我ら探偵団・不可能犯罪研究会:第七話/ch.最終話
⚠️注意⚠️
このエピソードは「我ら探偵団・不可能犯罪研究会」の最終話です。是非第一〜六話を読んだ上でお読み下さい。
前回のあらすじ
ケイ、道木、新美、長町はついに『我ら探偵団・不可能犯罪研究会』の正体を掴んだ。それは9年前、2017年度での文化祭にて、2-Cが出し物として行った演劇であった。アニ研顧問、古門の手助けにより四人は当時の映像を入手した。そして今、映像を見始めるのであった。
ついに手にした『我ら探偵団・不可能犯罪研究会』。あのDVDでの連続殺人事件の真相は果たして推理通りだったか、二頭身の正体とはなんだったのか……それが今、判明する。部室に緊張が走る中、映像を再生する──
『──
「俺たちは“不可能犯罪研究会”!密室殺人、怪死事件、とにかく不可能な殺人事件の解明を生業とする探偵団なのだ!!」
「今回、私たちが解明する事件はこれ!──ここ数ヶ月、動機不明の連続殺人事件が多発しているの。その殺人事件って、例外なく全て被害者と加害者が関わりを持っているのよ!」
「動機もなしに身内を何人も殺す……そのような事件が同時多発的に起きているんだ。一体、どうしてこのようなことが起きたのだろうか?そう思うもつかの間、我々はようやくこの事件の真髄へと近づくことに成功した。これが、その手がかりだ。」
──』
最初に三人出てきたが、彼らが不可能犯罪研究会なのだろう……団というよりかはトリオだが。ともかく、そのうちの一人が提示したのは、俺たちもさっき観た例のDVDだ。劇中でもこのDVDが流れ、そして彼らは俺たちがしたような議論を繰り広げている。
『──
「挑戦状とは舐め腐ってるわね。んで、あなたたちは三人目の死因分かったの?」──
「やはりこの容疑者が犯人としか……いや待てよ、こういう可能性はないか?」──
「おい、なんだよ……それじゃあ三人目が犯人で、これは自殺だって言うのかよ!!」
──』
どうやら俺たちの推理は当たっていたらしい。しかし肝心なのは、同時多発的連続殺人事件の真犯人であるあの二頭身、マインダリー・クライマリーの正体だ。このトリオもこのDVDだけでは分からなかっ……あれ、なにやら流れが変わってきたぞ。
『──
「でも、なんでこの人は動機もなしに殺害したのか……そうだ!逆だったんだ!元々一連の事件の加害者には動機がなかったけど、真犯人によって動機を与えられていたんだ!」
「なるほど……真犯人は確か、マインダリー・クライマリーと名乗っていたな。おそらく意味として“心理犯罪”なのだろうが……まさか、マインドコントロールか!?」
「それは十分ありえるわね。ということは真犯人は占い師やカウンセラー、精神科医とかが考えられるけど……とにかく、一連の加害者たちと共通して接触した人物の中で、このような職業の人がいたか探そう!」
──』
……いや、おいおい。それでいいのかよ。なんだよ心理犯罪って。なんだよマインドコントロールって。ズルだろ。筋は通ってるけど、ミステリーとしていいのかよ。探偵モノなんだろ?
『──
「よくぞ私の正体を見破ったな、不可能犯罪研究会の諸君よ。」
「ふん!見栄はってるのも今のうちよ!さあ、観念しなさい!!」
「それはどうかな。」パチンッ!!
──ガガガガッッ!!
「な、なんだこいつらは!包囲されていたのは僕たちの方だったわけか……!」
「そういうことだ。残念だが、ここでお別れだ。さよならだ、少年少女よ。」バサッ!
ダダダダダダダダダダ……
「ぐわーー!!……」
──』
やけに真犯人のマインドコントローラーさんはカッコつけた仕草をするんだな。絶妙にむかつくから、是非ともこの配下たちのように、腕を振り下ろしたり、指パッチンだけで使役される身にもなってほしいものだ。
『──
「ふっふっふ……」
「はん!残念だったな!」
「な、何!?何故生きている!?」
「上を見てみな。これがお前の見ている俺たちだ!!」
「……!!ド、ドローンのホログラムだと!?クソッ!!」バキュンッ!!バンッ!!
「ふ、ふははは……これで……」
「ぐわっ!!」ドサッ。
「ふぅ……さて、もうこれで終わりだよ、マインダリー・クライマリーさん。」
「わ、我が下僕共が……貴様らァァァ!!」カチャ……
カチャッ!「残念ね!銃を構えるのが遅いわよ!さて、観念しなさい!!」
「う、嘘だ……我が敗北するなど……不可能だァァァ!!」
「その不可能を可能と証明するために、俺たち“不可能犯罪研究会”がいるんだ。地獄の土産に覚えておきな!」
──』
──そして、事件のエピローグと共に劇の幕は下りた。
「……なんていうかだな、ちょっと……」
「すごかったですね!!真犯人の正体とか、ガンアクションとか、とても面白かったです!!」
「そうね!たまにはこういうのも悪くないわね。」
……ツッコミどころは所々あったが、まあお二人が楽しんでもらえたようで何よりだ。
「まあ、学生にしてはよくやった方なんじゃないスか?」
道木、お前はお前で偉そうだな。
「私、これを観てたら創作意欲が湧いてきました!次はミステリーを題材にしよっかなー。」
「え、次って……まさか新美サン、アニメとかつくったことあるの?」
「はい!!……とは言ってもまだ自主制作ですが……」
「どんな感じか、見せてくれないか?」
「え!?ま、まあ、これですが……」
……なんというか、一言で感想を述べるとしたら“逸材”だった。二分で短いながらも精密に描き込まれた作画に、現アニ研部員達は見惚れるのみであった。
「ほへぇ〜……採用!!ぜひうちで働きましょう!!」
「は、働くって……まあ、でも入ってくれたら心強いことこの上ないな。ですよね、長町先輩。」
「……え?あ、うん、そ、そうだわ!」
絶対、話聞いてなかっただろ。
「で、ウチ入る〜?……まだ新入生いないけど。」
「今のところ私だけなんですか!?……それでも、この部活の雰囲気、とても気に入りました!あと……」
「あと?どうしたの?」
「いや、実は去年の文化祭でアニ研の公演観てたんでけど……お恥ずかしながら、それがこの高校に入るきっかけなんですよね。」
「えー!そうなの!?嬉しい!じゃあ入ってくれるの?」
「……はい!まだまだウブですが……よろしくお願いします!」
「ああ、よろしく!」
こうして、改めて新美さんが新入部員としてアニ研に入ってくれることとなった。初めての後輩、実に嬉しいものだ。──
──そして放課後、現在俺は道木と帰路を辿っている最中である。
「いやー、なかなかの逸材が入ってくれてすごい助かるよな。」
「はは、まあそうだね〜。……ちなみに、ケイはあの劇、どう思った?なんか微妙な反応してたよね。」
「まあ、俺が求めすぎってのもあるが……特に気になったのは、ミステリーにマインドコントロールを出すのはいかがなのかな、って。あれは論理の飛躍だろ。」
「それは全くの同意。他にもツッコミどころあったもんね〜。」
「だろ?もはや、俺たちの方が探偵団っぽいよな。特に最近なんて色んな謎解いてるしよ。」
「ま〜ね。さしずめ“日常探偵団”、って言ったところかな。」
「“日常探偵団”……悪くない響きだな。」
「じゃあ決定!会員ナンバー1はワタシ、2はケイってことで!」
「え!?俺がナンバー2なのかよ!」
「ハハッ!じゃあまたね、ナンバー2!」
「あ、おい!……はぁ。」
番号の小ささが地位を決めるのか?全く、納得できないものだ。しかし“日常探偵団”、か。別に探偵モノにもミステリーにも詳しくないが、まあ悪くないか。ちょっとはそういうのに触れても悪くはないか、なんて思う一日であった。
我ら探偵団・不可能犯罪研究会〜完〜
ここまで読んでくださりありがとうございました✨✨今回も長くなりましたが楽しんで頂けたでしょうか!?
ネタはまだ考え中なので次回は未定ですが楽しみにしててください!!次回も乞うご期待!!
by田中ゴン左衛門




