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自由に生きようと転生したら、史上4人目の賢者様でした!?〜女神様、今の時代に魔法はチートだったようです〜【web版】  作者: 酒本アズサ


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第13話 昼食作り

「ただいま~」



「アイル!!」



 玄関開けたらスライムに襲われ…じゃなくてビビアナの双丘に埋もれてるんだけど、どうして?

 ちょっと息が苦しくなって来たのでビビアナの腕をタップしてなんとか解放された、空気が美味しい。



「一体どうしたの?」



「だって、起きたら居なかったから…っ」



 瞳を潤ませて言葉を詰まらせたビビアナにかわり、苦笑いしたホセが言葉を続ける。



「あ~…、昨日いきなり大量の食事作らせて朝もオレ達メシ食ったらアイルを放置して寝ちまっただろ? それで目が覚めて居なくなってたから愛想つかして出てったんじゃねぇかって心配してたんだよ」



 そういえば紙とかペンとか無かったから起こすのも気が引けて、昼食作る時間までに帰ればいいかと思って書き置きも何もしてなかったな。



「ご、ごめんね、次からはひと言声掛けてから出掛けるね。ちょっと職人街まで武器の注文に行ってたの」



「「職人街!?」しかも武器って事は鍛治職人の所でしょ!? 貧民街(スラム)の真横じゃない、あんなところに1人で行っちゃダメよ! アイルみたいな可愛い子が1人で歩いてたら人買いに攫われるわ!」



 ビビアナとホセが同時に声を上げ、ビビアナにはお説教されてしまった。

 既に絡まれたと言ったら余計に心配されるだろうか、それともちゃんと撃退したって言えば安心してもらえるかな?



「あ、あのねビビアナ、ちょっと迷子になった時にゴロツキに絡まれたけど、身体強化を使って撃退したから大丈夫! 鳩尾に1発入れただけで動けなくなってたし!」



 安心させる為にもドヤァァと胸を張って報告したらビビアナの顔色が悪くなった、なぜ?



「お馬鹿ぁ! そんな事して目をつけられたらどうするの! アイツらは1人に関わると芋ヅル式に沸いて出るのよ!?」



「まぁまぁ、次からは誰かが付いて行けば大丈夫だって。なっ、アイルもそれで良いよな?」



「あ…、でも、明日の午後に試作品を見に行く約束しちゃった…」



「あー、いい、大丈夫、明後日までは休養日だしオレが付いて行くから問題ねぇよ」



「ん…、ありがと。それじゃ、お昼ご飯作るね! 材料切るのだけでも手伝って貰えると嬉しいんだけど…」



 ホセが宥めてくれたお陰でビビアナも何とか落ち着いてくれた、ついでに料理のお手伝いもお願いしてみる。



「味付けだけはオレ達に任せねぇ方が良いけど、切るくらいならできると思うぞ」



「あたしも手伝うわ!」



 そして10分後…。



「ビビアナはテーブルを拭いてカトラリーを並べて貰えるかな?」



「そ、そうね、テーブルの準備も必要だものね!」



 ビビアナに刃物を持たせるのは危険だと身に染みた、心臓に悪くて見ていられなかった…!

 ホセはお手本を見せながら切り方を説明したら問題無かったけど、ビビアナは3歳児に重い出刃包丁持たせる並にハラハラした。



「ハハッ、ビビアナは昔から全く上達しねぇな。孤児院でもマザーがビビアナにはキッチンの仕事をさせるなって言って洗濯係になってたくらいだし」



「へぇ、じゃあホセは何係だったの?」



「オレはチビ係、獣化して追いかけっこしてりゃそれだけで楽しんでたからな」



「ふふ、適材適所じゃないの。マザーは人を見る目があるのね」



 会話しながらも言った通りにホセが切ってくれた野菜を鍋に放り込む。

 夜は唐揚げにするつもりだからお昼は白ワインで鶏胸肉の酒蒸しと温野菜サラダと具沢山スープで軽めにしておこうかな。



 ジャガ芋、ニンジン、玉葱、昨日残したトマト半個を2人並んでカットしていたら、私が切ってる玉葱でホセが涙を流して始めた。



「ぐす…っ、なんだコレ、目が痛ぇ…」



 ポロポロと涙を流す姿に一瞬見入ってしまいそうだった、イケメンの泣き顔、アリです!

 おっと、そんな事考えてる場合じゃなかった。



「『氷塊(アイスブロック)』はい、しゃがんで上向いて目を開けて~」



 生成した氷の塊を持ち上げてホセの顔の上に翳し、冷気が目に当たる様に調整する。



「あれ? なんか痛くなくなった…」



「本当は扉タイプの冷凍庫に顔突っ込むのが1番早いんだけどね、次からは目が痛くならない様に先に玉葱冷やしておくよ。あ~、ごめん、もう手が限界! 冷たいよぅ」



 急いで氷を流し台に置き、ハーッと手に息を吐いて温めていたら不意にホセに手を握り込まれた。

 筋肉質なお陰で体温が高いせいか冷えた手には熱く感じる程に温かい、段々じんわりと温まっていくのを感じる。



「あったかい…」



「だろ~? オレの手は冬でも温かいって皆言うからな、いつでも温めてやるぜ?」



「冬に獣化してもらって一緒に寝たら温かそうね、寒くて眠れなかったらお願いしたいなぁ」


 

「おぅ、まかせろ!」



「ふふ、約束ね?」



「あら~? お邪魔かしらぁ?」



 ホセと手を握ったまま笑い合っていたらビビアナが戻って来た。



「あはは、違う違う、氷触って手が冷たくなったから温めてくれてたの」



「なぁんだ、楽しい展開になってるのかと思ったのに、つまんないの。もうちょっと焦ったりしてくれたら揶揄ってあげたのに~」



「無い無い、ねぇホセ?」



 どうせいつか浮気して裏切られるなら恋愛なんて最初からしないほうが良いもの、どんなに好きだって言ってても結局下半身の誘惑に負けちゃうんだから。

 こっちの世界は普通に娼館もあるから恋愛や結婚相手と娼婦は別物だとか言いそうだし。



 そのまま昼食作りを再開した私は私の問いかけにホセが答えていない事に気づいていなかった。

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