表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
自由に生きようと転生したら、史上4人目の賢者様でした!?〜女神様、今の時代に魔法はチートだったようです〜【web版】  作者: 酒本アズサ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

53/68

第53話 レデュ草

「やっぱり外の空気はいいね~!」



 昨日は元気なのにベッドから出ることを禁止され、やっと今日から冒険者として復帰できるという事でギルドへ向かう道中、私は張り切って先頭を歩いている。



「病み上がりだから軽い依頼にするからな」



 リカルドが少々呆れた目を向けているが、4日間の巣篭もり状態から抜け出した私はそんな事気にしない。



「森に行く依頼なら何でも良いよ、ずっとベッドの上だったから歩くだけでも良い運動になるし」



「無理だけはしちゃダメよ? 疲れたらホセに背負ってもらえばいいんだから」



「うん、その時はよろしくね、ホセ」



「おぅ、任せとけ」



「僕でもいいからね?」



「あはは、ありがとう」



 仲間の頼もしい言葉を聞きながらギルドのドアを潜り、依頼掲示板(クエストボード)の前で良さげな依頼を探す。



「ん? レデュ草の採取依頼が複数出てるな…。疫病でも出てるのか?」



「レデュ草って疫病の薬になるの?」



 リカルドがポツリと呟いた言葉が気になって聞いた、疫病なら早く対処しないと広がる危険があるし。



「ああ、普段常設依頼になってる薬草と合わせると感染するタイプの殆どの疫病に効果があるんだ。疫病の種類によっては更に他の薬草を足さないといけないがな」



「へぇ…、じゃあレデュ草の採取を受けようよ。討伐系よりは軽いでしょ?」



「それがそうとも言えないんだよね」



 依頼掲示板を眺めながらエリアスが待ったをかけた。



「どうして?」



「レデュ草って群生してないんだ、だから凄く歩き回らなきゃ数が揃えられないんだよ」



「大丈夫! 私がいるんだよ? それに疲れたら背負ってくれるんでしょ?」



 歩き回るという事で私の体力を心配してくれているんだろうと思い茶化す様に笑って言うと、エリアスは仕方ないなという笑顔で息を吐いた。



「もし疫病の兆しってんならどうせ必要になるんだしよ、コレでいいんじゃねぇ?」



「そうだな、依頼を受けてくる」



 リカルドは依頼札(クエストカード)をいくつか手に取るとカウンターへ向かった。



「お、寝込んだって聞いたけどもういいのか?」



「ホントだ、ちっこいから気付かなかったぜ。皆心配してたんだぞ」



「ちゃんと健康管理しないと冒険者は続けられねぇぞ? もう寝込んだりするなよ」



 リカルドを待ってる間に何人かの冒険者達が声を掛けてきた、結構気にかけてくれてるんだとわかって嬉しくなる。

 だがちっこいと言ったヤツ、お前の顔は覚えたからな!



「さぁ、行こうか」



 リカルドが受け付けを済ませて戻って来た、そして久々に皆で森へと向かう。

 森に到着してから依頼札に書いてある特徴のレデュ草を探索魔法で見つけた。



「あっちの方が多いかな、本当に全然群生してないね。あんまり奥に行き過ぎると腕熊(アームベア)が居るよ、途中に角兎(ホーンラビット)も居るけど」



「それまでに数が揃うといいが…」



「蛇行して進んで行けば足りると思うよ」



 レデュ草は1ヶ所に多くて5本程度しか生えてない、しかも1本は絶滅防止の為に残しておかないといけないので結構歩き回った。

 病み上がりで久々の森歩きをしたせいで既に私の脚はパンパンになっている。



「これで依頼分は採取完了だな。アイル、疲れただろう」



 最後の1本をリカルドから受け取り、ストレージに放り込む。



「うん、脚が疲れちゃった。そろそろお昼だし、お弁当食べて休憩しようよ」



「そうしましょう! 今日のお弁当にアレが入ってるんでしょう? 朝食の後に良い匂いさせてたから早く食べたかったのよね」



「そうだよ、香ばしくてパリパリの食感になってるから美味しいよ~」



 ビビアナがアレと言っているのは今朝作った焼きおにぎりだ、寝込んでいる間は柔らかい物を食べていたせいかバリバリと食べる焼きおにぎりが無性に食べたくなってお弁当用に作ってきた。



 少し開けた場所に移動してシートにお弁当を広げる、皆食感が気に入ったのか大きなお弁当箱がどんどん空になっていく。

 今度は肉巻きおにぎりも作ってみようかな。



「そういえば研究所に持って行った犬の事、何か発見あったのかなぁ」



 おかずの他に焼きおにぎりを6個食べてエリアスが口を開いた。



「ああ、その事で報告後にギルド長室に来て欲しいと受け付けの時に言われた」



「もしかしてアイツも来るんじゃねぇの?」



 ホセが嫌そうに言ったアイツとは恐らくガブリエルの事だろう。

 確かにあの犬関連だったら来ている可能性は高い、それにしても随分ホセに嫌われちゃってるなぁ、別に問題無いからいいけど。



「何かがわかったというなら来てるだろうね、もしかしたら王都のギルドへの報告で話を聞かれるっていうのなら居ないかもしれないけど」



「王都のギルド?」



 意外な単語が出てきてエリアスに聞き返した。



「うん、この前みたいな普通じゃない事があった時は王都の冒険者ギルドに報告して、全冒険者ギルドに通達されるんだ。だから王都のギルドから質問があったりしたら場合によっては王都まで呼び出しって事もあるんだよ」



「うわぁ…、面倒だねぇ」



「まぁね。だけどその場合、依頼扱いで交通費や報酬が出るから損は無いよ」



「それならいい…のかな?」



 食事が済んで帰り道、またレデュ草の依頼があるかもしれないという事で、出来るだけ採取しながらギルドへと戻った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ