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満月の夜

今晩は月が出ている。

冴え冴えと明るく地上を照らす満月だ。

魔獣達は、その光を嫌い、どこかに身を潜めているのだろう。

「…何を見ている?」

眠たげな声で、夫が尋ねてくる。

「月を」と、答えながら、サクラはカイの隣に身を横たえた。

すぐにカイの腕が伸びてきて、何も身につけていない肌がぴったりと寄り添い合う。

「…今夜は満月なの」

カイは頷いた。

「満月の夜は…静かだ」

そう、とても静かだ。

だから。

眠れるだろう。

「カイ様」

名を呟くと、口付けを求められる。

熱さを再燃させないように、そっと唇に触れて、それから額と頬にも。

「おやすみなさいませ」

ごゆっくりと。

しばらく許された時間に身を委ねましょう。

剣を真に納めて。

軍神は穏やかな…静かな…眠りにつく。

私の傍らで。

最終話です。

途中、何度と「まだ、焦らすか?」と自らツッコミを入れながら、書き上げた作品です。最後は甘々の大団円で。


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― 新着の感想 ―
[良い点] 軍神の花嫁全4話読破しました とても良かったです 大満足です 特に心の中を話す文章が流れるようで染み込んで来て…このシリーズもっと読みたいです
[気になる点] ちょっと読んで気になった。 姉と妹と比べられ嫌な思いをさせられるのは家族以外? 姉はサクラ思いですけど父母には姉妹格差無かったの? 使用人はちゃんとしてたの?
[一言] お2人とも初恋成就おめでとうございますヽ(´▽`)/ 不器用ながらも尊い愛が報われて良かった。 末永くお幸せにヽ(´▽`)/ ドラマチックにも程がある!!と夢中で良みました。サクラの心の葛…
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