表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/366

第17話 遭遇後の帰り道のこと

 家に帰ってヴィーヴル(ドラゴン)の住処へと引っ越しをする。

 あれよあれよという間に、ヴィーヴルの用心棒をやらされることになった。


 用心棒をやる代わりにと龍の加護を貰った。

 腕力がどれだけ増えたかは分からないが、今後試す機会はあるだろう。

 問題は魔力の方だ。

 今まで俺は魔法を使うことができなかった。

 それが、加護を貰ったら魔法を使えるようになった。

 ちょっとファイヤーを打ってみただけで、1mもの火の球が出た。

 本職の魔術師でも2~30cmぐらいの火の玉が精々だろうけど、それでも威力としては申し分ないはずだ。

 加護を貰っただけの俺があれなのだから、ヴィーヴルが本気で打ったら……

 国が壊滅するんじゃなかろうか?


 でも、人化した時は美人なんだよなぁ。

 あそこまでの美人は、ここ最近見なかった。


 ヴィーヴル(脅迫者)の事を色々考えながら歩いていたら、遠くの方で何かが動いたような気がした。

 草陰に隠れて、動いた方の様子を見た。


 ゴブリンが2匹いた。

 2匹ならば、加護を貰う前の状態でも問題なく狩れるただろう。

 安全に狩れるのならば、それに越したことはない。


『ギギッギッギッ』(今日は木の実だけか)


 あれ? ゴブリンの言っていることが分かるぞ? どういう事だ?


『ギギギッギッギッ』(何も無いよりいいだろ?)


 うん、分かるぞ……分かるけど、もう少し様子を見るか?


『それで、なんで、人間が襲ってくるんだって?』


『言葉が通じないからな』


『言葉が通じなくても、そのまま通り過ぎればいいだろ?』


『何言っているのか分からないのに、そのまま通り過ぎれるわけないだろ?』


『なんで?』


『なんで? って、お前は動物の横をそのまま通り過ぎるのか?』


『いや、狩るだろ。

 食料だし』


『それと一緒だよ。

 言っていることが分からないから、戦いになるんだよ』


『じゃあ、人間を皆殺しにすればいいんだな』


『皆殺しって、どれだけいるのか知っているのか? 俺たちよりずっと多いらしいぞ。

 それに、俺たちよりずっと強いしな』


『見つからないようにしているのが良いってことか」


『そういうことだな。

 動物だって、俺たちに見つからなければ生きていけるだろ』


 隠れてゴブリンたちの会話を盗み聞きしていたら、いつの間にかもう、手の届きそうもない所まで行っていた。

 例え手の届くところにいたとしても、今の気分では襲えないだろう。

 言葉が通じないから躊躇なく狩ることができる。

 言葉が通じたとしたら、戦う意思のあるものとは戦えると思うが、命乞いをするものや戦う意思のないものとは戦いにくいだろう。

 今まではゴブリンと動物は、心の中では同じように扱っていたと思う。

 いや、人間を襲うことがある分、ゴブリンの方が狩りやすかったのかもしれない。


 何かモヤモヤしたものを胸の中に抱えながら、その場を後にした。


 それにしても、何故、ゴブリンの言葉が分かったのか?

 最近の出来事で一番の変化は、龍の加護を得たことだろうから、何か関連があるのだろう。

 明日にでもヴィーヴルに聞いてみよう。


 家に帰って、引っ越しの準備をした。

 此処に引っ越してから半年も経たないうちに、また引っ越すことになるとは……


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ