表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/11

先生の気持ち



「先生…」




「何?」




「…//////」




「?」



「…コーラ飲みたいです…///」






「え、コーラ?」



「あ、わがまま言ってごめんなさいっ///」



「あ、いいよ別に!コーラあるよ家に」




「あ!ホントですか。すいません」



「先生の飲みかけだけど(笑」



「え・・・///」



「冗談だよ!買ってきてあげるから待ってて」




「いや///今すぐ…飲みたいんで…なんでもいいです…///」





「え?」


「///」



言ってしまった。


「橋本さん…」





うわ…何か言われるー絶対何か言われるーっ!!





「ありがとう。先生が買いに行くなんてさせたくないとか思ってくれたんでしょ?

  優しいね~」






「は」




(ちょっと先生何言ってんの!!全然意味が違いますけどー!!)




「じゃあ先生は水を用意するよ。あ、お茶か水、どっちがいい?」





先生は天然に見えるが本当に天然だ。





「…じゃ、コーラで(笑)」





「えっ!!橋本さん汚いよー?」






今のは割りと傷ついたがスルー。






「なんか炭酸が飲みたいんで。」




「分かった。」








なんか随分積極的な発言をした自分に

正直驚いている。







「はい。」




手渡されたのは半分しかない500mlのペットボトル。




「先生…?コップは?」





「あっ!ごめん忘れてたっ取りにいくから」




先生が忘れたってことはそのまま飲んでもいいって事だろうか。

 別に気にしてないから忘れたんだろうか。だとしたら…







「お待たせ……!橋本さん?」





ゴクゴク…



私はそのまま飲んだ。




「あ、すいません…駄目だったですか?」




その後すぐに先生の顔が赤くなったのに私は

すぐに気づいた。




「い、いやっ…///先生は平気だけど…

 橋本さんは…平気だった?」





「はい。私、知らない人以外であれば誰でも飲めるんです。(←嘘)」





「橋本さん…飲みすぎ(笑)」



そういわれ持っているペットボトルを見ると

コーラの量は残りわずかになっていた。



「あああああっ!すいません…」



「没収☆」



ゴクゴク…


「…え」




先生はすぐに私の飲んだコーラを飲んだ。



「先生…?へ、平気なんですか…?」



「当たり前だよ。だってこれ、俺のだし」





「…///」




先生は初めて「俺」と言った。




「よし、じゃあもう昼だからご飯にしようか」




「え?ご飯?」



「うん。何がいい?」




「いや…。じゃあ…チャーハンで」




「チャーハンね。おk。待ってて」







そしてこんな生活が3日続き、足は完璧に治った。




「先生…ありがとうございました!」



「うん!また来てね!待ってるよ!」



「はい!先生もお仕事頑張ってください!」



「うん!じゃあ橋本さんも高校頑張って!!!」








私は先生の「また来てね」の意味を知らなかったまま


高校に入学した…。






私は先生のメールアドレスを知っている。



別れの時にお母さんに見つからないようにそっと

紙を渡してくれたのだ。





メールはまだ1度もしたことがない。



塾には行くが先生はたまにしか来なくなった。









塾でサカナ先生を見つけた。



話しかけようとしたが塾長と話してるのでやめた。




するとある会話が耳に入ってきた。




「はい…すいません…」


「でも、なんで急に?」


「僕はこの塾をやめ、新たなる業績を積み重ね―――…」







(塾を…やめる…?)





ジュクヲ…ヤメル…?






すべてが分かった。



先生があの時、メアドを教えてくれたのも、

「また来てね」って言ったのも。



全部、塾を近々辞めることを決めていたからだと…。




私は先生のあの笑顔に惹かれたけど







私は先生のあの笑顔にだまされてもいたんだね……




「先生…ひどいよ…」







評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ