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貴方は誰ですか?「はいアデルです!」

今回は少し短いです。

私は驚きの余り大声で叫んでしまった。


目の前のイケメンがアデルですか?そんなの聞いてません。知りません。どうしてこうなった?


私の頭の中は洗濯機みたいに混乱がグルグルと回っていた。


落ち着け………アデルに私の能力ステータスを聞く。アデルでは分らない。アデルが呪文を唱える。アデルの身体から光が溢れ出す。気が付いたら目の前にイケメンがいて、私に抱きついている。………うん、これは夢なのか?そうだ!これは夢なんだ!早く目が覚めないかな………


現実拒否をしている私に成長版アデルが苦笑いしながら、話し掛けてくる。



《茉莉花……信じられない表情をしているけど、現実だよ!早く帰っておいで!》


成長版アデルが私の頬を軽く抓る。


「痛い…………」


私はアデルに抓られて、現実に戻ってくる。


《漸く帰ってきたね茉莉花!》


「………出来るなら、帰って来たくなかったです!」


《何で?ひょっとして、茉莉花はこのタイプの俺が嫌なの?》


「そんな事はないけど…………」


《ならどうして?》


「見慣れていないし、余りの出来事に思考が追いついてないの!」


《そっか……仕方ないと思うけど、このタイプの俺にも慣れてくれると嬉しいけどね!》


「なら、質問!本来のアデルはどっちなの?小さい方なの?それとも大き方なの?」


私は一番疑問に思った事を質問するとアデルは悩みながら答えてくれた。


《難しい質問だね………どっちも本来のアデルなんだけど、普段は小さい方かな?》


「何で普段は小さい方なの?」


私は直ぐ質問を放つ。


《それは茉莉花も感じていると思うけど、この姿になった俺は魔力を常に垂れ流した状態なんだ!この状態は余り良くないんだ………》


「えっ?魔力を垂れ流した状態?良くない?って何がダメなの?」


アデルの言葉に私は首を傾げる。


《俺の魔力を浴びた者は凶暴になってしまういう作用があるんだよ!俺の魔力は人間や魔物関係なく生きてる者全てに影響するんだ……だから、普段は身体を小さくして魔力の漏れを防いでいるんだけど、副作用として思考が子供になってしまうんだよ!》


「アデルの魔力にそんな秘密があったなんて………」


《仕方ないさ……そうでもしないとこの世の生きる者全てが狂ってしまうし、そんな世界には俺は興味がない!それに、もしそうなったら、茉莉花が悲しむからな!だから、俺は普段は小さい姿になってる訳さ!》


「そっか……私の為でもあるんだ………」


アデルにそんな秘密があったなんて、思いもしなかった。


しかし、私はある事に気が付いくとアデルに訪ねてみた。


「その姿になったって事はアデルの魔力が今は漏れているんだよね?わ、私は大丈夫なの?」


《ん?その事なら大丈夫だよ!今の茉莉花はあのネロと契約した為なのかな?無意識に魔力のシールドを常に張った状態なんだよね!》


「そ、そうなの?シールドなんて張った覚えはないのに………ねえ、アデル!」


《なに?》


「あのネロについて、何か知らない?」


《そっか………茉莉花は知らなかったんだ………》


「えっ?なに、なに?」


アデルの意味あり気な言葉に凄く不安を感じた。


ど、どうして、そんな暗い顔するのアデル?ひょっとして、ヤバイ本なの?


アデルは下を見つめたまま、暗い顔している。


気になる私は覚悟を決めて、アデルに本について訪ねた。


「あのネロに付いて教えてアデル!」


私の言葉にアデルは重い口を開き語り出した。


《茉莉花は千年前の女神と人類の戦いの話しは知っている?》


「う、うん、少しくらいは本で読んだわ。でも、詳しくは知らない……でも、それとあのネロと何の関係があるの?」


《何から説明しようか………そうだね。千年前の話しをした方が分かりやすいかもしれないね!これから話す事は茉莉花が知っている千年前の物語ではないんだ………これから話す事は俺ら魔王にのみ継承されて来たものだからね!》


「うん………」


《今から千年前、この世界には創造神が存在していたんだ。》


「な、なに?その千年前に居たって?今は居ないみたいじゃない?」


《そうだよ!千年前は居たよ。でも、今は居ないんだ………》


「何で神様が居ないのよ?どっか旅行でも行ったの?」


《流石にそれは無いけど………女神はこの世界の生きる者に失望して、この世界から消えたのさ………》


「えっ?どうして………なの?」


《今から千年前、人類は今の様に魔族やエルフや獣人とか種族は存しなかったんたよ………》


「存在しなかった?なら、どうして今は魔族やエルフや獣人とかは存在するのよ?」


《それは………俺達は造られた種族なんだ!》


「…………」


アデルの言葉に私はただ茫然としか出来なかった。


アデルは眈々と話しを続ける。


《千年前、人類は禁断の扉を開いてしまったんだ………それは決して踏み込んではいけない神の領域に人類は足を踏み込んでしまったんだ………》


「き、禁断の扉………」


《そう………それは、人類が自ら神になる為の実験だったんだ!》


「自ら神になるって………そんな………」


《愚かだよね………自ら神になろうなんて………》


アデルは何とも言えない表情をしている。私は非現実な話しに何が何だか分からなくなっていた。






《それでね………あのネロは千年前に作られた忌まわしきロストロギアなんだ!》

いつも読んで下さり有難うございます。


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