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57 けんきゅうじょけんがく




 「着きました。ここが私達の領の研究所です。回復薬の開発等もここで行なっているのですよ」



 研究所はラーゼン領の邸から少し離れた人気のない場所に建っていた。

 結構大きいな。


 今回の予定としては、ミルフィーはシルフィーのフリをして、王女殿下がどうしてもみたいから連れてきたので見学をさせて欲しいと頼む。

 そして見せてもらったところで私達の誰かが石を破壊するという至ってシンプルな予定だ。

 なお、クルトとシルフィーには安全を考え外で待機してもらう事になった。



 「それでは行きましょう。・・・たのも〜なの〜!」



 ミルフィーがシルフィーになりきって扉を勢いよく開ける。



 「研究員のみなさ〜ん、聞いてくださいなの〜。王女殿下が私達の領に来てくださって、魔導石を見たいとご所望なの〜!見せてくださいなの〜!」


 「突然お邪魔してすみません。私、ゲルトルーデ・ハイル・フェーブスと申します。シルフィー様から魔導石のお話を聞いて、どうしても見てみたくなってしまって・・・」



 申し訳なさそうに入って行きながらもチラリと研究員達を見る。

 慌てる者や驚いている者、迷惑そうにみてくる者など三者三様の態度を見せている。



 「すみません、私この研究所の管理を行っている者なのですが。魔導石についてはこの研究所では取り扱ってはいないのですが・・・どなたが此処で扱っていると申されたのですか?」


 「えっ、扱ってないのですか!?ラーゼン伯爵自身が、この研究所の研究員が持って行ったと仰っていたのですが」



 もしかして隠すために嘘を・・・ついているようには見えないな。

 これは本当に困惑している顔だ。

 だとすれば魔導石は何処へ行ったのだろうか。



 「うーむ・・・もしかすると最近此処を辞めた方々が持って行ってしまったのかもしれません。私共の方では魔導石の話も上がったことが無いですし。今現在は怪我した箇所にしばらく巻いておくことでその怪我が治るという包帯を開発していて〜あぁ、話が逸れてしまいました!お疑いでしたら隅々まで見て行かれると・・・そうです!このまま見学をして行ってはいかがですか!?不肖ながら私が案内・説明をしますよ?」



 押しに負けて少し見学してしまった。

 包帯も良いけど、もっと小さくてお手軽で、怪我した場所に巻くのではなく粘着性のあるものでそこにだけ貼り付けるものがあれば良いな〜とか、要するに絆創膏みたいなのあれば良いのにとか言ったらメチャメチャ食いついてきたのは怖かった。

 ついでに魔導石のまの字も無かった。一体何処へ。



 「あれから考えていたのですが、そういえば最近辞職を願い出た研究員が数人いまして、もしやその元研究員が持って行ったやもしれません。ですが行方の方は私達にも分かりません。力になれず本当に申し訳ありません」



 管理者さんは申し訳なさそうに深々と頭を下げる。

 私達は感謝を述べると研究所を後にする。


 しかし手がかり無しだと相当キツいぞ・・・それに研究員を辞めて魔導石を持って行ってしかも充填しようとしているとなればこれは事件の予感・・・!



 「きゃうん!」



 私のポシェットの中でスヤスヤと眠りについていたわかばがいきなり吠え、ポシェットから飛び出す。

 まさかと思いステータスを見ると、刑事のスキルが発動中になっていた。

 完全に事件認定されましたありがとうございます。



 「事件です!」


 「えっ、何ですか急に!それに王女殿下のポシェットから出てきたこの可愛いわんちゃんは一体・・・!?」



 突然の私の言葉とわかばに驚くミルフィー。

 なんだか心なしかわかばを撫でたそうにチラチラと見ている。

 タッチフリーですので遠慮なく行っていただいてもかまいませんのよ?



 「トルーデ様、事件とはどういうことですか」


 「それは、刑事のカンです!・・・スミマセン言ってみたかっただけです」



 カリーン先生がジト目でこちらをみてくる。視線が痛いよう。



 「私の特殊スキルが発動し、わかばも反応しました。これはもう間違いないかと。わかば、お願い!」


 「わんわん!」



 私の考えを心得た!とばかりに駆け出すわかば。

 撫でようと手を伸ばしていたミルフィーの手を華麗に避け、後ろから着いてきていたシエルへと飛びかかり匂いを覚える。

 おそらくだけどわかばは普通の警察犬とは違いそこは異世界版、その人の魔力を嗅ぎ分けているのだと私は考えている。

 あの魔導石を作り出したのは実質シエルであり、中の魔力は霧散してしまったものの、周囲の石はシエルが作り出したものだ。

 それならシエルの魔力の残滓が残っているはずなのだ。


 匂いを覚え終わると、わかばは勢いよく駆け出した。

 もうあんなに遠くまで・・・。ちっちゃい、豆粒みたい・・・。食べちゃいたい・・・。



 「トルーデ様!リードしてませんよ!ノーリードです!早く捕まえないと!」


 「うわあああああちょっとわかばまって!ステイ!わかばステイ!」



 悲しいかな止まる気配が微塵も感じられない。

 私達は猛スピードで走って行くわかばを追いかける羽目になったのであった。

リアルが忙しくて精神的に疲弊してしまい更新が・・・

もう少しコンパクトに話をまとめたかったのに長くなってしまいました。

あと2〜3話くらいでこの話終わって、トルーデを学院に入学させたい。

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