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自由に生きようと転生したら、史上4人目の賢者様でした!?〜女神様、今の時代に魔法はチートだったようです〜【web版】  作者: 酒本アズサ


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第15話 試作品

「よし、片付けおーわり!」



「やっぱ便利だな、魔法って…」



 昼食に使った食器を洗浄魔法で綺麗にしたらホセが感心した様に呟いた。



「あ、ホセ! アイルと職人街行くなら洗濯屋に洗濯物持って行ってくれる?」



「ああ、わかった。アイルも洗濯するものあるなら袋に入れるといい」



 キッチンを覗き込んでビビアナが大きな荷物を持ってきたからソレが洗濯物なのだろう。



「それ…、魔法で綺麗にしようか? ホセも今見たでしょ? すぐに綺麗にできるよ」



「本当!? それは凄く助かるわ!」



「あ、でも洗濯屋さんの収入奪っちゃう事になるかな?」



「大丈夫! 最近この町にも人が増えて忙しいせいか手を抜いてるみたいで汚れ落ちが悪くなってきたのよね」



「そっか、ならいいかな? 『洗浄(ウォッシュ)』」



 一瞬水に包まれた様に見え、すぐに何事も無かった状態に戻る。

 正確には洗濯物を入れていた布袋の汚れが綺麗になっているけど。



「凄い! もしかして今ので中の服も綺麗になったの!? うわ、綺麗な上に良い香りまでする! しかも手触りも良くなってるような…凄いわアイル! ありがとう!」



 自分で服に洗浄魔法を使う時は家で使ってるフローラル系の柔軟剤をイメージしてるせいか花の香りがするのだ。



「だからアイルはいい匂いがしてるのか」



「え? わぁっ」



 ホセの声が間近でしたので振り向いたら、頸のあたりに顔を近付けてスンスンと匂いを嗅いでいた。

 イケメンのドアップは心臓に悪いからやめてほしい、本人にイケメンの自覚あるくせに行動が軽率過ぎると思う。



「コラッ、人の匂いを嗅ぐ時は許可を貰ってからにしなさいって言ってるでしょ! 何回言っても聞かないんだから」



「許可貰おうと思う前に嗅いじまうんだから仕方ねぇだろ」



 どうやら匂いを嗅ぐのは狼獣人の(さが)のせいらしい、習性じゃあしょうがないか。

 ビビアナに叱られて拗ねてしまったホセの背中をポンポンと叩いた。



「習性なら矯正するの大変だよね、私に関しては気にしなくていいよ。今日は帰りに食材買って帰るし、ホセの好きなお肉買うから機嫌直して。ほら、職人街へ行こ?」



 そう言うとすぐに機嫌が直ったのか揺れている尻尾を見て空を思い出しほっこりする。

 空も叱られた時でもちょっと撫でてあげたら機嫌直して尻尾振ってたなぁ。



 商店街を通り抜け、職人街に向かっていると若い女性の視線がホセに集まっているのがわかる、昨日も鞄を買う為に来た時にリカルドが注目されていたけど。

 そして昨日と同じく「何であんな子が?」と値踏みする様な視線も感じる、ビビアナだったら釣り合いがとれるからそんな事ないんだろうなぁ。



 子供に見えるんなら私なんて気にしなきゃいいのに、それとも見た事無い他所者だから余計に見られているんだろうか。

 路地に入るとグッと人気が無くなる、記憶を頼りに進んで行くと昨日の鍛冶屋に辿り着いた。



「あぁ、なんだここかぁ。おやっさ~ん」



 ホセはココを知っていた様で声をかけながら中へと入って行った。

 カウンターにはカミロではなく親方のブラスが座っており、ホセに気付くと白く長めの眉を片方持ち上げた。



「ホセじゃねぇか、何でお前がお嬢ちゃんと一緒にいるんだ?」



「パーティには入ってないけどアイルはオレたちの家に住んでるんだよ、昨日ここに来る時にバカに絡まれたらしいから護衛代わりについて来たのさ」



「へぇ、『希望(エスペランサ)』の家にねぇ…。やっぱり只者じゃねぇな、お嬢ちゃん?」



「あはは…、こんにちは」



 ニヤリと人の悪い笑みを向けられて思わず苦笑いしてしまう、ある意味只者じゃないんだろうけど、特に何の功績もないのである意味では只者なので何と答えていいのやら。



「ほらよ、試作品出来てるぞ」



 親方は5本の微妙に形の違う棒手裏剣をジャラリとカウンターの上に置いた。

 手に取るとイイ感じに手に収まる、ちょっと試しに投げてみたいな。



「試してみてぇんだろ、裏にちょっとした試しが出来る場所があるからよ、そっちに移動するぞ」



「はぁい」



 棒手裏剣を握り締めて親方の後について行くと教室ひとつ分程のスペースに的やボロボロの鎧が着せられたカカシがあった。

 とりあえず投げ心地を確かめる為に5m程離れて投げていく、投げ方は子供の頃に祖母と遊びに行った忍者な施設で習ったので知っている。



 5本中2本が人差し指と中指の間に添える時にフィットしたので何度か投げ比べて思ったところに飛びやすい方を選んだ。

 その間ホセは使わなくなった棒手裏剣で遊んでいたらしく、私が使っていない的の前を往復していた。



「なんだよコレ、なかなか刺さらねぇぞ、こんなの武器になんのか?」



「ふふ、回転しない様に投げないといけないからちょっとコツがいるのよ。親方、この形が1番良いわ」



 使いやすかった1本を親方に手渡した。



「おぅ、ミスリルで作りゃあ本来なら魔力を通して魔力操作で命中補正も出来るんだがなぁ…。今じゃ100歳以上のエルフかドワーフしかできんだろうな」



 逆に魔力操作が出来るなら命中補正出来るって事ね、いい事知った。

 親方に魔法使える事話すかどうかは相談してからにした方がいいかな、前からの知り合いみたいだし。



「エルフは知ってたけど、ドワーフも長命なんだね、親方は何歳なの?」



「ワシは126歳だ、ドワーフの寿命は大体250歳だからまだまだ現役よ!」



「おぉ~…」



 親方はドヤ顔で力こぶを作ってみせた、カッチカチの逞しい筋肉に思わず撫でさせてもらったらホセが腕に力を入れてさりげなく筋肉アピールしてきた、気付かないフリしたけど。

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