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第16話 ドラゴンと遭遇した(5)

「俺はノアです」


「分かった。

 『我ヴィーヴルが、汝ノアに我の加護を与える』」


 俺の周りがぱぁっと光ったかと思うと、俺の中へと小さくなって入っていった。

 それと同時に、身体の中から力が溢れてくる感じがした。


「これは……」


「うむ、お主に『龍の加護』が与えられた。

 今までの数倍は強くなっていると思うぞ。

 魔力も与えたので、魔法も使えるようになったはずじゃ」


 試しに何か魔法を使ってみろと言う事で、魔法使いが使っていた魔法を見よう見真似でやってみた。


『ファイヤー』


 1mはあろうかという火の球が現れて、湖の中へと飛んでいって消えた。


「魔法の属性等を決めるのはイメージで、威力は与えた魔力に比例するのじゃ。

 お主はまだ、魔力の制御が上手く出来ていないようなのじゃ。

 魔力の制御を上手くするためには、練習あるのみじゃな」


 これで俺は剣士であることに加えて魔法も使えるようになったので、魔法剣士というわけだ。

 この状態ならば、冒険者としても結構いい線まで行けると思う。

 龍の用心棒となった今となっては、意味など無いだろうが……


「それでも、妾にはどうやっても勝てぬであろうがな」


 それはそうであろう。

 今ある力の殆どは、美女の姿をした龍より貰った力なのだから。


「それで、あなたの名前はヴィーヴル様でよろしいのでしょうか?」


「うむ?あぁ、先ほどの加護を与える時に言っておったな。

 左様、妾の名はヴィーヴルじゃ

 それでじゃな、お主、敬語は使い慣れておらぬであろう? 言い慣れていない感じが言葉の端々に表れていて、妾の方が気になるのじゃ。

 無理に敬語を使わなくてもよいぞ」


「……分かった。

 いや、俺も背中がむず痒いというか何というか……」


「うむ、その方が良い」


「それで、荷物を取りに行きたいのだが、いいか?」


「今から帰って用意するとなると、今日中には難しいのではないか?

 妾も帰りたいので、そんなに長く此処で待つつもりはないぞ。

 明日、荷物を持って、再び此処へ来るが良かろう」


「分かった。

 よろしく頼む」


「では、妾は帰るとする。

 ノアも帰って支度をするが良い」


 ヴィーヴルが両腕を前に突き出すと、足元から光り輝く魔法陣が出現した。

 その魔法陣が下から上へと移動すると同時に、ヴィーヴルの姿が消えた。


(今のは何だ? 急に姿が消えたが、瞬間移動でもしたのか?

 来た時に急に現れたのは、今のと同じことをしてきたのか?)


 今、目の前で起きたことへの理解できずに立ち尽くしていた。

 暫く経って、急いで荷物の整理をしなければいけないことを思い出したので、急ぎ、家へと帰った。



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