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完・幾千年の後、再び
……それから幾百年幾千年の月日が流れた。
海辺の街。
変わらず穏やかな海と、古い石畳の街。
馴染みのカフェで、一人の男性が静かに珈琲を飲んでいた。
長い髪を緩くパーマで流した、お日様のような髪色の男性。
彼は胸元に、黄金の装飾が施された奇妙な石のペンダントをぶら下げている。
街を歩く人々の中に、ふと、懐かしい色をした髪色をした女性が通り過ぎた。
男性は心臓が跳ねるのを感じ、立ち上がった。
女性は背を向けたまま、何かに惹かれるように海の方を見つめている。
その瞬間、男性の胸元で石が、まるで誰かの鼓動に共鳴するように、ふわりと淡く光を放った。
耳元で、空耳とも幻聴ともつかない。呆れたような声が聞こえた。
『まだ独り身なの!?もう!!』
男性は一瞬きょとんとして、それから深く、深く息を吐いた。
千年以上の後悔が、今、小さく温かい笑みに溶けていく。
『そうだよ、君を待っていたんだ』
小さく呟いてみた。
ただそこには、潮の匂いと、変わらない波の音が満ちているだけだった。




