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自由に生きようと転生したら、史上4人目の賢者様でした!?〜女神様、今の時代に魔法はチートだったようです〜【web版】  作者: 酒本アズサ


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第67話 崖の街道

「ってヘルマンって言う騎士が言ってたからあの騎士隊長から呼び出しがあるかもしれないの」



 エスポナを出発し、街道に人が疎らになったので昨日の出来事を皆に話しておいた。



「どうせガブリエルの用事が済むまで予定も無いし、この辺りだと討伐依頼も離れた町や村だろうから受けるつもりは無かったから丁度良い依頼かもしれないな。教える側って事は偉そうにされたら訓練でわからせてやれるし、なぁ?」



 リカルドは仲間に向かってニヤリと笑みを見せると皆は同じ様に笑って頷いた。

 どうやら指導依頼が来たら受ける様だ、実力を見る為とか言っていきなり斬りかかって来たりしないよね?

 ガブリエルからもらったネックレスに障壁を付与しといた方がいいかなぁ。



「ふふふ、騎士団かぁ…イイ男いるかしら?」



「王都の騎士団だからなぁ、ビビアナ好みのヤツも多いんじゃねぇ?」



「ビビアナの好みってどんな人?」



 『希望(エスペランサ)』のメンバーは美形揃いなのに色恋の空気は一切無いから気になってしまった。



「ククッ、ビビアナは美丈夫タイプの体格が良くて品があって初心な奴が好きなんだよ。それこそ手を握っただけで照れる様な女に免疫の無い奴にはすぐに手ぇ出すぞ? アイルも最初の頃はキスされたり抱き締められたりするだけで照れてたからしょっちゅう可愛い可愛いって言われてただろ?」



「ちょっとホセ、人を男好きみたいに言わないでよ! ちゃんと相手のいる人には手を出したりしてないんだからね! それにアイルは今でも十分可愛いわ!」



 て事は条件に当て嵌まる独り身の人には手を出すのか…、確かに初心という条件があるならこの3人には興味持たないね。

 むしろひと通り遊び尽くしたから今は落ち着いてますって感じだもん。

 それにしても今でも十分可愛いのか…、えへへ。



「良かったなぁ」



 ニヨニヨ笑っていたらホセに頭を撫でられてしまった。

 背後に居るから顔は覗き込まないと見えない筈なのに何故かいつもバレてしまう。



「それにしても王都の騎士で初心な人なんているのかな? 結構モテるんじゃない?」



「そうでも無いよ、私が王都に居た頃の話だけど体格の良い者程女性に怖がられたりしたせいで堅物になってしまったり、逆に興味は人一倍あるのに勇気が出せない者とか一定数いたよ。だからビビアナの好みに当て嵌まる騎士はそれなりに居るんじゃないかな? 後は顔と品格が好みかどうかだね」



「あはは、それなら指導依頼が来たら絶対受けないといけないね。僕達皆使う武器が違うから指導係としては重宝されるだろうし」



 私の疑問にはガブリエルが答えてくれた、そうか、見た目が優男風な騎士も居るから比べられたら負けちゃうのかもしれない。

 私もゴリマッチョは潰されてしまいそうで怖いかも、特にこっちの世界の体格だったら尚更。



「ところでアイルはどんな人が好みなんだい?」



 ガブリエルは話の流れで何気なく言ったんだろうけど、その言葉で楽しかった気持ちがスンッと冷めてしまった。

 だけど何も知らないガブリエルはニコニコして私の答えを待っている。



「…………恋愛する気は無いけど…、敢えて言うなら一途な人かな。例え媚薬を使われても自制出来るくらいね」



「あはは、アイルは結構夢見る少女なんだねぇ」



「「「「…………」」」」



 他の皆は男絡みで何かあったという事には気付いているので何も言わなかった、闇堕ちしかけた私の心はその後語られたガブリエルのエルフは寿命が長いから子孫を残す本能が弱くて恋愛感情も性欲も滅多に抱かないという言葉に吹っ飛んだ。

 何というか、ファンタジーならではの情報にはやはり心が踊ってしまう。



 エスポナを出て2日目、大きな岩山を真っ二つにして出来た様な道を通った。

 どうやらこれが王都側からしか登れない崖らしい、確かにエスポナ側から見たらほぼ直角で専用登山道具でも無いと無理だろう。



「凄いねぇ…」



 100mくらいありそうな崖を見上げて思わず呟いた距離は5km程らしい、コレが水ならモーセの十戒ゴッコをやってしまいそうだ。

 王都側に来ると馬でも登れる程度に緩やかな坂になっているのがわかる、目につく植物も増えてきたのでキョロキョロしている私にガブリエルが説明を始める。



「人通りが多い時は大丈夫だけど、待ち伏せしやすいからこの道を抜けた王都側によく盗賊が出るんだよ。過去いくつもの盗賊団が捕まってるのにある程度時間が経つとまた新しく現れるんだよねぇ…、商隊だと護衛が多いから意外と乗り合い馬車とか少人数の「テメェら動くんじゃねぇ!」



「私達みたいな一行が狙われ易いんだ」



 左右の崖の切れ目辺りにこちらに向かって弓を構えた盗賊団らしきむさ苦しい男達が15人程見えた。

 うん、言うのが遅いんじゃないかなぁ。

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