17/77
屋根の上のあいつ
きょうはね雨が切なくてね
ずっと窓越しに屋根の上に関心がね
よその家の屋根の上だよ
長屋って呼ばれている
しょうこりもなく溜っていやがる
昼下がりの眠気まなこ
運動する気はなさそうだ
かじられたような耳が
少し痛々しいね
引っ張られて千切れたのかな
しっぽもやたら短くてね
紅茶を入れて窓際へ
こんがり焼けたハムトーストを
めいっぱい頬張っていた
屋根の上のあいつが
じっと見ていやがる
おまえもイッパシの野良だ
分けてなんかやるもんか
豪雨の中ではどんなに鳴いたって
どこにも届きはしない
ゆうべは今日の分まで平らげただろ
だからオレは今
ペットにやるエサを口に運んでいる所だ
まったく切ない雨だね
買い出しにも行けやしない




