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初恋で恩師で上司な彼  作者: 洟 華夏瀧
初恋で恩師なアナタ
17/21

第十七話 夏の嵐2

“大蟻地獄”登場です。紫苑の運命や如何に……(笑)

今回も複数視点になります。


<マリー。会いたかった……>

<はぁ?>


重そうな扉を開いて現れたのは………。


モーツァルト?…じゃないな。コレじゃあまりにもコンスタンツェ様に失礼だ!でも“この髪型”って他には……………


<……太ったハイドン>

<この姿のどこが“太ったハイドン”だ!!フェルゼンだっ!!フェルゼン!!

“マリーアントワネット”と言ったらスウェーデンが誇る永遠の貴公子『ハンス・アクセル・フォン・フェルゼン』だろっ!!>

<はぁ……>


人間、呆れすぎると返って何も言えなくなるのね…。

マッチョでアニキ面のフェルゼン様……結花なぎさが猛り狂いそうだわ……。


ヅラと言い、胸の部分がパンパンになってはち切れそうな状態の上着と言い、競輪選手かっ…って突っ込みたくなる太腿のせいでちょっとでも動けば破れそうなレギンス擬きと言い……どこから突っ込んでいいのかわからないんですか…


<ハイドンでもマッチョなモーツァルトでも、ついでにロッシーニでも良いけど、いい加減この暑っ苦しい恰好をどうにかしたいんですが…>

<マリー、何を言うのですか。やっと、やっと二人、会えたと言うのに…>


駄目だ。このヒト頭が暑さでやられてるわ。


この自称“減る全”はこれまたかかとが高い靴をガツガツ鳴らしながらあたしに近づいてきたのだが……


ゴンッ


<っ……!!>


あ~あ。これって正当防衛だから仕様がないよね?

でも、“減る全”くんは何が起こったのかわからない顔してるよ。


<いててて……マリー、つれないじゃないですか。それとも照れていらっしゃるのか?>

<……ニュートンさんに聞いて下さい>

<????まっ…まあいい!さて、気を取り直して……>


ガツッ


<~~~~~~~っ!!>


今度は鼻をぶつけたみたいね。


<言っておきますが“過剰防衛”では無いですよ?あ・た・し・は俯いただけですから>

<…………………>

<それに、ニュートンさんに聞けとも言いました。頭に“こんなモノ”乗せて顔を傾けられる訳がないでしょ?

首で支えるのが辛いからこうしてるんだから>

<…………………>

<だいたい!“こんな頭”でイチャコラ出来る訳ないでしょ!!

それに、マリーアントワネットが“彼”に会う為に堂々と“目立つ格好”すると思いますか?

隠れて会うのにこれほど不適正な恰好はないでしょ?違いますか?

それと!今は夏です!!喩えここが北欧で日本より気温が低くくても、こんな長袖で分厚いドレスじゃ暑すぎますっ!!

貴方はあたしを熱中症にする気ですか?!

このままだと身代金を要求する前にあ・た・しがダウンしますっ!!

良いですか?身代金を要求するには誘拐された人物が生きている事が必要なんですよ?

お金さえ受け取ればあとは煮るなり焼くなり殺すなり犯るなりすれば良いんですっ!!>

<…………………>


はぁ~~~っ!一気にしゃべったらHPが大幅にダウンしたわ。

一刻も早くこんなモノから解放されないと……って!?


<なっ…何するんですかっ!>


黙ってあたしの説教を聞いていた減る全くんが突然あたしのドレスに手をかけたのだ。


<何って、暑いんだろ?だから脱ぐのを手伝おうと…>

<自分で勝手に脱ぎますから触らないで下さいっ!>

<いや、そう言う訳には……>


ヒュン

バシッ


<っ……!!だっ…誰だ!!>


どこからともなく突然飛んできた扇子。しかもコレ、黒地に金粉で般若心境が書かれてるんだけど……

見事ヒットした扇子に手を痛めた“減る全”くんは、ソレが飛んできた方向を睨んで“お馴染みの台詞”を叫ぶ。


<でっ…出てこいっ!!隠れてるなんて卑怯だぞ!!>


すると……


「ひとぉ~つ。人の世の生き血をすすり……」

<???>

「ふたぁ~つ。不埒な悪行三昧」

<お前は誰だ?どこで何を言ってるんだっ!>

「みっつ。醜い浮世の鬼を……(ドカッ!バンッ!!)月に代わってぇ~~~おしおきよ♪」


結花なぎさ!それにドロテアも!!」


重そうな扉を蹴り、突っ込みどころ満載で現れたのは、日本ではいまだ通じるコスプレをした友人二人だった。



*******



<……ってな訳で、一刻も早くしいちゃんを救出したいと思います>


ナギサは旦那様に事の説明をすると、私に向かってニッコリ微笑んだ。

うん。シオンとは別の意味で可愛いわ。


<ナギサ、私も連れてって!ブルーノの屋敷なら知ってるから!>

<もち!それじゃあおじい様、私達必ずしいちゃんと一緒に帰ってきますから>

<ははは…実に頼もしいのう。帰ったらみんなでお昼にしようか…>


旦那様はいつものように優雅に微笑ながらも、足元で“ヤツ”を転がしている。


……コロコロと。はぁ~~~っ。玩具じゃないんだから…。


<と、その前に準備が必要かな?と・こ・ろ・で、ドロテアの生年月日教えてくれる?>


生年月日?何で今それが必要なの?

良くわからないけど、ナギサの迫力に負けて私は返答した。


<ろ…6月7日だけど?>

「双子座か。守護星は水星だから……亜〇ちゃんね。よし!“組み合わせ”としてはおかしくないぞ?」

<え?ナギサさっきから何を言って…>

「さ、お・着・替・えしましょ?」


日本語で呟いているからナギサが言ってる事がわからない。

でも、気が付いたら彼女に促されるままに私は謎の衣装に着替えさせられたのだが……。


何コレ?水兵の制服?でもリボンがついてるし……いいえ!それよりもこのミニミニなスカートってどんな用途があるの?!

履いてるモノだって青いブーツって……何?


「うん!マーキュリーとムーンだったら初期の組み合わせだよね」


そう言うナギサは、ツインテールの鬘を被って私と同じような制服を着て真っ赤なブーツを履いている。


………旦那様、笑ってないで何とか言って下さいっ!!






結花なぎさとドロテアのコスプレキャラがわかる方、いらっしゃいますか~!

また、救出場面?での結花なぎさの台詞を知っている方、ご一報下されば作者が泣いて喜びますっ!!


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