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1·Ⅲ 家族日常と鬼の会話

結構私のテンションが小説に反映されているのでこういうノリちょっとなっていう人は見なくてだいじょぶです。

 つ、着いた。よかった。木々の間突っ込みまくったらそのままド派手に転んでいつもの道に戻れた。ぢかれたぁ。ばん…晩御飯を……。気づいたら六時半になっていた。家の鍵を開けて中に入るとものすごくいい匂いがした。

(はぁ〜。めっちゃいい匂いぃー)

鍵の開錠音が聞こえたのか、

「あ、ねぇちゃん帰ってきた。」

と怪獣一号が言っているのが聞こえた。すると一番下の怪獣二号が「おねぇーちゃぁーん」とダダダッと走って抱きついてきた。まだ怪獣二号は可愛さ増々だな。私に抱きついてる怪獣二号を連れたままリビングへと直行した。

「ただいまー遅くなったぁ〜」

母はいつものように変わらない微笑みで

「おかえり。もうすぐご飯だから着替えておいで。」

と言ってくれて安心感が心に満ちていった。

 冬用の長袖シャツがない。……上着羽織ればいいか。私服に着替えて手もちゃんと洗って宿題を机に広げてそのままリビングへ行った。あとで宿題はやろう。

 ちょうどいいタイミングで晩御飯が置かれていた。しかも唐揚げ‼家族全員で手を合わせていただきますをしたあと私と怪獣一号、二号がバクバクと唐揚げを食べていった。母は呆れたように、

「まだ唐揚げはたくさんあるからゆっくり食べなさいよ。」

と聞いた瞬間さらに私達の食べるスピードは上がった。

「お母さん!唐揚げおかわり!」

「ねぇちゃん早ぇって。俺もおかわり!」

母は少しびっくりして固まり、

「おかわりは一人二つまでね。」

ときっぱり言ったので私と怪獣一号はがっかりした。

「お父さんの分残しておかないとお父さん悲しんじゃうよ?」

「俺それでもいいから唐揚げ食べたいぃー」

 母は仕方ないように頷き、怪獣一号は唐揚げをおかわりしに行った。私がおかわりしないのを不思議に思った母は

「唐揚げおかわりしないの?」

と聞いてきた。おかわりはしたい。けど今日あったことを話すべきか。話題ないから話して盛り上げてみるか。

「唐揚げはおかわりするんだけどさ、今日あったこと聞いてほしいんだけどいい?」

「失恋したの?」

 こいつめ…いつの間にか唐揚げおかわりしてちょこんと座っている怪獣一号め…。失恋?フッ私がそんなことなるわけない…

「失恋じゃない。で、今日下校中に丘の道歩いてたらさ、転んでゴロゴロ〜って転がっちゃって、そしたらねなんか観光跡地っぽいとこに辿り着いたのよ。んでめっっちゃ綺麗な景色見れて最高だったんだけど木から突然男の人が落っこちてきて、しかもなんか牙と角生えてたんだよね。やばくない?」

母は呆れたのかびっくりしたのか固まっていた。

「鬼じゃねーの?ねぇちゃん昔から鬼好きだし。」

「怪獣一号は少し黙ってくれる?」

「……っす」

全く中一にもなるのにこんなんじゃモテないな。

母は何か考えたあと、

「…本当に鬼だったの?」

と聞いてきた。まだ完全に鬼とは断言できない。かといって人間ってわけでもないし…

「鬼か分かんないけどなんか日本語っぽい言葉喋ってたよ。」

母はまたもやびっくりしていた。そしてすぐにいつもの優しい笑顔に戻り、

「…じゃあその鬼さんにあったらこう伝えてみて。きっと分かってくれるはずだから。」

と微笑んでくれた。さっき食べたばっかりの晩御飯はいつの間にか完食していた。

 昨日の晩御飯を食べ終わったあとよく分からないひらがなが並んでいる紙を渡された。母は「これを見せるか、言葉にして言うときっと理解してくれるよ。」と言って渡してくれた。ちょっと信じられなかったけど一応受け取っておいた。

でもさすがに朝行くと時間がギリギリで遅刻してしまう。放課後にまた寄ればいいか。

 チャイムギリギリ着席。セーフ。

「おっ!今日はちゃんと着席してるな。木守。」

「う、うす。」

 いつも寝坊してチャイムなったあとに着席してたからよく担任の吉田先生には目をつけられている。でも大声で言わんでほしかったなー。変に目立っちゃう。ホームルームが終わり一時間目の準備時間となった。また長い一日が始まるのか…。

すると、

「おっはーさき吉ー」

友達の(かなで)だ。約九〜十年ほど幼馴染で大親友だ。

「おはーかなっちー」

 そこからはいつものように授業の内容だったり冬休み何するかとか、雑談だったり、とにかく話した。その調子でどんどん授業は終わっていった。学校ってこんな長かったっけ?帰りのあいさつまでやり、残る選択肢は三つとなった。

 一、秘密基地に行く。

 二、そのまま帰る。

 三、奏とカラオケ行く。

……行くか。秘密基地。

 そして私は学校を出て、丘の通学路へと向かった。昨日はどこらへんで転んだのだろか。昨日踏んだ小石はどっかに跳んで行ってるだろう。道の脇をしっかりと見ていると明らかに木々の間を駆け抜けていた道があった。しかも昨日の場所に繫がっている。こんなしっかりした道あったっけ?通りがかった人に聞いてもそんな道見えないけどね、仮に道があったとしてもこの先は何にもないよ。と言われた。

「皆には見えないの?…」

でも確かに道はあるし、昨日行ったスロープだって見えてる。どうして?立ち尽くしてても目立ってしまうので秘密基地へと続いている道に入り、進んでいった。

 昨日と変わらないスロープ。もういるのかな。あの人。ドキドキと少し恐怖で広場へと進んだ。

そこには大木の枝にまるで私を待っていたかのようにその人は座っていた。

「あ、えと、その。」

もういるとは思わなかったので少しテンパってしまった。

 その人は枝からすっと降りてまた意味が理解できない言葉で話しかけてきた。

「あもい、けなうのわぢかかころそっと?」

「あ、あ、あ。紙紙。」

リュックから紙を出して声に出して読んだ。でも少し読みづらかった。

「んとせ、かまれ そけ。

けなうほたつじわこいっち、がみわのそえ。

すかせべっきれせてょち。

ませこせち、おのと、あねのな?

んとせほ、ちけぜょのえころおわせわせちはせえ。おのとなのもいまけこしちはせえぢす。

おのとたのこやくせとえぢす。」

途中から自分が何言ってるのか分からずぼーっとしながら読んでたと思う。自分で改めて見ても何が書いてあるか分からん。母に書いてもらって、事前に彼に何言いたい?って言われたから答えたんだけど本当に伝わってるのかな?

……伝わってそう。びっくりしてるし。

「あもい、のわぢありなかたぼをせっちるわど?」

やばい。分かんねぇ。とりあえず紙に書いてもらおう。と思って昨日あった青色のプラスチック製のベンチとテーブルを探したがどこにもなかった。というかここに来たときから少し不思議だなと思っていた。ベンチとテーブルはないし、柵だってない。まさかこの人が壊したとか…え、どうしよう。

 プチパニックになってるとその人がジェスチャーをしてきた。

(俺、紙、書く?)

なにをジェスチャーしてるのか分かんない…

(俺、紙、書く)

自分が?紙を?破る?違うかな。書くか?書くだ!

 理解した瞬間その人に紙とペンを渡した。すると興味津々にペンを見つめていた。書き方分かるかな?その人が書いている間街の風景でも見てようとふと顔を上げたら、

「え?」

 そこに広がっていた景色は全く違うものだった。どこか少しさみしい村、でも人達は楽しそうに話している。どういうこと?昨日までは自分の住んでる街が見えてたのに。またもやパニックになっていると、袖をちょいちょいと引っ張られたのでその人が描いた文を見た。

『ありほ、こごり。

そけっちえうわどやの?

ありほ、あねどや。』

『むろなめのほありほめるたあべいちねぎちえくわど。

のなね、あもいほねぎずねかうよっちもとけちくりちえるなご、すがくうりせえ。

おれごたう。』

読めるけど意味わかんない。なんだこれ……あ、そういえば昨日お母さんからなんかもらったな。

[もしその人が返事で書いてきたらこの表見たら分かるかもよ。]

……なんだこれ。ひらがなが対称?になってるのかな。ていうかなんでここまでお母さん知ってるんだ?もうどうなってんだよ!

 街がなくなっている。柵やベンチ、テーブルもなくなってる。意味わかんない日本語。色々ありすぎて頭がパンクして髪をかきむしった。すると男の人が私の髪をかきむしっていた腕を掴み、

「すかせ、あてつき。おしわのえぢええころ。」

「あ、えっと、そ、うだよね。うん。落ち着かなきゃ。……え?」

今…私。なんでこの人の言ってることが分かった?  今この人落ち着け的なこと言ってたっけ?あれ?

んん〜とりあえずこの人が書いた紙をお母さんがくれた表をもとにして解読しなきゃ。いつまでも待たせちゃ悪いし。

そして私はその人が書いた紙を解読した。

「俺は、かがり。

さきっていうんだよな。俺は鬼だよ⁉」

「村のみんなは俺を見るとおびえて逃げていくんだ。

なのに、お前は逃げずにこうやって来てくれているのが、すごく嬉しい。

ありがとう…」

読めた……ちゃんと日本語だった…それにお母さんに書いてもらった彼、いや、かがりさんに向けての手紙も伝わってた…!いやマジでなんでお母さん知ってるんだ?帰ったら問い詰めて聞こうか…。

「やみとこ?」

「えっあっえと、えと、うん?かな。えーとえーと、じ、じゃあ今日はこの辺で!ま、また明日〜!」

 今日はちゃんと昨日よりもゆっくり帰ろう。この人…じゃなかった。かがりさんにあんまり心配かけないように…。

 その時、優しい風が私達を揺らしてくれた。かがりさんは長い髪の毛がなびいていてあまり表情は見えないが昨日よりかは状況わかってそうな顔してたから大丈夫か。

そして私は来た道をまた木々の間をすり抜けて帰って行った。

 結局今日は紙渡しただけだったなーあそこで宿題とかもやりたかったのにと私は家に向かう途中までずっと秘密基地をどう使うかについて考えていた。そしていつの間にか自分の家を通り越していた。

「たっだいまー」

今日は昨日よりかは早く帰ってきた。と思う。

「あれ、ねぇちゃん今日はえぇな。」

怪獣一号め。私のお気に入りのうすしおせんべいぼりぼり食いながら出迎えてくるんじゃねぇー。

「あれ?二号は?」

いつも誰よりも真っ先に走って抱きついてくる可愛い可愛い怪獣二号。

「あ〜なんか風邪かもって今母さんと病院行ってるよ。」

な、なにッッッッッッッ⁉

「……どこの病院?」

「えっ、と。あーわかんね」

この野郎めえええ。

「おい、一号。」

「ん?」

私は背負ってたリュックを一号に投げつけた。

「うおっ⁉」

「それ、私の部屋に置いといて。」

一号は持ってたせんべいをぶちまけ、びっくりした顔を見せた。

「は⁉なんで俺が⁉てかまさか今から病院行くのか?場所分かんねえのに⁉」

二号がどこにいようと探すなんて朝飯前に決まってる。

「行ってきます。」

 何かと叫んでいる一号を置いて、私は近くの病院に全力で走った。


 どこ⁉

 私の家の近くの病院に全部行った。過呼吸を超えるくらい。

 耳鼻科にだって歯科医院だって整形外科だって、精神科にだって行った。

内科とかなのかな…

 すると突然ポケットに入れてた携帯がブルブルなった。取り出すとお母さんからだった。

「もしもし?」

〘あ、幸木ちゃん?さっき優理永(ゆりと)からおねぇちゃんが走ってどっか行っちゃったって連絡きたから電話したんだけどどこにいるの?〙

優理永…怪獣一号め…またもややってくれやがったな…

「えーっとねー。あ、高校のすぐ近くの皮膚科かな」

〘なんで皮膚科にいるの?〙

…言いづらい…二号がどこに行ったか走り回ってたら皮膚科に着いたなんて…絶対、連絡してくれれば教えたのに〜とか言われそう。

「んとね。忘れ物をね。取りに行ったら皮膚科まで来ちゃってぇ」

〘そっか。じゃあ帰ってきて少ししたら晩御飯にするから家帰っててね。〙

……切れた。というか待てよ。二号はどうなったんだ?いや、ここから猛スピードで帰ったら二号がどうなったかすぐ聞けるんじゃ…。

そして私はクラウチングスタートの体制になり頭の中でカウントを始めて、一気に走り出した。その瞬間五時のチャイムが聞こえた。



 一昨年の中二、私は陸上部だった。でも…

《え、待って。木守さん陸上部なの〜?笑》

「えっ…と、うん。」

《え、でも〜木守さんって体力あんまないから厳しいんじゃな〜い笑?》

「……うん。」

《ちょっと理亜(りあ)ちゃん。木守さんが可哀想だよ〜笑》

体力ないくらい、自分が一番分かってる。

 理亜さんとは中二の部活でたまに会うくらいだった。中三からはクラスが一緒になって部活の時よりも言われるようになった。

 私は中三、失敗したなと思っている。担任が結構なクセ強で国語科だったのか自己紹介の時、好きな昔話を言えとのことだった。トップバッターの人が自分の名前など簡単に説明したあと好きな昔話は花咲かじいさんと言った。そこで終わろうとして席に着こうとすると担任に止められ、どこの場面が好きか、推している人物は誰かとかなにかと言わせていた。

 私はもちろん一択。桃太郎の赤鬼だったりの鬼達。正直に好きな場面と推している人を言っただけなのに周りの人にクスクス笑われた。担任からなぜ鬼が好きなのかと聞かれたのでかっこいいからと正直に答えた。

 そしたらそのまま何事もなかったように次の人の番になっていった。自己紹介が終わっても理亜さんの声と周りの女子の声だけ私に聞こえるような声量で言っていた。

《桃太郎好きなら鬼じゃなくて普通は主人公とか〜犬だったりとかの家来だと思うんだよね〜笑。未だに鬼が好きってちょっと子供っぽいよね〜笑》

また、ある日は理亜さんと好きな人が被ってしまいクラスの中で大声で言われることもあった。

《ねぇ〜?。木守さんって〜三組の平岡(ひらおか)くん好きなんだってねぇ〜?》

「ちょ、ちょっとそんな大声で…」

《あ!笑。恥ずかしいの?笑。別にいいんじゃないの〜?笑。三組の〜平岡くんが好きでも〜笑》

 多分クラスの全員に聞こえていただろう。その日から私と関わろうとする人はいなくなった。奏とはクラスが別だったのであまり私のクラスについて知っていなかったと思う。

 当の平岡くんに理亜さんが私が平岡くんのこと好きだってことを伝えていたらしい。

《ねね〜!木守さん?嬉しいお知らせだよ〜笑。平岡くんに木守さんのこと好きかって聞いたら木守さんって誰?だって〜!よかったね〜笑》

 どこもよくなんかない。


「ねぇちゃん何ぼーっとしてんの?」

「え?」

あぁ。あれだ。漫画でよく見る過去のこと思い出してる最中に現実に戻されちゃったやつだ。

「…いやね。ちょっと考え事してたんだよ。」

「好きな人のこと?」

…やはり一号は空気が読めないな…

私はあえてなんも言わず無視した。

 私はあの時、全速力で走って家に帰った。そして二号がどうだったか聞く前に疲れてソファでそのまま寝てしまった。その後起きても周りがふんわりしててそのまま過去のことを思い出していたんだろう。ん?じゃあ二号はどうなったんだ?

「一号くん。」

「んぁ?」

私は首をグリンと一号の方へ向け、

「二号はどうなった?」

「あ〜コロナだって」

⁉⁉⁉⁉⁉⁉⁉⁉⁉⁉⁉⁉⁉⁉⁉

 コ、コロナだとッッッッッッッッッッッッッッッ⁉

 じゃ、じゃああのめっちゃ痛い、鼻に綿棒突っ込むやつやったのか……⁉。

 う…嘘だろ。

「二号はどこに⁉」

一号の肩をがっしりと掴み揺らした。

一号との顔の近さは約三ミリ。

「う……ぉ。ベットで寝てるんじゃない…?」

 私は光の速さ(多分)でベットがある部屋を全部見て回った。

「母さんが寝てるベットのとこだよっ…うわっ風がっ」

「二号‼」

 部屋の扉をバタンと開けた。そしたらベットで寝ていた二号がびっくりして飛び上がり、お母さんはうわっと言ってびっくりしていた。

「二号ぉ〜」

「おねぇちゃん…なにしてるの……?」

赤い顔で二号が聞いてきた。

「二号をずっと探してたんだよぉ〜」

「ぼく…つよいからだいじょうぶ…!」

ゔぐっふぅっ。こういうところ私に心配かけないようにするの可愛すぎだろがッッッ。

(゜∀゜)キタコレ!!

第3話まで,,,,?

あなたは私にとっての神ですね(゜レ゜)

ここまで読んでくれる人がいるなんて思いもしません,,,,,,

次も投稿いたします!

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