面白いと思うのよね。そういった人たちが買ってくれそうなアイディアとか、何か思いつかないかしら?」


 おっと、対戦が終わったと思ったらさっそく商人モードになったな。

 まあ、アキナらしくていいんだけどさ。


 ……うーん、一応思いついたことはあるけど、買ってくれるかはわからないなぁ。


「例えば、それぞれのプレイヤーが使う駒や魔物の駒を、チェスの駒みたいな感じで色々な種類を用意する、っていうのはどうだろ? 後は、仲間になる人物の駒とか、他にもサイコロとかの色々な道具とか。俺のいた世界だと、ボードゲームとかを趣味にしてる人は、そういった小道具もこだわっていた印象だな。例えば……」


 精巧につくられたフィギュアとか、見た目が変わっているサイコロとか、俺が思いつく色々な小道具を説明してみた。

 よさそうなサイコロを見つけて値段を調べてみたら、想像の十倍以上してびっくりした、なんてこともあったな。


 ……あれは、完全に大人の趣味用だと言っていいだろう。


「……なるほどね。でも、それを一緒に売ると本来のターゲットの子供が買いにくくなるから、別売で売るのがよさそうね。……あっ、そうだわ! 前にハクトが言っていた、ガチャガチャを使った売り方はどうかしら?」


「それもいいかもしれないな。前は構造とか仕組みについてしか説明しなかったけど、俺のいた世界のガチャガチャはな……」


 と、色々な種類のガチャガチャがあること、大人も熱中して買っていること、目当ての物が出なかった特に誰かとトレードすることもある、などなど思いつくままにアキナに説明してみた。


「いいわね! ……なんだか、色々なアイディアが湧きだしてきたわ! ハクト、ありがと!」


「どういたしまして、だな」


 アキナは、ちょっと考えるのに集中するわね、と手帳を取り出して、うんうん言いながらメモを取り出した。

 ……これは、しばらくそっとしておいたほうがいいな。


 なんて思っていたら


「ふむ。先ほどフィギュアというワードが出ていたが、それで一つ思いついたことがある。飴細工でフィギュアを作るというのはどうだろうか? ハクト、何か意見はあるか?」


 と、急に現われたイズレが話しかけてきた。

 ……本当にびっくりするのでやめてほしい。


「……あー。俺のいた世界には色々な物を本物そっくりに再現したお菓子、みたいなのもあったな。例えば花を飴細工で再現したり、とかな」


「それは興味深いな。ハクト君、もっと色々と教えて欲しい!」


 あ、これイズレとパティオさんの議論に巻き込まれたやつだ。

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