Lunch Fast ※加筆中
待ち合わせ場所へ向かうと、八足がこちらに手を振っていた。振られていない手の方には、予想外にも何も提げていなかった。てっきり服の一つや二つ買っているものと思っていたが・・・。
「媛遥さん!こっちこっち!」
「お待たせしました、あれ?何も買わなかったんですか?
欲しいのはあったんですけど、人のお金で買うなんて図々しいこと、やっぱりできないなぁって」
「そうですか」
「媛遥さんは、なにかいいものありました?」
「それが、そもそも見方が分からなくて、午後良ければ改めて一緒に見て欲しいのですが・・・」
「えぇぜひ!」
八足は私にカードを返し、踵も返してレストラン街の方へ向かう。
「さて、では何を食べましょうか。八足さんは好きなお店はありますか?」
「じゃあ、あそこが良いです!
こっちの方では初出店なのですが、東京の方のお店行ったことがあって、とっても美味しいんですよ!」
「では、そこにしましょう」
店外には3~4組ほどの待ち人数、私と八足はメニューを見ながら待つ。
ふと、昔を思い出した。いつぞや雨井とこうして外食をしようとした際に、初めて見る料理名ばかりで何を注文すれば良いのか分からなくなってしまったことがある。
すべて教えてもらおうとしたところ、雨井から「面倒くさいので今日はこれにしてください。私は好きなものを食べますので」と、勝手に決められた。
あの時・・・確か何を食べたのだっけか、名前が長くて覚えられなかったような・・・。
確か・・・蜂蜜がかかってたような・・・。
「媛遥さん、決まりました?」
「ん?あ、あぁ、どれにしましょうか、いろんな料理があるから、迷ってしまって」
「・・・媛遥さん、外食もされないんですか?」
「いいえ、そういうわけではないのですが、一度行った店は次から同じものしか頼まないもので、”選ぶ”というのをあまりしてこなかったから・・・ははは」
「じゃあ、私が代わりに決めましょうか?何か好きなものは有りますか?」
「う~ん、これと言って苦手なものは・・・、あっ、キュウリはダメです」
「それだと絞りきれないな~。どうしましょう」
「では、八足さんが頼みたいものと、同じものを頂きます」
「分かりました、じゃあ、適当に頼んじゃいますね!」
丁度そのタイミングで店内に招かれ、席に着く。八足は慣れた様子でメニューからあれこれ注文をしている。横文字ばかりで何が何だか全く分からないが、昔「食えないものを店は出さない」と雨井から教わっているので、大きな心配はしていない。
~筆休憩。後日更新します。byぽつねん~




