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「勘違いですれ違った恋」番外編  作者: 柏木紗月
新婚生活スタート
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初対面と観光


 隼人さんの友達、智也さんと拓也さんと智也さんの彼女さんのジェシーさんとは私たちの住んでる場所まで来てもらって会うことになった。日本に来たばかりのジェシーさんの観光も兼ねて。待ち合わせ場所の駅前で待っていると改札を通ってくる金髪の女性がいた。


「隼人さん、あの人ですかね」

「うん、そうみたいだね」


 人が多いから隼人さんが手を上げる。金髪の美女さんの隣にいた男の人が気付いて手を振る。


「わー本物の椿ちゃん、だね」

「椿ちゃん、初めまして」

「ちょっと!!許可はしたけどそう強調して名前を呼ばないで」


 隼人さんが慌ててる。同級生の友達と喋る隼人さんもなんだか新鮮だ。


「初めまして、椿です。よろしくお願いします」

「椿、こっちのインテリ伊達眼鏡が拓也、こっちの天然が智也だよ」

「なんだその紹介は」

「え、えっと……お話隼人さんから聞いてます」

「絶対悪口だよー」


 話には聞いていたけど2人とも優しそうな人でほっとする。智也さんはニコニコと笑ってるジェシーさんを紹介してくれて隼人さんと私が挨拶する。


「ジェシーといいます。よろしくお願いします」

「日本語話せるんだ?」

「郷に入っては郷に従うって日本語勉強してるからね」

「まだ、難しいです」

「でもすごく上手です!!」

「ありがとうございます」


 ジェシーさんは片言だけどすごく上手に話している。たくさん練習してるんだろうな、真面目なんだな。

 私たちはさっそく目的地に向かった。ジェシーさんは静かそうな第一印象だったけど日本のことをたくさん勉強してるみたいで実際に見る景色や建物にすごく興奮していた。智也さんは方向音痴なのか、何度も隼人さんと拓也さんにそっちじゃないって肩を掴まれてた。拓也さんは冷静で、落ち着いてる人みたいだ。

 ウィンドウショッピングをしたあと同じ建物でランチを食べることにした。


「椿ちゃんは隼人のどこが良いのー?」

「え、いきなりですね」


 注文をしてすぐに智也さんに言われる。


「なんでこんな変態が良いんだ?」


 拓也さんにも言われてしまう。隼人さんはムッとしてから言う。


「変態なとこが良いんだよねー」

「そ、そんなことないよ!!」


 変態だけど好きなだけで変態なところが好きなわけじゃない。

 ジェシーさんが智也さんにへんたいって何と聞くと智也さんはうーん、と唸る。隼人さんは素晴らしい発音で英語で言う。


「なるほど……」

「メモすることか?」

「これも勉強ですから」

「えっと、勉強熱心なんですねー」

「変態なとこじゃなきゃ顔ー?」

「顔も好きですけど……全部ですよ」

「全部かーあえて言うなら?」

「えっと、優しいところですかね」

「こいつが優しいのは椿ちゃんにだけだけどな」

「そ、そんなことないですよ。みんなに優しいですよ」

「詐欺だと思わないの?」

「さ、詐欺ですか?んー確かに若菜とかに意地悪してますけど楽しそうでリラックスしてるみたいなので。ちょっとは仲良くしてくれた方が嬉しいですけど」

「そういうものかなー」

「でも誰でもそうじゃないですか?私も家族や友達と話してる時は大声だして怒ったりしますけど隼人さんといる時はそもそも怒ることがないからですけど怒鳴ったりしないですし」

「確かにジェシー今日大人しいしね」


 ジェシーさんは首をかしげて智也さんを見る。


「智也、どういう意味?」

「いつもは怒ってばかりってこと」

「怒ってないわよー!!」

「ほらほら、怒ってる」


 ジェシーさんは怒って智也さんに詰め寄る。ジェシーさんはゆっくり話したらほとんど日本語を聞き取ることができるみたい。まだ勉強を初めて1年も経ってないというのにすごい。


「椿ちゃんは英語できる?大学って学部なんだったの?」

「できると言えるほどじゃないですけどある程度はって感じですね。大学は文学部でした。日本文化学科」

「だってよ隼人」

「聞いてるに決まってるでしょ」

「椿ちゃんは大学でなんの勉強してるのかなーって言ってたよね」

「大学潜入した時は着物着たかなーとか」

「着物?ああ、着ますよ。授業で」

「着物が似合うだろうなって言ってたよ」

「写真あるけど」

「あるの!?早く言ってよ!!」

「だ、だって前話した時はそんなこと言ってなかったから」


 大学の近くの公園に初めて行った時に専攻を話したけど楽しそうに話を聞いてくれると思っただけで写真が見たいとかは言ってなかったのに、と言いながら携帯を見せる。


「ほら、早くお前の変態さを押し出してたら良かったのに」

「可愛い……可愛い……」

「駄目だねー可愛いしか言えなくなってる」

「椿綺麗。お着物素敵です」

「ジェシーさんも着てみたらどうですか?絶対似合いますよー!!」

「着てみたいです」

「そうだ、このあと行ってみませんか?着物体験!!」


 私が言うと智也さんが良いねって言ってくれて拓也さんが調べてくれた。


「えっと、隼人さん……この写真送ろうか?」


 私の携帯を手に持って離さない隼人さんに言うとばっと顔をあげる。


「良いの!?」

「こんな写真で良いなら」

「やったー!!」


 すごく喜んでくれる隼人さんに写真を送る。


「隼人楽しそうだな」

「楽しいよー拓也も結婚したらー?」

「相手がいない」

「あれ?同僚は?」

「先週別れた」

「えーまた別れたの?」

「また振られたんだって」

「え、拓也さんそうなんですか?」

「冷たいって言って振られたんだって」

「あらら……」

「でもいつもそんな感じだよ」

「そうなんですか?」

「そう、拓也冷たいからさー」


 そうなんだ。拓也さん優しそうだけどな。どうやら拓也さんは恋愛にのめり込まないタイプだそう。


「着物体験って楽しそうだね」

「これも日本を知ることに繋がりそうだな」

「日本のこともっと知りたいです」

「じゃあもっと日本っぽい所とか日本らしいことをしたら良いんじゃない?」

「1日じゃ足りないですね」

「まあ、ゆっくり色々したら良いよね」


 話しながらランチを食べ終わった私たちは着物体験をしたりお寺に行ったりした。

 私はすっかりジェシーさんと仲良しになれた。


「椿、また映画の話をしましょうね」

「はい!!連絡しますねー!!」


 私の好きな映画やドラマの話をしたらジェシーさんはオーストラリアで観たことがあると言ってくれて、これは観たことある?あれは?と話して盛り上がった。電車で帰るジェシーさんと智也さんと拓也さんを見送って私たちも家に帰る。


「ジェシーさんと仲良くなったみたいだね」

「うん!!ジェシーさん映画のチョイスが面白い」

「そっか」

「智也さんも拓也さんもすごく良い人だった」

「そう?俺の悪口しか言ってなかった気がするけど」

「仲良しなんだねー」

「んー……まあね」


 こうして隼人さんの友達とも会えた私。翠さんたちとは2月にこっちに来てもらって会うことになっている。結婚式の準備も隼人さんがてきぱき段取り良くて私が考え込むとすぐこういうのはどうって提案してくれてかなり順調に進んでる。ダイエットも成功して今は体型維持できるように気を付けて翠さんが紹介してくれたブライダルエステにも行ってる。

 忙しいはずの結婚式準備期間にこんなに穏やかに過ごせるのは隼人さんのおかげ。隼人さんはやっぱりすごいなと思いながら帰ってご飯を作っているとカウンターキッチンの前にあるテーブルに座っていた隼人さんに呼ばれる。


「見て、椿の写真でアルバム作ったよ」


 そう言って携帯を見せてくれるけど料理中だからあとで見せてねと言う。楽しそうに携帯を見てる隼人さんに私も嬉しくなる。




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