先生の気持ち
「先生…」
「何?」
「…//////」
「?」
「…コーラ飲みたいです…///」
「え、コーラ?」
「あ、わがまま言ってごめんなさいっ///」
「あ、いいよ別に!コーラあるよ家に」
「あ!ホントですか。すいません」
「先生の飲みかけだけど(笑」
「え・・・///」
「冗談だよ!買ってきてあげるから待ってて」
「いや///今すぐ…飲みたいんで…なんでもいいです…///」
「え?」
「///」
言ってしまった。
「橋本さん…」
うわ…何か言われるー絶対何か言われるーっ!!
「ありがとう。先生が買いに行くなんてさせたくないとか思ってくれたんでしょ?
優しいね~」
「は」
(ちょっと先生何言ってんの!!全然意味が違いますけどー!!)
「じゃあ先生は水を用意するよ。あ、お茶か水、どっちがいい?」
先生は天然に見えるが本当に天然だ。
「…じゃ、コーラで(笑)」
「えっ!!橋本さん汚いよー?」
今のは割りと傷ついたがスルー。
「なんか炭酸が飲みたいんで。」
「分かった。」
なんか随分積極的な発言をした自分に
正直驚いている。
「はい。」
手渡されたのは半分しかない500mlのペットボトル。
「先生…?コップは?」
「あっ!ごめん忘れてたっ取りにいくから」
先生が忘れたってことはそのまま飲んでもいいって事だろうか。
別に気にしてないから忘れたんだろうか。だとしたら…
「お待たせ……!橋本さん?」
ゴクゴク…
私はそのまま飲んだ。
「あ、すいません…駄目だったですか?」
その後すぐに先生の顔が赤くなったのに私は
すぐに気づいた。
「い、いやっ…///先生は平気だけど…
橋本さんは…平気だった?」
「はい。私、知らない人以外であれば誰でも飲めるんです。(←嘘)」
「橋本さん…飲みすぎ(笑)」
そういわれ持っているペットボトルを見ると
コーラの量は残りわずかになっていた。
「あああああっ!すいません…」
「没収☆」
ゴクゴク…
「…え」
先生はすぐに私の飲んだコーラを飲んだ。
「先生…?へ、平気なんですか…?」
「当たり前だよ。だってこれ、俺のだし」
「…///」
先生は初めて「俺」と言った。
「よし、じゃあもう昼だからご飯にしようか」
「え?ご飯?」
「うん。何がいい?」
「いや…。じゃあ…チャーハンで」
「チャーハンね。おk。待ってて」
そしてこんな生活が3日続き、足は完璧に治った。
「先生…ありがとうございました!」
「うん!また来てね!待ってるよ!」
「はい!先生もお仕事頑張ってください!」
「うん!じゃあ橋本さんも高校頑張って!!!」
私は先生の「また来てね」の意味を知らなかったまま
高校に入学した…。
私は先生のメールアドレスを知っている。
別れの時にお母さんに見つからないようにそっと
紙を渡してくれたのだ。
メールはまだ1度もしたことがない。
塾には行くが先生はたまにしか来なくなった。
塾でサカナ先生を見つけた。
話しかけようとしたが塾長と話してるのでやめた。
するとある会話が耳に入ってきた。
「はい…すいません…」
「でも、なんで急に?」
「僕はこの塾をやめ、新たなる業績を積み重ね―――…」
(塾を…やめる…?)
ジュクヲ…ヤメル…?
すべてが分かった。
先生があの時、メアドを教えてくれたのも、
「また来てね」って言ったのも。
全部、塾を近々辞めることを決めていたからだと…。
私は先生のあの笑顔に惹かれたけど
私は先生のあの笑顔にだまされてもいたんだね……
「先生…ひどいよ…」