ボス前に現れる商人、実は最強説
あとからプラチネが聞いた話なのだが、旅商人ことダウ=グヤサンの持つ商売神の加護は、加護のくせに有料らしい。しかも、その時々によって使える商品(加護のことをダウは吐き捨てるようにそういった)が違うらしく、一番高価なものが出てしまったそうだ。
困ったダウはお金を得るために、アシドを倒したという名誉を売りつけようとした。
けれど、プラチネは断った。
かかったお金は少しずつだが勿論返す。
名誉はいつか自分の力で勝ち取る。
それが、自分の、理不尽に負けない、という大切な思いにつながるから。
そう言われたダウはいつものいやらしい表情を消してプラチネを見つめていたそうだ。
その後、プラチネは白金の勇者として七大魔王の一人を倒す世界でも数少ない、神選であり、人選である勇者となる。
その陰にはいつも決戦の直前にどんな危険な地であろうと、戦闘中であろうと、商品を売りに来る旅商人がいた。
プラチネが後に自分の半生をまとめた自伝にはそう書かれており、話のオチは旅商人が世界で一番強いのだ、で大体占められていた。それゆえ、これは自伝ではなく、喜劇の物語である、表紙のタイトルに騙されてはいけない。値段はお手頃、買って損はない。そんなレビューがたくさん書かれていた。そして、そんなレビューに付く絵文字は必ずちょっといやらしいスマイルの絵文字であったとか。
お読みいただきありがとうございました。
実験も含めて、昔、書いた作品を少しだけ書き換えて連続投稿させていただきました。
楽しんでいただけたら何よりです。




