都合良い時だけ電話してくるやつっているよね
「もしもし」
「あ、珍しくでた」
「ミコトと居るとでれないからね」
「てことは今ミコトさんは居ないってことだね」
「どうでもいいでしょ要件は?」
素っ気なく返すがエステルの声を聴いただけで心が落ち着くのを感じる
「なんかいつもと声違うね?」
「べつに普通でしょ」
「ミコトさんと喧嘩でもした?」
エステルは鋭い、鋭いしよく気が利く
こういう所が女に好かれる所以なんだろうな
「よ、要件は?」
動揺していることを悟られないように返すが、少し噛んでしまった
「フッ」
エステルは少し笑って本題に入る
「僕のことをキャリーして欲しいんだ」
夜空エステル
電能力:620000
だいたいミコトと同じくらいの数字だ
かなり頑張らないと100万に到達するのはきつい
「クローディアに頼めば良いでしょ、100万電能力VTuber様なんだから」
「彼女にも頼んでるよ、ただ…」
「ただ?」
エステルは一呼吸置いて続ける
「彼女最近少し変なんだ」
元から変人だと思うけどな
「自分の名前を忘れることがあるらしいよ」
「なにそれ?難解な数式を覚えてる癖に自分の名前は忘れるんだ」
「その症状を解明する為に配信は暫く少なくするって」
「症状って大げさすぎ、ただのド忘れでしょ」
「とにかく、そういうことだからキャリー頼むよ、お礼もするし」
お礼…
ふと自分がVTuberになったきっかけを考える
そうだ…私はエステルに復讐する為にVTuberになったんだ
ハスキーな声で歌っていた彼女がVTuberになって甘ったるい声で歌うようになって
それが堪らなく嫌だった。潰してやろうと思った。
「もうVTuberで歌わないで、私だけの為に歌って欲しい」
「ああ、約束するよ」
読んで頂いてありがとうございます
とても光栄です
よろしければ評価やコメントも頂けると嬉しいです




