第11話 雪の中の火
3人は案内所の待合室で次の行き先について話し合っていた。
「さて、どうしようか⋯」
「ふっふっふっ。さっき遅れてきたのは最初の街のログインポータルで、ちょうど知り合いに会ったんだよ。ついでだから、噂とかないかって聞いてたんだ」
「へ〜!それでどんなの?」
千陽が興味津々で身を乗り出す。
「氷属性と火属性が揉めてるって話とか――」
「それはまあ、対極の属性にはありがちな話だよね」
「それから、神出鬼没なステラクシーの話とか!」
「出てきたり消えたりってこと?」
「……それ、ちょっと気になるね」
「でも、神出鬼没ってことは、どこで出会えるかわからないってことだよね?」
「遭遇できるのを待つしかなさそうだね」
「あとは、ある場所から不気味な音が度々聞こえてくるっていう話とか⋯」
「うわ〜。なにそれ、ホラー?」
「不気味な音のある場所ってどこなの?」
「どっかの村外れらしいとしか言ってなかったよ」
「ん〜。行き先を決めたいのに曖昧だな〜」
千陽がテーブルに頬杖をつく。
「そうなってくると、氷属性と火属性の噂?あまり関係なさそうだけど、行き先らしい行き先はそれくらいかな」
「火属性の住む火山地帯はイラニスの拠点訪問で一度行ってるし、今度は氷属性の住む雪原地帯に行く?」
「賛成!向かいながら情報収集もしよ。あと、雪見たい!」
「雪見たいの方が本音だな〜」
「あ、バレた?」
3人で笑い合う。この時は楽しい旅になると誰もが思っていた――
ポータル飛びでとりあえず最初の街に戻ってきた3人は、雪原地帯方面の街の出入り口から出発した。
「お、すでに涼しい感じ」
「すぐに雪原地帯に入ると思うよ」
「そういえば、何も装備とかないけど、大丈夫なの?」
「あ、ソルトミルは何にも持ってない?」
「持ってないよ」
「とりあえず今回は何か貸すよ」
「ポポ〜」
ポワが千陽の胸に飛び込んできて、すっぽりと腕の中に収まった。ホッと一息といった顔をしている。
「ポワ寒いの?」
「ポ〜」
「私はポワが来てくれたから温かい」
「ポ!」
ポワの頭に氷の結晶が一つ、また一つと落ちてきた。いつの間にか足元もうっすらと雪の絨毯となっていた。
「わ〜、綺麗だな〜。真っ白!」
「ま、すぐにそんな悠長なこと言ってられなくなると思うけど」
「ここだけはポータル飛びを使いたかった…」
「どういうこと?」
「とりあえず雪原地帯の町へ向かおうか」
千陽が首を傾げるが、彩音と結花はどんどん進んでいく。
しばらくすると――
「な、なんじゃこりゃーーー!」
千陽の視界5m先すら見えないほどの真っ白な世界。どんどん進んだ先は猛吹雪となっていた。
「こ、これ先に進めるの!?」
「悪運を引いちゃったな〜。たま〜に天気いい日もあるんだけどね」
ほとんど悪天候な場所ってこと?だからさっき結花がポータル飛びしたかったって言っていたのか!
「借りた防寒着を着てても寒すぎだよー!吹雪が収まるのをどこかで待てないのー!?」
「どこかに避難用の小屋があったと思うけど、視界悪すぎてわかっっ、ダァワっ!」
彩音がつまずいた次の瞬間、前のめりに雪へ突っ込んだ。
「サイト!?」
「大丈夫?」
千陽と結花は駆け寄り、雪をどける。彩音はガバッと顔をあげ、なんとか平気そうだ。そして、彩音が何につまずいたのだろうかと足元に視線をやると、ステラクシーが倒れていた。
「これは、メラルフだ!」
「メラルフ?」
「火属性のステラクシーがなんでこんなところに…」
「このままここに置いてはいけないね」
荒れ狂う風が、一瞬だけ横殴りに吹き抜けた。その風が抜けた先に建物の影が見えた。
「避難用の小屋かも!」
「行こう!」
吹雪の中、3人はメラルフを抱え、急いで建物へと向かった――
全然、書き溜められていません!
ごめんなさい!!m(_ _;)m
まだ第12話途中までしか書いてません。
次回はできれば年内に…。




