アクセサリー作り
ガラントを探索する前にホテルで睡眠をとった。そしてログアウトする。
しばらく勉強に精を出していたが、ピザが届いたので、一時勉強を中断する。そういえばLG内でもピザだったな、と思い出す。現実世界のピザの方が旨い。そうでも思わなければ、やっていられなかった。実際リアルでのピザの方が旨かった。
ピザを食べて、風呂に入って、歯磨きする。その後勉強をちょこっとやってからLGにログインする。
そこにはヒトミがいた。
「どうだった?クエスト 要人警護 は?」
「とても疲れた。特にウルフマン相手が」
「だよねー。クリアおめでとう」
「ありがとう」
「それじゃLGの世界へいってらっしゃい」
ガラントの街を見てまわる前に、やるべきことがある。それはアクセサリー作りだ。牙や爪でもアクセサリーは作れたが、やはりロックマンの宝石を手に入れたことが大きい。
まずはホーンラビットの角で練習することにした。ホーンラビットの角は全部で八本ある。削り出して、指輪にしてみる。勿論メーターが振り切ったところを狙って打つ。ポーンと頭の中で音がなる。どうやらレベルが上がった(この場合は下がった?)ようだ。ステータス画面を見ると、アクセサリー職人レベル-3となっていた。
肝心のホーンラビットの角の指輪はというと、壊れたホーンラビットの指輪×5、ホーンラビットの指輪(震え状態、劣化状態、暗闇状態)が出来ていた。成功した三つの指輪を着けてみると、中指に装備した震え状態の指輪の効果で、中指だけが震えていた。劣化とはなんだろうと思っていたが、初心者の剣を取り出した時に、劣化状態になり、修理が必要になった。
「武器を取り出すと、劣化していくってことか」
と俺は納得する。
しかし劣化状態はそれだけでは終わらなかった。防具に来ている初心者の鎧も、他の指輪も劣化状態になってしまったのだ。
「これは、修理し放題?」
一人ニヤニヤと笑うケン。修理し放題ということは、それだけデバフが付けやすいということだ。それに、スキルのマイナス値も下げやすい。
とりあえず、アクセサリー職人のレベルが-3になったので、ロックマンの宝石の加工に手をつけてみることにした。最悪失敗しても良いように、指輪の制作から着手する。残りのロックマンの宝石はネックレスにするつもりだ。
念のため、街の雑貨屋で500ゴールドで中級者の工具を買った。マイナス値がどう影響するか楽しみだ。もしかしたら、中級者の工具は使えないかもしれない。
そんな心配をよそに、中級者の工具は使えた。おそらくマイナス値の方にも基準があるのだろう。
ではロックマンの宝石を指輪にしていく。中級者の工具を使いながらロックマンの宝石をカッティングしていく。ラウンドブリリアンカットにした。その後指輪に嵌め込んだ。カッティングの時も指輪に嵌め込む時も判定があったが、メーターを振り切った状態で叩いた。
するとロックマンの宝石の指輪が出来た。
ロックマンの宝石の指輪 錯乱
何か悪いものを作ってしまったような気がする。錯乱したら、味方に攻撃しちゃうのかな?一応嵌めてみよう。すると何もないのに焦り始め、動悸が激しくなった。近くに人がいるが、切りつけないことをみると、味方に攻撃することはないようだ。
「良かった」
と一安心した。この指輪を嵌めて作業するだけでも汗が出てくるので、何かしら隠しパラメーターが上がりそうだ。
ポーンと頭の中で音がなる。ステータス画面を表示すると、曲芸師師範レベル2、アクセサリー職人レベル-5になっていた。
次に劣化状態になったダガーを直していく。すると、暗闇状態が、暗闇状態 強に、火傷状態が火傷状態 強になっていた。他のも同じように強がついていた。唯一違うのが、攻撃力-15だったのが攻撃力-30になっていたことだ。
「遂にダガーの方もマイナス値が下がったか」
ダガーの方は能力を多く付けられない代わりに、能力がマイナスに下降したようだ。
初心者の剣と鎧も修理していく。メーターはいつもの通りだ。初心者の剣はそのままだったが、初心者の鎧には新たに、関節不良がついた。初心者の鎧を着てみると、腕の関節の辺りが動かしにくい。ポーンと頭の中で音がなる。確認すると鎧職人がレベル-5、剣職人がレベル-10に下がっていた。
遂に剣職人レベル-10になったか。感慨深いものがある。と同時にレベル-10になるまで早かったなという思いもある。何はともあれ、計画は順調に進んでいる。マイナスの武器、防具、アクセサリーを作ることだ。まだまだマイナスの武器、防具、アクセサリーを作れるはずなので、頑張りたい。
頭の中でポーンと音がなる。どうやら他にも上がったスキルがあるらしい。ステータス画面を表示すると、反射神経レベル5となっていた。おそらく武器、防具、アクセサリーを修理したり、作成した時に、メーターを振り切っていたのが影響しているのだろう。